2月1日(土)桜蔭の入試に聡明な女子が集う
晴れ渡って抜けるような青空のもと、いよいよ始まった2020年の東京・神奈川入試。女子最難関校の桜蔭は、令和最初の入試でも変わらぬ人気を見せつけ、昨年の529名から550名と受験生を増やしました。2月1日(土)に実施された桜蔭の入試の様子をレポートします。(取材・撮影・文/市村幸妙)
2月1日(土)桜蔭の入試に聡明な女子が集う
晴れ渡って抜けるような青空のもと、いよいよ始まった2020年の東京・神奈川入試。女子最難関校の桜蔭は、令和最初の入試でも変わらぬ人気を見せつけ、昨年の529名から550名と受験生を増やしました。
暖冬の影響か、受験生を見守る桜蔭の先生も「今年は例年に比べ、だいぶ暖かいですね」と話された今年の入試。また土曜日だったこともあり通勤ラッシュを回避できたことは、受験生にとって実力を発揮しやすい条件の一つとなったのではないでしょうか。
2月1日(土)に実施された桜蔭の入試の様子をレポートいたします。(取材・撮影・文/市村幸妙)
静かに熱を帯びる桜蔭の入試
JR総武線と都営三田線「水道橋駅」からほど近い場所に位置する桜蔭。全国にその名を轟かす、女子教育の最高峰を誇る伝統校です。女子校として群を抜く東大合格率や医学部進学率などがフォーカスされがちですが、「礼と学び」を建学の精神とし、相手を知り尊重すること、多様な価値観を認め合い協働する姿勢を養っており、生徒たちは自ら学びを深める体験を大切にした学校生活を送っています。
さて、その桜蔭の入試ですが、受験生の受付開始は8時。ただし、7時前にはすでに校門の前に大勢の塾の先生が受験生への激励に向けてスタンバイしています。さらにテレビカメラなど、マスコミの姿も多数見られます。
7時10 分頃、桜蔭の先生が門前に出てこられて塾の先生方に向けて注意事項を伝え、14分に開門。ダッシュで試験会場でもある校舎へつながる階段を駆け上り、塾の先生が各々場所取りをしたら、ここで門が一旦閉じられます。
この時間帯から受験生親子の数が少しずつ増えてくると同時に、お手伝いを務める在校生たちも続々とやってきます。校舎向かいの講堂が親子の控室なので、受験生親子は開門前、講堂へと案内されます。
急こう配の「桜蔭坂」を力強く上る
受験生親子が学校の目の前にある忠弥坂、通称「桜蔭坂」へやってくる第一のピークタイムは、7時45分〜50分くらい。和やかな様子でお母さんと話す子やお父さんの手をぎゅっと握る子など、土曜日ということもあり、両親揃って我が子を送り出す受験生家族の様子が見られました。
今年も開門時間が繰り上げられ、7時50分頃には開門されたため、講堂から出てきた受験生と坂を上ってきた受験生で少々ごった返しはしましたが、基本として整然としているのはさすが未来の桜蔭生候補です。
受験生到着の第二のピークは8時10分頃で、例年に比べると早く来すぎないという傾向があるように感じました。なお、土曜日だからでしょうか。来年以降の受験生親子の姿もたくさん見られました。
校門をくぐり階段を上れば、前述の通りたくさんの塾の先生方の笑顔が待ち構えています。親子はさらに歩みを進め、試験会場前で一時お別れになります。お母さんから「いつも通りにね!」と声をかけられている子、お父さんから頭を優しく撫でられている子。我が子が校舎の中に入っても手を振り続けるお母さんなど、様々な親子関係が見て取れます。
さて、桜蔭の入試の特徴は受験生とは別に、保護者面接があることです。保護者面接は受験番号順に実施され、開始予定時間や受験生面接の終了予定時間は講堂内に張り出されています。1〜200番までの受験番号の受験生は14時20分、400番までは15時20分、以降は随時が終了時間の目安となっており、すべて終わった後に再び親子は出会うことができるのです。
8時20分になると保護者面接受付開始のアナウンスが入ります。まずは1番から40番までが呼ばれ、その後は受験番号順に40番ずつ次々と呼ばれていきます。
8時20分頃には、もう校門前は落ち着いてほとんどの受験生が試験会場に入ったようでした。8時45分には予鈴が響き、9時には1時限目の国語の試験がチャイムとともに始まりました。
これまでの自分のがんばりを信じて、ただ目の前の試験問題に取り組むだけです。みんなの応援やその思いを力に変えて、すべての受験生が悔いのない入試となりますよう。頑張れ中学受験生!