共学校化初年度の法政大学第二の新たな歴史
法政大学第二の新しい門出にふさわしい光景
2016年度の首都圏入試で、最も受験生親子の注目と人気を集めた学校の一つ、法政大学第二中学校・高等学校〈神奈川県川崎市〉。
法政大学第二中学校・高等学校の人気の要因
およそ70年の歴史を持つ男子校は今年度から共学校化を果たします。より進むダイバーシティ化に対応すべく、さまざまな人々のつながりを強化・実践するための進化です。
同校の人気のさらなる要因には、法政大学の理念「自由と進歩」の精神にもあるでしょう。これは、既成概念にとらわれずに挑戦し、新しい伝統を創り上げるというものです。SGU(スーパーグローバル大学)にも採択され、サステイナブル教育とその確立を目指す同校・同大の教育内容が時代とマッチし、その意義が広く浸透したからにほかなりません。
今春入試の特徴と出願状況
また今春入試の特徴とも言える、大学付属校の高い人気も追い風となっています。2月2日に行われた第1回入試は、男子は100名の募集人数に対し606名の出願で6.1倍、女子は40名の募集人数に対し、なんと326名が出願し、8.2倍もの高倍率になり、特に新設の女子で非常に多くの受験生を集めました。
試験当日!
最寄りの武蔵小杉駅から学校までは、使用路線により多少の違いはありますが、およそ10分程度。いちばんのりの受験生は7時ころやってきました。その頃すでに校門を挟んで左右には塾の先生方がずらりと並び、受験生を熱烈歓迎。
同校の開門予定時間は7時30分。7時15分を過ぎると校門前にはたくさんの受験生親子が整列し、開門を待っています。実は取材班は、「準備が出来次第、門を開けます」と法政大学第二の先生から心強いことばをいただいていました。
開門のとき、それぞれの想いを胸に
そしてこの日、校門が開き、受験生たちが入れたのは、7時22分。一斉になだれ込む受験生親子。その目は期待感に満ちていたり、ほおに緊張を帯びていたり。そこからほどなく進むと、受験生は左折して入試会場へと歩を進め、保護者とはしばしのお別れとなります。
「がんばってね!」、「楽しんできて!」、
「あなたなら大丈夫!」、「いってらしゃい!」。
ここまで一緒にがんばってきたお父さん、お母さんたちからのさまざまなエールが受験生の背中を押します。ずっと手を振り続けるお母さんとそれを振り返り続ける受験生の姿が印象的でした。
在校生によるボランティアからみえる生徒像
例年、法政大学第二では、中2の有志の生徒たちがボランテイアとして、受験のお手伝いをしています。この日は約35人の生徒が活躍していましたが、実はもっと候補者がいて選抜したのだとか。
みんな、誇らしげに胸を張って、受験生や保護者を誘導したり、入試会場である教室や廊下でも補助の仕事など、在校生たちは積極的に取り組んでいました。
伝統を守りつつ進化し続ける法政大学第二中学校・高等学校
伝統を守りながらも進化を続け、充実した中高大連携10年教育を推し進める、法政大学第二中学・高等学校。「付属校だからこそできる学び」を追求したリベラルアーツ教育とグローバル教育、そして体験学習の機会を豊富に設けています。
21世紀のリーダーを育てるしかけの詰まった新校舎は、2014年4月には一期工事が完了し、教室や体育棟・文化棟が完成しています。今春4月には講堂や図書館、食堂が新築され、いよいよ最新式の施設での充実した学びが現実化します。
現在進行形で進む工事
今回、保護者の控え室になっていたのは、食堂や売店がある「木月総合会館」や「高校図書館」、「中学図書館」や「中学コンピュータ室」や「物理実験室」など、さまざまな教室や部屋があてられていました。
これらの施設は3月までには取り壊され、4月にはグラウンドとして生徒たちが大いに活動する場となっていることでしょう。
「物理実験室」からは、工事途中の様子が見えたりと、入学後の生活をイメージできる光景も見えました。
最後まで諦めずに!
法政大学第二中学校の第1回入試の発表は、2月3日の10時から。4日には、第2回入試が行われます。再度挑戦する受験生もいることでしょう。
4日は、男子は7.5倍、女子では9.8倍となっており、さらに厳しい入試となることが予想されますが、最後まで諦めずに持てる力を発揮してください。
がんばれ、中学受験生!