2/2、城北中第2回入試レポート、コロナ対策と新しい取り組み
東京エリアと神奈川の受験シーズンスタートから2日目を迎えた2月2日、私立中高一貫校で男子校の城北中学校・高等学校(以下、城北と略称)の第2回入学試験が行われました。昨年に引き続き、今年もコロナ禍での中学入試となります。受験生・保護者の不安を払拭する、城北のコロナ対策と受験当日の様子を取材しました。〈取材・撮影・文/福原将之〉
2/2の第2回中学入試スタート、出願者数は20人増の743名
城北の入学試験は2月1日、2月2日、2月4日の計3回行われます。
昨年2月2日入試では723名の受験生が出願しましたが、今年の出願者数は20人増の743名が出願しています。コロナ禍でも変わらない城北の人気ぶりが伺えます。
入室開始時間に合わせて最初の受験生が登校
2月2日の受験生の集合時間は8時20分でしたが、最初の受験生が城北に到着したのは7時ちょっと前でした。
コロナ対策により今年も保護者・受験生控室はないため、試験会場への入室開始時間である7時にあわせて登校したのでしょう。
城北のコロナ対策
昨年の11月20日、城北は「コロナウィルス感染症への対策」を学校ホームページ(https://www.johoku.ac.jp/blog/40729/)に公表しています。早い時期からコロナ対策が公表されたことで、保護者・受験生の不安は和らいだのではないでしょうか。今回、城北が実施したコロナ対応は以下の通りです。
●2月27日(日)に追加試験を実施
●濃厚接触者や医師診断がある方、また発熱や咳などの症状があり、当日の検温で37.5度以上の場合は追加試験を案内
●学習塾の応援花道は自粛のお願い
●試験教室の入室を7時から実施(検温・消毒などによる混雑防止)
●食堂と講堂の保護者控室は、密を避けるため中止
●受験生にはマスクの着用とマスク入れの持参をお願い
●校舎の入り口で検温と手の消毒を実施(入り口で密にならないような配慮あり)
●ソーシャルディスタンスを確保するために試験教室の収容人数を30人に固定
●試験の間の休み時間に試験教室の換気を実施
●例年の在校生スタッフは中止し、誘導も含めて全て教職員で対応
また、先日の大学入学共通テストで痛ましい事件があったことを受けて、城北の校門前では警察の方が警戒にあたっていました。警察の姿を見つけて「あぁ」と安心する保護者の方々。
受験生の誘導にあたっていた小俣校長に伺ったところ、受験生の不安を払拭するために1月の推薦入試の時から警察に立ち合いをお願いしていたそうです。コロナ対策の件もそうでしたが、本当に受験生のことを考えて行動されている学校だと思います。
受験生の登校の様子
城北の最寄駅は、東武東上線の上板橋駅と有楽町線・副都心線の小竹向原駅があります。どちらの駅からでも徒歩で登校することができますが、入試当日は比較的近い上板橋駅を利用する受験生が多い印象です。
上板橋駅から川越街道を渡ったところで、学校正門へと続く住宅街の路地を通って城北へと向かいます。受験生親子の安全と近隣住民のことを配慮して、学校側による交通整理が毎年行われています。一昨年までは在校生が交通整理にあたっていたのですが、コロナ禍のため昨年からは教職員のみで行われています。
受験生の登校のピークは7時45分から50分
受験生親子の姿は、7時25分を回った頃から徐々に増え始め、7時45分から50分にかけて登校のピークを迎えました。敷地が広く十分なスペースが用意されていたため、ピーク時でも受験生同士が密になるようなことはありませんでした。
受験生を励まし、見送る保護者たち
年であれば、正門を通ったところで進学塾の先生たちによる激励の花道が受験生を出迎えるのですが、コロナ対策のため去年から花道はありません。先生たちが駆けつけられない分も含めて、付き添いの保護者が我が子を元気づけている姿が多く見られました。
保護者が受験生に付き添えるのは、校舎に入る手前の広場までとなっています。最後に思い思いの言葉をかけて、我が子を試験へ送りだす保護者たち。校舎入り口へと歩いていく我が子の姿を、多くの保護者が最後まで見守っていました。
校舎の入り口には検温&消毒スペース
保護者に見送られた受験生たちは、検温&消毒スペースが設置されている校舎の入り口へと向かっていきます。見送っている保護者側からは角度的に見えないのですが、しっかりとしたコロナ対策がなされていました。
受験生同士が密にならないようにと、検温&消毒スペースは6箇所に用意されており、先生たちが受験生たちを丁寧に誘導していました。コロナ禍の入試も今回で2回目。受験生が密になるようなことは一切なく、終始スムーズに移動がなされていました。
万全のコロナ対策の中、いよいよ試験スタート!
受験会場である教室に入室したら、試験の説明が始まる8時30分まで時間があります。教室には受験生がリラックスできるよう、小さめのBGMが流れていました。机の列の間隔も十分なスペースが確保されており、試験の間の休み時間には教室の換気が行われます。
試験が始まるまでの間、多くの受験生は直前の復習に充てている様子でした。8時40分、いよいよ試験スタートです。がんばれ、受験生!
新しい取り組み、入試の振り返り説明会を2/7にライブ配信
取材レポートの最後に、城北の新しい取り組みについて紹介します。2月7日(月)11時40分から「2022年度城北中学校・入試を振り返って」という説明会がYouTubeでライブ配信されます。
こちらの説明会は、サブタイトルに「合格者と不合格者の違いに迫る!」とあるように、合否を分けた入試問題をデータ分析から見つけて解説していく、という内容になります。算数・国語を中心に、4科目すべてを見ていくそうです。
驚くべきは、このような入試問題の分析と解説を、学習塾ではなく学校側が行うという点です。中学入試の新しい取り組みと言えるでしょう。合格者・不合格者のすべての入試データを持っている学校側でなければ出来ない分析が期待されます。来年の受験生や塾の先生方は必見のライブ配信ですね。城北の説明会は、こちらのリンク先から視聴できます。
▼中学入試の振り返りライブ配信(2/7)
https://www.youtube.com/watch?v=YBlB7VkbEb8
▼高校入試の振り返りライブ配信(2/14)
https://www.youtube.com/watch?v=Uj7-Bl6YUCg