立教池袋が第2回AO入試の自己アピール面接に英語教室を追加
立教池袋中学校〈東京・豊島区。男子校〉が、これまでに一般入試第2回(AO入試)のなかで、学科試験2教科(国語・算数)に加えて行ってきた「自己アピール面接」について、来春2019年入試からは、その実施教室として「英語教室」を新設することを先に公表しました。
「英語による自己アピール」→「英語教室」を新設
立教池袋中学校〈東京・豊島区。男子校〉が、これまでに一般入試第2回(AO入試)のなかで、学科試験2教科(国語・算数)に加えて行ってきた「自己アピール面接」について、来春2019年入試からは、その実施教室として「英語教室」を新設し、「英語を交えた自己アピール」をしたいと考える受験生に対し、そうした入試体制を広げることを3月17日に公表しました。同中学校からのお知らせには下記のように紹介されています。
2019年度中学入試(2019年2月実施)における変更点についてお知らせいたします。対象となりますのは第2回入試(AO入試)の自己アピール面接です。自己アピール面接とは、活動報告書に基づいて、自分の特徴や長所、体験から得たもの等を自分からアピールする面接です。
これまでは自己アピールの仕方として
① 口頭発表による自己アピール → 普通教室
② 芸術関係の実技を伴う自己アピール → 音楽教室
③ 運動関係の実技を伴う自己アピール → 体育館
の中から受験生が方法と場所を選択をして実施していましたが、2019年度より新たに、
④英語による自己アピール → 英語教室を新設しました。
これまでは英語を交えた自己アピールをする受験生は①の中で対応して来ましたが、昨今の英語教育への関心の高まりから、自ら進んで英語学習に取り組む受験生や、帰国児童入試の枠に当てはまらない海外在留経験者・国内インターナショナルスクール出身者等の選択肢として広く活用していただければと思います。
中学入試における「AO(自己アピール)入試」の先駆け
立教池袋中学校では、早くから私立中高一貫校のなかでも先駆けて、この「AO入試(国・算2科+自己アピール面接)」を導入してきましたが、昨今の英語学習歴を持つ小学生の増加や、保護者の英語教育への関心の高まりに対応して、今回の「英語教室の新設」を通して、その受け入れ(選抜)姿勢を明確化することが目的と思われます。
同中学校のWebサイトには、さまざまな「過去の自己アピール例」も2014年~2017年入試にわたって公開されていますので、関心のある方にはぜひご覧いただきたいと思います。
ところで、今春2018年の首都圏中学入試では、一般入試で「英語(選択)入試」を実施する私立中が、前年の「95校」から「112校」に増加しましたが、今回の立教池袋中学校の「英語による自己アピール」への評価姿勢の明確化に象徴されるように、さらに「英語(選択)入試」の実施校は増加することが予想されています。
同じく来春「英語(選択)入試」を新設する慶應湘南藤沢中等部で...
ところで、来春2019年入試からは、慶應義塾湘南藤沢中等部が「英語(選択)入試」を導入することを一昨年秋(2016年9月17日)から公表しており、同校Webサイトの「2019年度 湘南藤沢中等部の生徒募集について(予定)」というページには、下記のように紹介されています。
入学試験
一次試験
一般入試,帰国生入試とも本人の選択により(1)または(2)のいずれかの方法で受験ができます。
(1) 国語・社会・理科・算数の4 科目による受験
(2) 国語・英語・算数の3 科目による受験
同時に、〈2019年度入試英語試験について〉というコーナーでは、
「試験内容は、リスニング・リーディング・ボキャブラリー・グラマー・エッセイです。
試験のレベルは、英検2級から準1級程度です。
試験時間は60分で、内訳は、リスニング・リーディング・ボキャブラリ・グラマーで40分、エッセイが20分です。
なお、2019年度英語試験のレベルを確認頂くために、以下のリーディングの例題をご参照ください。」と、その概要や入試レベル(予定)、サンプル問題もすでに公表しています。
「中学入試は英語でも受験できる」時代に!
首都圏模試センターでは、この来春2019年入試からの慶應湘南藤沢中等部の「英語(選択)入試」の新設が、他の私立中高一貫校、とくに大学付属各校や、神奈川県内の私立中学校の入試に及ぼす影響は少なくないと予想していましたが、神奈川県内の私立中学校に先駆けて、都内の大学付属校である立教池袋中学校が、小学生の「英語学習歴」や「英語力」についての評価~受け入れ姿勢を明確化したことになります。
これら有名大学付属校の「英語(選択)入試」の新設や明確化によって、首都圏の各私立大学の付属中学校や、神奈川県内の私立中学校にも、今後こうした動きがさらに広がっていくものと考えられます。
こうした「英語(選択)入試」の実施校が、すでに首都圏の私立中の過半数に近づきつつあるいま、「中学入試は英語でも受験できる時代に!」ということが、もっと多くの小学生と保護者に認知されることになっていくことでしょう。関心のある小学生のご家庭では、ぜひこういった私立中入試の新たな動きにも注目していただきたいと思います。