都立の併設型中高一貫校のうち4校が2022年までに高校募集停止へ!
東京都立の公立中高一貫校10校のうち、併設型の高等学校・附属中学校として設置されていた5校のうち、武蔵・富士・両国・大泉の4校が、2022年までに高校募集を停止し、中学募集の規模を拡大する計画が、このほど東京都教育委員会からの2月14日(木)付の報道発表「都立高校改革推進計画・新実施計画(第二次)」で公表されました。
都立の併設型中高一貫校4校が3年後までに高校募集を停止!
東京都立の公立中高一貫校10校のうち、併設型の高等学校・附属中学校として設置されていた5校のうち4校(武蔵・富士・両国・大泉)が、2022年までに高校募集を停止し、中学募集の規模を拡大する計画が、このほど東京都教育委員会からの2月14日(木)付の報道発表「都立高校改革推進計画・新実施計画(第二次)」で公表されました。
この計画は、すでに昨年(2018年)11月22日に都教育委員会から報道発表された「都立高校改革推進計画・新実施計画(第二次)(案)」の骨子でも検討することが盛り込まれ、11月から12月にかけてマスコミでも報道されてきましたが、その時点では、「来年2月に公表する」とされてきた高校募集の停止時期が、このほど「年次計画」として公表されたものです。
※本記事では2019年2月21日の掲載時に「都立白鷗は2021年~2022年のいずれかに高校募集を停止」とお伝えしましたが、これは当方の事実誤認で、白鷗の高校募集の停止年度は、この時点および現時点では、あくまで「時期未定」とのことでしたので、2021年1月13日に、記事を一部修正いたしました。関係の皆さまにお詫び申し上げ、訂正させていただきます。
富士・武蔵は2021年、両国・大泉は2022年から。
この年次計画の表中では、「2021年度入学生から」の改編予定に、富士と武蔵、翌「2022年度入学生から」の改編予定に、両国、大泉の2校が挙げられており、欄外の注記の形で、「※白鷗高校・附属中学校については、施設設備の状況を踏まえて実施時期を決定(実施時期:平成33(2021)年度以降を予定)と付記されています。
改編計画には、中学校募集定員の拡大の時期や定員数は明記されていませんが、「区分」には「併設型中高一貫教育校」、その「内容」には「高校段階での生徒募集を停止するとともに、中学校段階からの高いニーズを踏まえ、中学校段階での生徒募集の規模を拡大」と明記されていることから、同じ年度に「中学募集定員を拡大」する予定であると解釈することができます。
つまり、この4月から小学校5年生になる学年の生徒が中学受験(受検)に挑む2021年には、都立富士と都立武蔵が、この4月から小学校4年生になる学年の生徒が中学受験(受検)に挑む翌2022年には都立両国と都立大泉の各附属中学校が、「高校募集を停止して、中学募集定員を拡大」するということになります。
中学募集定員が何名の増加になるのかは今後に注目!
この都立の併設型中高一貫校の高校募集定員は、現在それぞれ約80名。この分の募集定員がそのまま中学募集に振り向けられるとすると、「計約400名」都立中高一貫校の中学募集定員が拡大することになりますが、一方では各学校とも全体をややリサイズして各「40名程度(×5校=200名程度)」の募集拡大になるという考えも漏れ伝えられており、現時点では明らかにされていません。
ただ、東京都内に計10校ある都立中高一貫校の募集定員が、合わせて「計200~400名」増加するとそれば、その年度以降に都立中高一貫校の受検を希望している小学生と保護者にとっては朗報であることは間違いありません。
これによって、東京都内の小学生のうち、千代田区区立九段中等教育学校を含む、都内の公立中高一貫校11校をめざす受検生は、今後さらに増加することが予想されます。今後の東京都教育委員会からの報道発表に注目しておきたいところです。
茨城では2020~2022年に県立中高一貫校を10校増設
また、同じく首都圏では、茨城県でも「県立高校改革プラン」が新たに策定中で、本日2月21日付の茨城新聞(クロスアイ)などでは、前日20日(火)に記者会見した大井川和彦知事の発言も受け、「中高一貫10校増設 茨城県立高再編20~22年度 9校は併設。勝田は中教校」といった見出しの記事が伝えられました。
この茨城新聞クロスアイの記事によると、2020年度には太田一、鉾田一など5校、翌2021年度には水戸一、土浦一の2校、2022年度には下妻一、水海道一の2校の計9校を開校。勝田は中等教育学校に改編し、2021年度の開校をめざすとされています。
このなかには、高校受験レベルで「県立トップ高」といわれる水戸一、土浦一などの進学名門校も含まれており、多くの小学生保護者から注目を集めることは間違いありません。今後の茨城県内の公立中高一貫校の受検市場は、さらに拡大することが予想されます。