2016年入試では64校が「英語入試」を実施!
今春2015年の首都圏中学入試で(帰国生入試以外の一般入試で)「英語(選択)入試」を実施した私立中学校が前年の15校から33校に増えたことは、いまから約1年前の2015年元旦の朝日新聞の一面で紹介されました。
今年の倍増!?64校が英語(選択)入試の実施!
続いて来春2016年の首都圏中学入試で行われる「英語(選択)入試」の実施校数を首都圏模試センターが調べたところ、今年の倍増に近い、64校(私立中学校は63校)が、何らかの形で「英語(選択)入試」を実施(のべ149回)することが判明しました。
上記の『資料はこちら』にて2016 年首都圏中学入試で「英語(選択)入試」を実施する私立中学校リストのPDFファイルを公開しております。
直面する2020年大学入試改革。英語教育に力を入れる一貫校
現在の小学生が直面する「2020年大学入試改革」に向けては、従来の日本の英語教育の課題とされてきた「聞く・話す」も含めた「英語の4技能」を総合的に評価するために、英検やGTEC-CBT、IELTS、TEAP、TOEFL-iBT、TOEICなど、民間の資格・検定が導入されるという動きが、すでに少しずつ具体化しつつあります。
そうした日本の大学入試と教育全体の大きな変化と、小学校での「英語の教科化」に先駆けて、従来から「英語教育に力を入れてきた」私立中高一貫校が、すでに英語を学んできた小学生や、これから英語の学習をがんばってみたいという多くの小学生に向けて、「本校の中高6年間でさらに英語の力を伸ばしてみませんか?」というメッセージを発信するのと同時に、これまで以上に門戸を広げてくれたことになります。
「英会話」を通して評価する私立中に注目!筆頭試験のない学校も
とくに来春2016年入試における「英語(選択)入試」で注目すべき点は、ついに「英語の筆頭試験」を実施せず、面接やグループワークで交わす「英会話」を通して、受験生のリスニングとスピーキングの力(資質)を評価する私立中が現れたことです。
これによって、英検やその他の英語(筆記)試験を受けたことのない、たとえば英会話スクールだけで英語を学んできた小学生も、怖がらずに中学受験にチャレンジしていけることになります。
英検を所有している!英語入試にて注目していきたい情報
もちろん、英検をはじめとした検定試験で資格を取得している小学生は、多くの「英語(選択)入試」実施校で示している「英検4級以上」、「英検3級程度」など、そこで問われる英語力の目安を知ったうえで受験に挑むことができるので安心です(なかには桐光学園の第1回B入試のように「英検3級以上か同等の資格を有する者」のみ受験できるというケースもあります)。
英語資格所有による高優遇、入学金免除などを行う学校も
特別に「英語(選択)入試」は実施していなくても、西武学園文理中のように英検資格取得によって得点が加算されるというケースもあります(「英検(日本英語検定)協会のWebサイトの「受験・進学に『効く』英検!入試優遇・単位認定制度 中学校の優遇校を探す」コーナーではすでにこうした情報も紹介されています)。
「英語(選択)入試」に思い切って挑戦してみませんか?
もちろん、現在の中学入試では、国語・算数の2科目か、あるいは国・算・社・理の4科目の学力がしっかりと問われる入試形態が主流であることに変わりはありません。
しかし、進学塾で2~3年の間、受験勉強に励んできた小学生も、英会話の学習に励んできた小学生も、それぞれにがんばってきた学習履歴と、そこで身につけた力や資質、活動歴が評価され、それが志望校への合格につながるのであれば、多くの小学生と保護者にとっては歓迎すべきことでしょう。
そういう意味では、こうして「何らかの形で英語の力が生かせる」入試の形態は、「英語の好きな」「英語の力をもっと高めたい」と思っている小学生の皆さんと保護者にとっては朗報ともいえるでしょう。受け入れの門戸がさらに大きく広がった、来春2016年の「英語(選択)入試」に、思い切って挑戦してみませんか?
また、各都県の公立中高一貫校を第1志望にしている受検生(英語の既習者であれば)や、海外から帰国後に数年たっているため「帰国生枠」では受験できない(実際には海外帰国生の)お子さんも、併願校のひとつに検討していただくとよいでしょう。