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ハイレベルの英語4技能の力を育てる私立中の英語入試とは?

ハイレベルの英語4技能の力を育てる私立中の英語入試とは?

「2020年大学入試改革」以降、各大学入試における英語の入試では、「英語の4技能(読む・書く・聞く・話す)」の力を試すために、英語の民間検定(英検やGTEC-CBT、IELTS、TEAP、TOEFL-iBT、TOEICなど)のスコアを判定に導入するという方向性が文部科学省から示されています。

ハイレベルの英語4技能の力を育てる私立中の英語入試とは?

また現在の「大学入試センター試験」に代わる新テスト「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」でも、同様の力を試す英語試験が導入されるといわれています。☆こんな小学生に来てほしい!11/3(祝・木)「新入試体験! 私立中コラボフェスタ」

そして実際には、4年後の「大学入試改革」を待たずして、すでに一部の国立・私立大学(筑波大学、上智大学、早稲田大学など)の学部・学科では、そうした英語の民間検定スコアの試験的な導入が始まっています。つまり「英語の大学入試改革」はすでにスタートしていると考えていいでしょう。

そうした今後の大学入試で試される英語力の目安として、すでに文科省からは、欧米で幅広く導入されている、語学のコミュニケーション能力別のレベルを示す国際標準規格である、「CEFR(=Common European Framework of Reference for Languagesの略称)」のスコア換算の比較表が示され、それにおける「B1」~「B2」レベルをめざすとされています。

「C1レベル」の英語力育成をしていく学校も

私立中高一貫校のなかには、もっと高い到達レベルを目標に掲げ、「C1レベル」の英語力育成をしていくと明言する学校も出てきました。たとえば、“世界標準の”教育の導入~実践を図るために、有志の私学によって結成された「21世紀型教育機構(昨年までは「21世紀型教育を創る会(=21会)」などの会員校がそうした私学です。

今後は「英語力」が課題に!グローバル化が進む社会

急速にグローバル化が進む今後の社会では、他国の人々との協調・共生・協働のできる社会を築いていくために、あるいはビジネスや政治・経済での協力・折衝のためにも、現在よりも高いレベルでの「英語力」を育てることが、日本の教育の喫緊の課題とされています。

小学校でも2020年から英語が小6・小5で正式に教科化され、今後の日本を担う子どもたちの英語力を高めるために施策が具体化されつつあります。幼児~学童期の子どもが英語に触れる機会は、今後ますます増えていくことになるはずです。現にこの2~3年、各地の英会話教室に通う子どもたちの数は、かなりの勢いで増えています。

わが子が生きる将来の社会の変化を見据えて、大都市圏に住む、とくに小学校低学年の子どもたちの多くは、1週間のスケジュールが「英語+習い事+スポーツ+学び」で組み立てられているともいわれています。

そうした小学生と保護者が、中学受験と中高一貫教育に関心を持ちつつも、小4を迎える時点で、これから「塾通いを始めるか?」「英会話や習い事を続けるか?」で悩ましい選択を迫られ、「英会話を続けるため」に、塾通いをあきらめる小学生も増えていると聞きます。

帰国生入試から英語(選択)入試へ。英語力を生かしやすい環境に

そうした小学校生活のスタイルのなかで、「英語が好き」になり、高い英語力を身に着ける小学生も現在では少なくありません。そうした小学生の「英語学習」の経験や、身に着けた英語の力を評価し、受け入れの門戸を開くために導入されたのが、最近の私立中学の入試で増えてきた、「英語(選択)入試」なのです。

中学入試でも従来から、一般入試とは別枠の「海外帰国生入試」で、主に英語圏からの帰国生の受け入れを図り、試験科目に英語を課すケースは少なくありませんでした。それが現在では、一般入試にもそうした意図が拡大~反映されて、「英語(選択)」入試」が増えてきたという側面もあるでしょう。

あるいは、海外での生活体験を持つ「海外帰国生」であっても、国内の私立中高一貫校の帰国生(別枠)入試」の受験資格は、たとえば東京都では「帰国後3年以内」という条件が設けられているため、帰国してからそれ以上の年数を過ぎてしまうと、やむなく「帰国生(別枠)入試」の受験をあきらめざるを得ない帰国生も少なくありません。そうした帰国生のなかで、高い英語力を持った小学生を評価し、受け入れようとして、一般入試でも英語の力を図る入試形態を導入する私立中が増えてきたのです。

中学入試の「英語入試」の形式や試される力は様々

そうした、最近の中学入試に登場した「英語(選択)入試」の試験内容やコンセプトは様々です。かなり難しいレベルの筆記試験やエッセイ・ライティングを課して、たとえば英検にたとえると「準1級~2級」レベルの英語力を問うような私立中もあれば、一方では、たとえば入試要項に「英検4級程度」の力を図るなどの目安や条件(なかには受験資格とするケースもあります)を示し、基本的なレベルの筆記試験と、面接での簡単な英会話でのやり取りを課す私立中まで、その入試スタイルや求めるレベルは多岐にわたっています。

さらに最近では、「英語(選択)入試」では筆記試験(ペーパーテスト)を課さずに、面接やグループワークでの英会話のみで、受験生の英語力を評価しようとする私立中も登場しました。これは「英会話スクール」で、英語の「話す・聞く」力をメインに育ててきた(英検などの英語検定試験は受験していない)だけの小学生と保護者にとっては歓迎される入試タイプといえるでしょう。

実は最近の中学入試における「英語入試の増加」について、マスコミ報道などでは、「それが小学生の(英語)受験準備の過熱につながるならば本末転倒」という危惧のコメントも(教育審議会の関係者から)伝えられていますが、むしろこうした、筆記試験なしの会話能力を問う入試であれば、公立学校における今後の英語教育改革の趣旨にも沿うものと解釈することもできます。

急速に増加する英語(選択)入試

いずれにしても、小学校の英語教育や、大学入試での英語試験のあり方が変わる以前に、現在の小学生の若い保護者の世代は、わが子が生きる今後(10~20年後)の社会で求められる重要なスキルのひとつとして、高い英語力を育てることを、むしろ学校や文科省よりも早く意識して、すでに動き出している印象さえあります。

そうした小学生の保護者の意識の変化と、私立中高一貫校がめざす教育の方向性(理想)が一致して、こうした中学入試における「英語(選択)入試」が急速に増加していると理解してよいでしょう。

ちなみに来春2017年入試から新たに「英語(選択)入試」を導入する私立中は以下になります。なかでも、千葉の市川中学校1月20日の第1回(幕張メッセ)入試に、来春から「英語(選択)入試」を導入することが大きなニュースとして注目されます。

このほか、〇麹町学園女子、〇八雲学園など多くの女子校でも、何らかの形で「英語(選択)入試」を導入する私立中が多くなっています。

なかには「英検2級」「同準2級」「同3級」などを取得していると、特待生となれる女子校もありますので、そうした特別な優遇措置も出始めたことを知っておくとよいでしょう。

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新たに英語入試を導入する私立中〈新設一部〉

2017年入試で新たに「英語(選択)入試」を導入する私立中〈新設入試のみ一部抜粋〉は上記の「資料はこちら」よりPDFファイルをご参照ください。