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麻布中の第3回目の学校説明会。6年間一貫教育の姿勢を強調!

麻布中の第3回学校説明会が終了
「物事の本質を見極める知性と感性を磨く」6年間一貫教育の姿勢を強調

先の10月25日(土)、来春2015年入試に向けた麻布中の第3回目(最終回)の学校説明会が行われ、講堂がほぼ満席となる盛況のうちに、今年も熱気あふれる説明会と、その後の校内見学が行われました。

麻布の第3回目学校説明会が終了!「麻布学園の教育」について

土曜日ということもあって、講堂内には保護者と一緒に参加した子どもたちの姿も多く、14時から15時30分まで行われた講堂での説明に、多くの親子が熱心に耳を傾けていた姿が印象的でした。

説明は例年とほぼ同じスタイルで、、まず校長の平秀明先生から冒頭に15分ほど、創立者である江原素六の理念に始まり、現在まで麻布中高が脈々と受け継いでいる教育姿勢についてのお話があり、それに続いて、学校生活のさまざまな場面のスライドを上映し、各場面に平校長ご自身が説明のコメントを加えるという、麻布の伝統ともいえる形の説明が、30分ほど行われました。

続いて、お二人の校務主任と教務主任の先生方から、入試の前後に関する説明(来年入試の入学許可者説明会が2月11日であること、繰上げ合格の期間、入学前の3月に面談があり、健康証明書はそのときに提出すること等)や、同校の入試が「学力試験のみによる選抜」であること、出題には「発想の豊かさや思考力、表現力を問う論述問題」が含まれることが伝えられ、その後は、麻布の中高6年間のカリキュラムや授業の展開、学校生活全般にまで話が及びました。

麻布の理念と教育姿勢

この「麻布学園の教育」についての一連のお話のなかでは、まず平校長から、麻布が一貫して掲げ続けてきた「自由闊達・自主自立」の精神や、12歳から18歳までの大切な(日ごとに成長し続ける)思春期が、エネルギーに満ちたものであると同時に不安定で危ういものであることも含めて、この時期の経験が非常に大切なものであるという、まさに創立者・江原素六の「青年即未来」という言葉に象徴される麻布の教育の原点について語られ、その大切な中等教育が、昨今叫ばれる「産業界・経済界の期待や要求に応える人材」を育てるだけの教育でよいものか、あるいは「競争の視点」だけから考えられる教育で果たしてよいものかという疑問も提示されました。

この点について麻布では、あくまでもこの大切な中高6年間に、様々な体験を通して、「物事の本質を見極める知性と感性を磨き」、「物事を自主的に考え、行動する力を育てる」教育を行う学校でありたいと、その理念と教育姿勢があらためて明言されました。

麻布が大切にしている「学びのスタイル」

その後のスライド上映と説明のなかでは、同校の独自のカリキュラムのひとつである中1での「世界」(世界地理と現代史の各論に入る前に世界の問題に目を向ける)という科目や、中2~中3で行われる古文、中3で3~5人のグループで原稿用紙100枚以上の研究論文を仕上げる「作品論」、家庭科での「育児」体験、専門の教員による音楽・美術・工芸(高3になっても芸術が選択できる)、6年前から始められた「教養総合」の講座などが紹介され、そこでは多くの保護者が、同校のカリキュラムや一つひとつの授業・講座のユニークさと奥深さを感じられたのではないかと思います。

同時に、そうした説明のなかでは、教師も生徒と一緒になって勉強しあう「対話型授業」が行われる国語や、高1の基礎課程の修了論文を書く社会科、常に実験~論証が重視され、高校でも実験が行われる理科の授業などについても触れられ、麻布が大切にしている「学びのスタイル」の一端が紹介されていました。

「自由闊達・自主自立」の精神を大切にする

スライド説明の後半では、部活動や各種の学校行事の様子も紹介され、一連の学校生活がすべて「自由闊達・自主自立」の精神を大切にする姿勢で貫かれていることも強く印象づけられました。

こうした説明のなかでは、さまざまな授業中の写真のなかで、平校長があえて、髪の毛を金髪に染めている生徒や寝ている生徒、先生の板書をスマホで撮影している生徒などを指し示して、麻布の生徒の自由な側面を紹介し、会場の笑いを誘っていたことが印象的でした。

大きな転機を迎えた現在だからこそ、期待が集まる麻布の教育

来春2015年入試に向けた、この秋口の模試では、志望者の増加傾向も見て取れる麻布中学校。わが国の教育が大きな転機、節目を迎えた現在だからこそ、この中高6年間という「中等教育の期間」の大切さを明示し、決して揺らぐことのない教育姿勢を保ちながらも、新たな教育の課題に取り組んでいく同校の教育に、いまあらためて多くの期待が集まっているのかもしれません。現在は工事中の新体育館も来年3月には完成し、来春4月の新入生は新たな環境の整った同校で学ぶことができるといいます。

講堂での1時間半の説明の後、校内を自由に見学できる時間が設けられていました。各所で「麻布グッズ」や、「麻布文庫」のほか、麻布の教育について書かれた書籍なども販売。各所で案内や説明に立つ先生方も含めて、2月1日の入試本番と同様に、麻布の教職員が総出で、受験生の親子を迎えてくれた日だったといえるでしょう。

各教科のオリジナルプリントや教材、生徒のレポートや作品な展示された教室や図書館では、知的好奇心の旺盛な男の子たちが、目を輝かせてそうしたプリントや作品に見入っていました。きっと来年やそれ以降の入試で合格できると自分も体験できる「麻布の学び」を、ワクワクする思いで想像していたことでしょう。

こうした麻布の教育や学校生活の様子は、同校のWebサイトでかなり詳しく紹介されています。関心のある方は、ぜひそちらをご覧いただくとよいでしょう。