2月1日AM 受験生と保護者を勇気づける巣鴨中学校第Ⅰ期入試
2025年2月1日(土)東京都の中学受験が始まりました。巣鴨中学校では、第Ⅰ期入試が実施されました。集合時間は午前8時30分。午前7時に開門し、午前7時すぎから受験生と保護者の姿が見え始めました。 〈取材・撮影・文/野尻幸義〉
在校生が弟に付き添う姿も!
巣鴨中学校の2025年の第Ⅰ期入試は募集定員80名のところ、出願者数は294名、受験者数は266名でした。前年の志願者数336名、受験者数309名からは若干減少しましたが、倍率は2.8倍(合格者数95名)と今年も熾烈を極める入試となりました。
同校の創立は1910(明治43)年で、今年創立115年を迎えた伝統ある男子校です。この日は土曜日ということもあり、家族で受験生を見送る風景も多く目にしました。受付は、在校生が受験票の確認と『受験生へのお知らせ』を配布していました。中には、在校生が兄として家から弟に付き添って来校する姿もありました。入試担当の山崎大輔先生に取材後にお伺いしたところ、同校は在校生や卒業生の弟が受験することが多いそうです。つまり、兄の学校生活が充実しているからこそ、弟も同校に通わせたいと思われる保護者が多いということに他なりません。
(参考)過去の第Ⅰ期入試結果(定員数:80名)
〇2025年 志願者数:294名・受験者数:266名・合格者数:95名・実質倍率2.8倍
〇2024年 志願者数:336名・受験者数:309名・合格者数:105名・実質倍率:2.9倍
〇2023年 志願者数:309名・受験者数:281名・合格者数:98名・実質倍率:2.9倍
午前8時、受験生が試験会場へ
第Ⅰ期入試の試験会場への入場は午前8時です。8時前に入校した受験生と保護者の方たちは、控室となっているギムナシオンへ通されます。この日の朝の気温は3度と寒かったですが、控室には暖房が入っているので、上着を脱いでいても温かく感じます。受験生は、カバンの中から参考書を出したり、保護者と会話をしたりと8時まで待っていました。ちなみに、2月1日は午後に算数1科入試も行われるため、控室は17時5分まで利用でき、昼食もとることができます。
そして午前8時、受験生を試験会場へ促すアナウンスが流れると、一斉に南校舎の試験会場へと向かいます。
保護者は受験生に笑顔で「頑張って」と声をかけたり、手もふったりして見送っていました。
受験生たちは恥ずかしそうに頷いたり、元気よく手を振り返したりして、試験会場へ向かっていきました。
試験会場は、受験番号順に第1室から第8室まで用意されていて、1教室40名になります。
受験教室には時計がないので、腕時計を持参するとよいですが、もし忘れてしまっても貸し出してもらえるそうです。
★試験時間(休憩時間各15分)
・算数 8時50分 ~ 9時40分(50分)
・国語 9時55分 ~10時40分(50分)
・理科 11時00分 ~11時30分(30分)
・社会 11時45分 ~12時15分(30分)
受験生の保護者を勇気づけるお話
受験生を見送り終えた保護者の方々がギムナシオンに戻ってきました。
8時50分にいよいよ最初の算数の試験が始まります。保護者の方ができることは、あとは我が子の合格を信じて待つことだけです。
午前9時、ギムナシオンで控えている保護者の方に先生から1時間程度の話がありました。
まず始めに、堀内不二夫校長先生から今日のために受験勉強をしてきたので、受験生を励まして欲しいという内容のお話がありました。次にご登壇された入試広報部長の大山聡先生から、ご自身も中学受験生の保護者だった経験も交え、大学入試ではすでに親離れしていることを考えると、中学入試は最後の親子の取り組みなので、是非、楽しんで欲しいというお話がありました。初めて中学入試を迎えた保護者にとっては、心強い話ではなかったかと思います。
そして最後に国際教育部長の岡田英雅先生から、保護者の方へのねぎらいの言葉とともに、同校で行われている国際教育について学校説明会では話していない内容が説明されていました。第Ⅰ期入試の受験生は第一志望生の割合が高く、学校説明会に参加されている保護者も多かったと思われますので、配慮されて話されていることがわかります。
同校では試験終了後、大山先生と岡田先生が受験生と握手やグータッチをして、見送るそうです。
これから続く入試に向けて、元気づけられることでしょう。
同校のこのような受験生と保護者に寄り添った対応を見ると、在校生、卒業生の弟やご子息が受験することが多い理由もわかります。
受験生の皆さんは、ここまで受験勉強をやり切ったことに誇りを持って欲しいと思います。そして、自分の力を信じてあきらめずに最後までやり切ってください。首都圏模試センタースタッフ一同、皆さんに吉報が届くよう祈っております。