今年も志望者増の渋谷幕張。国内最高峰の優秀な受験生が集結!
首都圏では降雪が心配されていた1月22日、渋谷教育学園幕張中学校の一次入試が行われました。男子1,466人、女子632人の計2098人が出願。今年の入試でも人気のほどを見せつけました。(取材・撮影・文/市村幸妙)
千葉御三家で最高難度を誇る
自ら調べ自ら考える「自調自考」を教育目標に掲げ、グローバルに活躍する卒業生を多数輩出している渋谷教育学園幕張。都内御三家との併願者も多数おり、かつ第一志望者が非常に多いことも特徴の学校です。
集合は8時30分ですが、受験生親子によるピークタイムは7時30分ごろと8時ごろ。雪に備えて早めに家を出た受験生も多かったのでしょう。
最寄りのJR京葉線「海浜幕張駅」から途切れることなく長蛇の列が見られるのも毎年恒例です。
同校は利便性が高く、上記の他にJR総武線「幕張駅」、京成線「京成幕張駅」も利用できます。
校門の左右には塾の先生方がズラリと並び、受験生たちを熱く出迎えます。固い握手を交わしたり、ちょっと冗談を飛ばしたりと、生徒によって対応をさまざまに変え、各自のパフォーマンスを引き出すのでしょう。さらには自塾の生徒への応援はもちろんですが、他塾の受験生たちにも「頑張って!」といった声援が飛んでいたのが印象的でした。
ここは首都圏でも屈指の高難度となっている人気校です。それぞれが合格を目指して力を振り絞ります。
いざ、一人で立ち向かう時
入試が行われる校舎に入ることができるのは受験生のみです。そのため、手前の階段前には荷物の最終確認をする親子の姿も多く見られました。
ただし、ここに人が溜まってしまうと、後から来た受験生が校舎に入りづらくなるなど大渋滞となってしまうので、同校の先生方により速やかな移動がアナウンスされます。
「いつも通りにすれば大丈夫!」、「落ち着いてね!」などと保護者から受験生へエールが送られます。
どの保護者もにこやかに、和やかな口調で「行ってらっしゃい!」と送り出しており、この正念場で最大限のパフォーマンスを発揮できるようつとめているのではないかと感じました。
受験生が校舎の中へ入ってもなお手を振り続けたり、見守っている保護者がたくさんいました。
お弁当や時計を渡し忘れたと、先生に氏名と受験番号を伝えた上で届けてもらっている保護者の姿も見られました。
念を入れても起こりがちなこれらの出来事。受験生が動揺していないかが気がかりでした。
試験会場は雪をも溶かすほどの熱気
試験終了後ころからは特に降雪の可能性が高まっていたこともあり、保護者控室である田村記念講堂には例年よりも多くの保護者が待機していたように見受けられます。
入り口では、上履きを持たない利用者のために靴カバーが配られたり、在校生の母たちによるお茶やコーヒーなどや小腹を満たせるチョコレートなどのサービスなどが行われています。
子どもを見送り、温かな飲み物でホッとひと息ついている保護者の表情からは、安堵ともとれるような、はたまた祈りのような空気感が醸し出されていました。
出席確認などののち、8時40分からのリラックス体操を経て、9時からいよいよ試験が始まります。
すべての受験生がここまで頑張ってきた自分を信じて、リラックスして本番に臨めることを願いながら、学校を後にしました。合格発表は24日です。泣いても笑っても合否が分かれる1日。悔いのない受験をなることを祈っています。
(取材・撮影・文/市村幸妙)