中村が学びの改革「ZERO.1」を始動!
2016年からはポテンシャル入試も導入へ!
中村中学校・高等学校〈東京都江東区・女子校〉は、6月20日(土)に第2回の学校説明会を行い、この時に「学びの改革『ZERO.1』&キャリアデザイン授業体験」をテーマに、これからの同校がめざす教育のあり方を公表し、次代に向けた中村学園の教育の理想についての発信を本格的にスタートしました。
“教室から世界を変える”学びの改革『ZERO.1』
この「学びの改革『ZERO.1』」は、すでに同校のWebサイトでも紹介されています。そのなかでは、“教室から世界を変える”と題して、次のように謳われています。
「様々な価値観をもつ仲間がいて、お互いに異なる意見をもっています。違いはあるが、隣にいるクラスメイトも自分と同じように長所と短所があります。そして、同じく唯一無二の存在として愛されているのです。この尊い違いを認め合い、それぞれが豊かな才能を開花させる空間、それがZERO.1です。教室の扉は世界へとつながっているのです。」
この「学びの改革『ZERO.1』」で謳われているのは、教育改革と入試改革(2つの入試制度)。そこで中村中学校は、来春2016年入試では、これまで2科・4科で行われてきた従来型の入試を「考える力・考えるプロセス」を問う「コンピテンシー入試」と、新たに志願書・作文・面接※入試で行い、芸術・スポーツ・英語などの分野で、高い能力やトレーニングを受けた児童を対象とした「ポテンシャル入試」(※英語でのポテンシャル入試は「英会話面接」)という、2つの入試制度を導入することを公表しました。
「全員レギュラー」!“ひとりもあきらめない”授業
この入試改革の背景にある考え方は、「共生社会の『学び方』を学ぶ」×「魅力的な人間集団をつくる」×「個性を磨く」という3本柱で、この新たな学びと教育環境の創造を通して、中村学園の校訓である「清く 直く 明るく」を体現した「人間」一流をめざすといいます。
最初の「共生社会の『学び方』を学ぶ」では、アメリカで開発・提唱されてきた「ラーニングピラミッド理論」の考え方をもとに、「人と関わる学習法」を通して、この先5年後の「2020年大学入試改革」で導入される新テスト制度で問われる「思考力・判断力・表現力」そして「想像力」の育成をめざします。
その過程では「全員レギュラー」を合言葉に“ひとりもあきらめない”授業を行います。そして、そのための時間や空間を生み出し、仲間と意見を共有するツールとして、生徒一人に1台のiPadを持たせ、学びの可能性を広げていきます。
ゼロから「1」を生み出す教育空間を創る
そして次の「魅力的な人間集団をつくる」では、ハーバード大学のハワード・ガードナー教授の提唱する「マルチプル・インテリジェンス(=8つの知能)」理論の考え方に基づき「入試」を変革することでダイナミックな学びをめざします。
これまでの入試では、8つの知能のうち「言語的知能」「数学的・論理的知能」「自然・環境の知能」「空間的・視覚的知能」に重点が置かれてきたことを踏まえ、その部分は大切にしつつ、もう一方で、その「マルチプル・インテリジェンス(=8つの知能)」の「身体的・運動的知能」「リズム・音楽的知能」「対人関係の知能」「内観の知能」にも着目した「ポテンシャル入試」を新たに導入し、芸術・スポーツ・英語などの分野で、高い能力やトレーニングを受けた児童を迎え入れ、新たな教育空間を創造していこうとしています。
つまり、コース別クラス編成はせず、様々なポテンシャルを持った仲間と出会い、刺激し合い、創造を超えた発見や失敗を通して、ゼロから「1」を生み出す教育空間を創る、それが「学びの改革『ZERO.1』」の二つ目の柱です。
そして「個性を磨く」では、中村中高がこれまで重視してきた「世界共通言語=」である芸術・スポーツ・英語の教育も含めて、豊かな「感性教育」「グローバル&ローカル(地球市民教育)」「キャリアデザイン教育(30歳の私を見つめて)」を通して、生徒一人ひとりが自らの個性を磨いていきます。
リヒテルズ直子さんによる「生徒対象講演会&ワークショップ」
この「学びの改革『ZERO.1』」をスタートさせるにあたって、6月20日(土)の第2回学校説明会では、参加してくれた小学生が、実際にグループでのワークに参加することで中村での学びの一端を体感し、めざす教育のあり方を保護者とともに理解してもらえるような「出会いの場」が工夫されました。
続いて6月24日(水)には、オランダのイエナプラン教育の日本代表をされているリヒテルズ直子さんによる「生徒対象講演会&ワークショップ」が開催されました。
「子供の幸福度世界一」といわれるオランダのイエナプラン教育。そのオランダに在住し、イエナプラン教育を研究し続けているリヒテルズ直子さんが、「あなたたちとともに拓く未来、生きるって何?」と題して、同校の中学2年生の生徒と、希望により参加した保護者や教育関係者に向けて講演をしてくれました。
また、講演終了後には、リヒテルズ直子さんも初の試みとなる、1クラスを対象としたサークル対話のデモンス トレーション授業(ワークショップ)も行ってくれました。