日本屈指の才女が集結。桜蔭の入試に533人が挑んだ!
例年に比べると、比較的寒さが穏やかに感じられた2018年2月1日。東京都・神奈川県では、中学入試の初日をいよいよ迎えました。女子の入試では最高峰のレベルを誇り、憧れの的となっている桜蔭の出願者数は、昨年の516名から533名に増加。今年もやはり高難度の入試となりました。その桜蔭中の2018年度入試の様子をお伝えします。〈取材・撮影・文/市村幸妙〉
通称「桜蔭坂」を力強く上る受験生たち
JR総武線及び都営三田線「水道橋駅」を最寄りとする桜蔭中学校・高等学校。
総武線は東海道線での人身事故の影響により、5〜10分程度遅れていました。総武線上りは、通勤ラッシュも相まって受験生親子にとって過酷な環境だったことでしょう。受験生を守るように立つお父さんの姿が見られ、座れた受験生のなかにはお母さんに寄りかかるように穏やかな表情で目を閉じていた子もいました。
桜蔭の集合時間は8時40分。受験生たちは余裕を持って出てきたのでしょう。電車の遅れに慌てる様子もなく、淡々と学校への道のりを進みます。
“とうとうこの日を迎えた”という覚悟と安堵でしょうか。受験生たちの顔つきは晴れ晴れとして見えました。
通称「桜蔭坂」と呼ばれる、急こう配の「忠弥坂」へ受験生親子がたどり着くピークは7時30分ごろ。坂のそこかしこで新聞社や塾のチラシ類を配る人々がたくさんいますが、彼らからも「頑張ってください!」という声援が聞こえてきます。
この急坂に息が切れている受験生もいましたが、入学すれば毎日の通学によりこれだけの強度でもすぐに慣れてしまうはずです。
坂を登りきると、情報番組のテレビクルーや新聞社など、非常に多くのマスコミが受験生を迎えます。なかには受験生にインタビューを敢行するマスコミも。その受験生が実力をきちんと出し切れること、報道が過熱しすぎないことを祈るばかりです。
なお、桜蔭は推奨していませんが、5年生以下、来年以降の受験生と思われる女の子たちも訪れていました。
開門は7時30分となっていて、開くやいなや塾の先生方がなだれ込み、校舎への階段を上りきった受験生入口前の左右に分かれ、花道を作るかのように待ち構えます。
控室は講堂の他に会議室も
募集要項や学校前に張り出されたお知らせには「8時受付開始」となっています。
講堂が受験生・保護者の控室になっており、受付前の受験生親子が来るべき時を待ち、静かに待機しています。
ざわつきが少ないように感じたのは、さすが未来の桜蔭生の証なのか、緊張によるものなのか、と思いました。
多くの受験生が最終確認なのでしょうか。静かにテキストなどを開いていました。
講堂のロビーには、受験生及び保護者の面接の時間が張り出されており、まずはそれらをそれぞれがチェックしています。撮影は禁止となっていますが、気づかずにスマホで撮って注意されている保護者もいました。無駄な動揺をしたくないですよね。気をつけましょう。
なお、控室である講堂は1階と地下1階ですが、地下2階の会議室も控室となっており、ここは飲食が可能です。
受験会場への階段を上がる
混乱を避けるためでしょうか。少し早めの7時53分に「受付を開始します」という放送が流れます。ここでも受験生親子は整然とした様子で校門をくぐっていきます。混乱がないのは、さすが桜蔭を志望する親子なのだと実感します。
先にも触れたように、階段を登りきると左右に居並ぶ塾の先生方。彼らの熱いエールを一身に受け止める受験生たち。みんな、これまで一緒に頑張ってきた先生方の顔を見つけてうれしそうです。なかには「熱は下がったけど、ふらふらしてるよ~」と言っている女の子もいました。
校舎の手前で受験生と保護者はしばしのお別れです。
受験票をチェックする親子、受験生を撫でまわすお母さん、ぎゅっと抱きしめるお父さん、みんな誇らしげな顔をしています。
多くの受験生はきりりとした表情に一変し、「いざ」と言わんばかりの気迫で校舎の中へと入っていきました。
親子がそれぞれ頑張る場
桜蔭では先にも触れたように、受験生だけでなく、保護者も面接が実施されます。
そのため、受験番号が早い保護者は、我が子を見送ると、足早に講堂へと踵を返します。
8時18分頃から受験番号順に保護者へのアナウンスが開始されます。
速やかにロビーへ集合する保護者たち。在校生に案内されて面接の会場へと消えていきます。
481番以降の受験番号の保護者の講堂ロビー集合は、14時20分です。
なお、受験生の面接は、受験番号1~200までは13時30分~14時20分頃で実行われます。401番以降からは15時30分~となっており、最後のほうでも16時には終了するようです。
受験生は8時30分頃にはほぼ校内へ入り終えたようです。8時45分には予鈴が鳴り響きます。
9時のチャイムでいよいよ1時間目の国語の入試が始まります。
どうかそれぞれが自分のベストを尽くせますように!
心より応援しています。