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受験情報ブログ

山脇学園中の2/1「国・算1科午後入試」には500名を超える受験生が集結

今春2019年から2月1日午後に新設された山脇学園中学校の「国・算1科午後入試」の様子をお伝えします...

今春2019年の首都圏中学入試で大きな注目を集めた山脇学園中学校。4科目と英語というこれまでの入試に加え、2月1日午後に国語または算数のいずれか1科目を選択する「午後入試」を新設したのです。様々な受験科目が増えている昨今、「算数のみ」を導入している学校は多数ありますが、「国語のみ」という入試はインパクトのあるものでした。(取材・撮影・文/市村幸妙)

1903年設立の伝統校・山脇学園が2/1午後に「国か算」1科...

「社会で生き生きと活躍する女性リーダーの育成」を教育目標に掲げ、およそこの10年に渡り時代の先々を見通した教育改革を行っている山脇学園。

「イングリッシュアイランド」、「サイエンスアイランド」、「リベラルアーツアイランド」の3つのアイランドプログラムで創造的な学力を育んでいます。

その山脇学園が2019年度入試において、大きな注目を集めました。4科目と英語というこれまでの入試に加え、2月1日午後に国語または算数のいずれか1科目を選択する「午後入試」を新設したのです。

様々な受験科目が増えている昨今、「算数のみ」を導入している学校は多数ありますが、「国語のみ」という入試はインパクトのあるものでした。

受験生にとっても自分の得意な1科目で受験できるというのは、自信を持って臨める心強いものです。

上記の通り、語学教育のほか、理系教育にも力を入れている同校。論理的思考力を問われる算数と、国語でも記述問題を出題することで自分自身の考えをきちんとまとめられる力を重視したことから採択されました。論理的思考力のベースとなる読解力や表現力、思考力を試す試験となります。


受験生たちに歓迎を持って受け入れられた「午後入試」の出願者は、国語が321名、算数は181名。学校が当初予想していた比率よりも、算数で挑戦する受験生が多かったのだそうです。


学校説明会では、「どちらも得意で困っている」、「国・算のどちらで受けたほうが得ですか?」などの質問や相談があったそうですが、当然ながら公平性を保つよう工夫されていますので、ご安心を。

2つの時間帯での入試を敢行

午後入試の受験生の集合・出欠確認の時間は15時。開門は14時ですが、開いたのは重要文化財であり、江戸時代に建てられ、ここに移築された重厚な「武家屋敷門」。

平時は閉まっているこの門を通れた受験生たちは、非常に稀有な経験となったことでしょう。

塾の先生たちもスタンバイして、受験生たちへエールを送ります。

校内へ進むと高2と高3の有志の生徒たちが案内・誘導係として活躍。まずは受付で受験票の確認をして、算数と国語、それぞれの選択によりフロアを分けられた各教室へと進みます。

受験生と保護者はここで一旦お別れです。入試終了後には試験教室ごとにグラウンドへ誘導されて保護者との合流後に解散となります。優しく手を振る親御さんの顔を見つけて駆け寄る受験生から、ホッとするのか笑顔がこぼれるのだそうです。

なお、高3生たちは、試験教室での補助役も請け負っています。強い責任感で役割を全うする生徒たちの成長ぶりに先生方が目を細めていたことも印象的でした。

さて、保護者の控室は3号館のカフェテリアと2階の教室、3階のイングリッシュアイランドフロアに加えて、図書館機能を併せ持つ「自学館」が用意されていました。1階と3階にはコーヒーやお茶の湯茶機があり、自由にいただけてうれしい心遣いとなりました。

カフェテリアでは、ラーメンやカツカレーなどの温かな食事も用意されており、それらを食べたり、テキストを確認したり、各自が時間まで思い思いに過ごしています。

午前中に行われた入試に引き続き、午後も挑戦する受験生親子が待機。併願者は100名弱ほどおり、受験生たちの志を感じます。

カフェテリアに隣接する「Makoto Lounge」も控室になっていて、落ち着くシックなテーブルが置かれたフロア。なお「まこと」とは、校歌の中の歌詞「まことの人の姿よと」という一節から取られたもの。

自身の価値観を磨き、判断力を身につけた女性を育成している同校の教育の一端をここからも伺うことができました。

さらに受験生の要望から設定された16時集合の回。事前連絡は必要ですが、午前中の入試との兼ね合いで35人以上の受験生がこの回にて臨みました。

なお、この回の受験生は通常の通用門からの入場となっていました。

このように柔軟な対応と時代を見据えた英断が、これからの社会でしなやかに生きていく生徒たちを育成していくのでしょう。

山脇学園でこの受験生たちがどのように育っていくのか、非常に楽しみです。