165校が従来型「2科・4科」以外の入試を実施!
165校が従来型「2科・4科」以外の入試を実施!
先週1月10日(火)からは、首都圏中学入試の最初の大きなヤマ場である埼玉エリアの入試がスタートしました。大学入試でも、1月14日(土)・15日(日)には、大寒波に見舞われる寒さのなかで大学入試センター試験が行われ、大学入試のシーズンも迎えました。そうしたこの時期、多くのマスコミが、「2020年大学入試改革」を3年後に控え、いま年々「多様化」しつつある中学入試の変化にも注目しています。
「2科目・4科目」入試以外の新たな形態
先の当「受験情報Blog」では、「2017年入試では95校が「英語(選択)入試」を実施!」〈1/5〉という記事と、「2017年入試では120校が「適性検査(思考力・総合・自己アピール・PISA)型入試」を実施!」〈1/7〉をご紹介しました。
ここでは続いて、先に取り上げた「適性検査型入試」「英語入試」に加えて、「国語・算数・社会・理科・英語」のなかから受験生が自分の得意な科目を選択して受けられる「得意(科目)選択型入試」や、小学校での学習だけで十分に対応が可能な「(国語・算数の)基礎学力型入試」、さらには、千葉や茨城・栃木で増えている「推薦・第一志望入試」の新設校も加えた、2017年の首都圏中学入試における「従来型『2科・4科』以外の入試形態を導入した私立中学校の一覧をご紹介します。
添付のPDFにまとめてご紹介したのは、そうしたユニークな新タイプ入試の導入(英語入試や適性検査型入試の実施校以外の推薦入試は新設のみ)した私立中学校の一覧です。この2017年の首都圏中学入試では、何と「170校」が、従来型の「2科目・4科目」入試以外の新たな形態(新タイプの)入試を実施していることがわかります。
「習い事」を続けてきた小学生でもチャレンジ!
日本の教育と大学入試が大きく変わろうとしている現在、一方では、小学生の保護者世代の価値観や教育観、小学生の生活や受験準備のスタイルも変化しつつあります。
従来から中学入試の私立・国立中学校の入試の受験科目の主流であった「4科目(国・算・社・理)」や「2科目(国・算)」をクリアするためには、進学塾での2年~3年間(あるいはそれ以上)の受験勉強が必要(最も効果的)と言われてきました。
しかし、小学校時代には早くからの塾通いという過ごし方を選ばすに、幼児や低学年から続けてきた「習い事(スポーツ・芸術・音楽・英会話など)」を続けてきた小学生でもチャレンジできる、新たなタイプの入試が、この2~3年で急速に増えてきているのです。
そこで求められる力は、この先の「2020年大学入試改革」以降の大学入試で求められる「思考力・判断力・表現力」であり、さらには「創造力」や「協働力」「コニュニケーション力」につながるものでもあります。
大学入試と中学入試
入試問題(課題)と向き合ったときに、その場で「自分のアタマで考える力」や、「自分の言葉で意見や考えを表現する力」、さらには批判的な視点や創造性も必要とされる「クリティカルシンキング」「クリエイティブシンキング」の力までが、今後の大学入試でも問われるという動きが、早くも中学入試にも反映されていると考えてよいでしょう。
「社会で求められる力が変わる」ことにともない、「大学入試が変わる」ことで「日本の教育も変わる」という、この時代の変化が、すでに「中学入試も変わる」形で現実のものとなっているということです。
すでに今春2017年の首都圏中学入試は本格的なシーズンに突入していますが、こうした中学入試の“新傾向”でもある「新たなタイプの入試」に関心のある小学生と保護者は、ぜひ添付の一覧PDFをご覧いただき、わが子の受験校や進学先を選ぶうえでの参考にしていただければと思います。