3年目となる多摩大学附属聖ヶ丘中学校の『リスニング入試』をレポート!
2/4(土)午前、多摩大学附属聖ヶ丘中学校の『リスニング入試』が実施されました。3年目となる同校オリジナルの入試に16名の受験生がチャレンジしました。
1学年の人数は約120名!少人数できめの細かい指導!
多摩大学附属聖ヶ丘中学校は、小田急線・京王線の「永山」駅からスクールバスで12分、京王線「聖蹟桜ヶ丘駅」からスクールバスで16分という立地にあり、同じ敷地内には多摩大学が設置されています。
同校は3つの柱を教育理念に掲げています。
・少人数できめの細かい指導
・本物から本質に迫る教育
・主体性と協働性を育む
親身な丁寧な指導、豊富な実験や体験学習、そして、一人ひとりが自ら考え行動し、将来を見据えて皆で支え合い共に切磋琢磨して伸びる学校です。
また、近年注目されている探究学習に以前より力を入れており、学ぶ楽しさを知る「A知探Q(英知探究)」は同校の学びを象徴しているといえるでしょう。
3年目となるリスニング入試に密着!!
多摩大学附属聖ヶ丘中学校が実施している入試は、従来型の2科4科、公立中高一貫校と併願可能な適性型、それに加え2021年入試より導入したリスニング入試です。
今回は、同校オリジナルで特色のあるリスニング入試の様子をお届けします。
●集合時間は9時40分
2月4日入試当日は、永山駅と聖蹟桜ヶ丘駅よりスクールバスが運行、また入室の際は自家用車での来校も許可されていました。
リスニング入試の集合時間は9時40分。集合時間より先に学校に着いた受験生は、控室であるホールで保護者と一緒に待機します。9時20分にはほとんどすべての受験生が集合していました。
●控室から試験会場へ移動
集合時間20分前の9時20分に控室から試験会場である教室に移動します。ここから先は保護者と離れ受験生のみで行動します。
教員の誘導の下、教室へ歩を進める姿には緊張感が漂います。
●石飛校長先生から受験生への感謝と激励
集合時間の9時40分に思わぬ光景が。同校の校長である石飛先生が、試験教室で受験生にメッセージを送りました。
リスニング入試を受験してくれることへの感謝の気持ちと受験生への激励のエールが届けられました。緊張気味だった受験生も少し和らいだ表情に。同校のおもてなしの姿勢を感じる瞬間でした。
●試験開始!1時間目は基礎学力試験!
10時になると1時間目の基礎学力が始まります。基礎学力は、国語が20分、算数が20分の合計40分で行われます。どの受験生も集中した表情で40分間手を動かせていました。問題の難度は決して高くありませんが、時間は各20分と短く集中力が求められます。
●いよいよリスニング入試!求められる力とは?
2時間目はリスニング入試です。筆者も初めて体験する入試に緊張感が高まります。
教室のスピーカーより音声による問題が流れます。注意点として問題の内容をメモに取っても構わないとのこと。まず、会話が流れ、その情報を基に問題が出題されるという流れです。
リスニング入試で最も大切なことは、会話の情報をいかに要点をまとめてメモをできるかという点です。会話の内容や解答用紙からヒントを得て、重要な情報をメモに残し正解を導きます。よほど記憶力の良い方でなければ、メモを取らずに正解を答えるのは難しいと感じました。受験生は一様に音声に集中し、必死に問題と向き合っていました。あっという間に40分が経過し、試験が終了しました。
●取材を終えて
まず、感じたことは、リスニング入試は2科4科の入試とは大きく違うことです。2科4科の入試では、知識が一定の割合で問われますが、このリスニング入試は一切問われません。他者とのコミュニケーション力や授業や学校生活で必要な力が問われます。家族との会話、友人や小学校の先生との会話、そういった他者の気持ちを理解できることが重要です。また、同校がそういう生徒に入学してほしいというメッセージでもあると感じます。
受験勉強のスタートが遅かった方や習い事で十分勉強に時間が取れなかった方にもチャンスがある入試です。同校の教育理念に共感し、この学校で学びたいと感じた方にオススメの入試です。
最後に、同校の受験生・保護者に対するホスピタリティは素晴らしく、親切で優しく受験生を迎え入れる先生方の姿が印象に残りました。ぜひ、一度足を運び、先生方の温かさに触れてみてはいかがでしょうか。