2020年入試、麻布中の志願者数は2年連続1,000人超えに!
2月1日(土)、東京エリアと神奈川で中学入試がスタートしました。麻布中学校・高等学校には、今年も早朝から大勢の受験生と保護者が訪れました。関東各地では深夜2時に震度4の地震が発生しましたが、幸いにも直接の被害や交通への影響は無かったようで、無事に本番の朝を迎えることができました。(取材・撮影・文/福原将之)
志願者数は2年連続1,000人超えの大台!合格倍率は3.4倍
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2月1日(土)、東京エリアと神奈川で中学入試がスタートしました。男子御三家のひとつと言われる麻布中学校・高等学校には、今年も早朝から大勢の受験生と保護者が訪れていました。
関東各地では深夜2時に震度4の地震が発生しましたが、幸いにも直接の被害や交通への影響は無かったようで、無事に本番の朝を迎えることができました。昨年は入試前日に雪が降ったため寒い1日となりましたが、今年の気温は昨年よりも3度ほど高く、暖かな1日となりました。
地下鉄広尾駅から徒歩10分、都心でありながらも閑静な立地に麻布中学校・高等学校(以下、麻布と略称)はあります。麻布は「私服の御三家」とも称される自由な校風が特徴で、中学受験の志願者数は2015年以降900名以上をずっとキープしている人気校です。そんな麻布の今年の志願者数は1,016名と昨年に続いて1,000人超えの大台です。合格倍率は3.4倍となり、昨年同様の激戦が予想されます。
朝7時に最初の受験生が登校。今年はマスク姿が多く見られました
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麻布の入試の集合時間は8時30分ですが、一番早い受験生が登校するのは例年7時前後です。それをよく知っている進学塾の先生たちは、今年も早朝6時台から学校に集合していました。正門を入ったところから校舎・中庭へと続く一本道に、激励のための花道を作って受験生を待ちます。
最初の受験生が姿を現したのは7時を少し回った頃でした。早めに到着した受験生と保護者は、控室である講堂で暖をとれるよう配慮がなされています。世界保健機関(WHO)が新型肺炎で緊急事態宣言を出した影響もあるのでしょう、今年は例年よりもマスクを着用している受験者と保護者が目立ちました。
登校のピークは7時45分。家族一丸となって受験生を応援
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途切れ途切れだった受験生親子も、7時30分を過ぎた頃から人数が増え続けてきました。今年は試験日が土曜日でしたので、家族連れの受験生が多かった印象です。
お父さんはもちろんのこと、兄弟姉妹や、中にはお祖父さんが応援に駆けつけているご家族もいらっしゃりました。昨年はスーツ姿のお父さんが多かったのですが、今年の私服姿のお父さんは自然と雰囲気が柔らかく、そのせいか受験生の表情も例年よりリラックスしているように感じられました。
激励の花道
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正門を入ると、進学塾の先生たちによる激励の花道が受験生を待っています。
「落ち着いてね、頑張ってね、いってらっしゃい!」と背中を押して送り出す先生もいれば、「キノコを食べたマリオのように頑張ってね!肩の力を抜いてね!」と冗談を言ってリラックスさせようとする先生もいました。
花道では、「あ、M先生だ!いぇーい!」と嬉しそうに先生に駆け寄る受験生の姿も見られました。
試験会場への移動を控えて
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激励の花道を抜けると、控室である講堂入り口の広場があります。受験生に向けた掲示板には、「お弁当は持った?」「携帯電話、時計、電子機器は預けた?」の注意書きがあります。
麻布の受験では時計の持ち込みも禁止されているため、注意が必要です。家族が受験生に付き添えるのは、ここまでになります。掲示板の前で最後の荷物チェックをする親子や、教室移動で通る中庭の様子を一緒にうかがう親子の姿が見られました。
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試験会場となる教室への移動は、8時に始まりました。先に登校していた受験生から中庭を通って順々に教室へと向かうことになります。そのため、控室前の広場は少し混雑状態になりましたが、麻布の先生方の迅速な誘導により10分程度で収まりました。
移動を見送る家族たち。がんばれ、受験生!
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最後に思い思いの言葉をかけて、我が子を送りだす保護者たち。中庭を歩いていく受験生の勇姿を、付き添いできた家族全員で見送っていたのが印象的でした。
麻布の入学試験は国語60分、算数60分、理科50分、社会50分という順番で行われ、各教科の間には20分間の休憩があります(お昼休憩は70分あります)。麻布の入学試験は14時30分まで続く長丁場の試験としても有名です。
試験に向かう子供たちの背中を見送った後は、すぐに帰路につく保護者もいれば、学校の控え室で試験が終わるのを待つ保護者もいます。この長い入学試験の待ち時間、受験生が十分に力を発揮できるようお祈りをすることで、家族一丸となって立ち向かっていることでしょう。がんばれ、受験生!