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来春から共学化する品川翔英中(小野学園女子中)の入試概要

来春から共学校化する品川翔英中学校(現・小野学園女子中)の2020年入試要項が公表されました。

小野学園女子中学校・高等学校〈東京・品川区。女子校〉が、来春2020年4月から共学校化して、校名を品川翔英中学校・高等学校と改めて新しいスタートを切ることが、先に公表されています。4月25日(木)には同校の塾・教育関係者対象の「学校説明会」が行われ、来春2020年入試の要項が公表されました。

「4教科型」計4回と2/1「適性検査型」入試を実施

小野学園女子中学校・高等学校〈東京・品川区。女子校〉は、来春2020年4月から共学校化して、校名を品川翔英中学校・高等学校と改めて新しいスタートを切ることが先に公表されていました。

そして、4月25日(木)には同校の塾・教育関係者対象の「学校説明会」が行われ、来春2020年入試の要項が公表されました。

その説明会で公表された同中学校の「2020年度 入試要項」によると、来春2020年の中学入試では、①2/1(土)AM「4教科型第1回」、②2/1(土)PM「4教科型第2回」、③2/2(日)PM「4教科型第3回」、④2/4(火)AM「4教科型第4回」を、合わせて募集定員「男女30名」で、いずれも国・算・社・理の4教科(国・算は各50分、各100点。社・理は合わせて60分・100点の計300点)と面接で実施するとのことです。

また、これと別に2/1(土)AMには「適性検査型」入試を、募集定員「男女10名」で、「適性検査Ⅰ・Ⅱ(各45分、各100点、計200点)で実施するとされています。

品川から世界へ、未来へ、英知が飛翔する

来春2020年4月から中学校と高等学校を従来の女子校から共学校化して「品川翔英中学校・高等学校」と校名を変更する学校法人小野学園は、これによって幼稚園・小学校~中学校・高等学校まで一貫した教育理念のもとに、次代を担う人材育成をめざす新たな男女共学の教育機関として、再スタートを切ることになります。

学校名の「品川翔英」は、「品川から世界へ、未来へ、英知が飛翔する」というコンセプトと想いが込められた名称だといいます。

もともと小野学園の幼稚園、小学校は男女共学で、都内屈指の入学者を集めてきた人気校で、その先進的な教育内容や教育環境には定評がありました。ただし中学・高校が女子校であることから、小学校卒業時には(とくに男子を中心に)、他の私立・国立中学校への進学を希望して受験する生徒が多く、中学受験で多くの合格実績をあげる私立小学校としても知られてきました。

その同学園が、日本の大学入試や教育のあり方が大きく変わろうとしている、この節目に、新たな教育方針(コンセプト)を打ち出して、中高の「共学化」に踏み切ることになります。

未知の世界へ挑戦する勇気と気概を持った人間を育成!

今回、4月25日の同校の説明会で打ち出された中学校・高等学校の「教育方針」は以下の通りです。

【教育方針】
・幼稚園および小学校は従前通りとする。
・中学校、高等学校は以下のように変更する。
(1) グローバル社会の一員として自らに誇りと責任を持ち、主体的に行動できる人間を育成する。
(2) 未知の世界へ挑戦する勇気と気概を持った、未来志向の人間を育成する。
(3) 難関~中堅の大学へ確実に進学できる学校づくりを進める〔進学校化〕。

また、この新生「品川翔英中学校、品川翔英高等学校のイメージ」は以下のように紹介されています。
(1) 明朗で心身共に賢い生徒が集う進学校
(2) 自立と国際志向の感じられる学校
(3) 爽やかな挨拶と確かな自己表現のあふれる学校

小野学園女子中学校⇒品川翔英中学校の改革内容!

こうして、従来の小野学園女子中学校・高等学校から、共学の品川翔英中学校・高等学校へと生まれ変わる同校の「中学校、高等学校に共通する改革内容」は、(1)校名変更や、(5)制服変更をはじめ多岐にわたりますが、なかでも下記の点などが注目されます。

(2)校訓の変更 「自主・創造・貢献」
(4)教員組織及び指導スタッフの充実
 ④IT環境整備及びプログラミング教育の実施
(1) 施設の変更(改修)

そのほか、中学校の教育の「基本コンセプト」として下記のような点が明記されました。
① 学園全体の共学化の一翼を担うとともに、小学校及び高等学校との一貫かつ効果的な教育を行う機関として位置付ける。
② 週6日制、35時間授業体制とする。
③ 入学者レベルの引き上げを行う。
④ 当初の募集定員は40名とする(学則定員は100名)。

小野学園女子高等学校⇒品川翔英高等学校の改革内容!

高等学校では、「高校改革3つの柱」を以下のように掲げています。
1.コースの特徴に基づく徹底した進学指導
2.新しい時代、次世代世界において活躍できる素養を磨く教育
  自己啓発型授業の導入(プログラミング、小論文、自己表現講座)
3.明るい楽しい雰囲気の中、社会で通用する人間性の涵養

(1) コースの構成:高等学校に以下のコースを設置する。
ア)理数選抜コース   募集人数 30名(男女)
イ)国際教養コース   募集人数 30名(男女)
ウ)進学コースⅠ(特別進学) 募集人数 60名(男女)
エ)進学コースⅡ(総合進学) 募集人数 90名(男女)

そのほか、各コースの特色や入試の説明など多岐にわたっての紹介がありましたが、なかでも高校各コースでの「AI/プログラミング基礎を学習する(1年次必修)」や、進学コースでの「大学受験において、一般入試の他にAO入試、推薦入試でも合格できる学力をつける。そのために次の講座を実施する」という項目にある「(A)自己表現講座(ドラマ、スピーチ、ダンス、小論文など)」という点などがユニークです。

どうなる? 中学入試の難易度は?

こうした中高の大改革が、どこまで中学受験の市場で受験生と保護者に期待されるか、今後の人気動向が注目されます。

品川翔英中高のある品川区は、もともと都内各区のなかでも、いち早く公立小中一貫校の設置に踏み切り、独特の「学校選び」のあり方が幼少期の学童をもつ家庭では浸透しているエリアです。

そのエリアを中心に、近年、小学生数が増加している神奈川の武蔵小杉エリアからはJR横須賀線(最寄りは西大井駅)や、江東区の豊洲エリアからは臨海線(最寄りは大井町駅)で十分に通学が可能な立地にある点も、今後の人気動向を左右する条件になりそうです。

また、中学入試においては、「特待生制度」が、上記の各入試にどの程度付与されることになるのかも、新生・品川翔英中学校の人気と難易度を左右する要因になってくると思われます。