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学校特集

武南中学校2021

きめ細かな指導が実を結び 今年、入学者が昨年の倍に
東工大などの国公立や早慶に現役合格

掲載日:2021年9月2日(木)

コロナへの対策も高い評価を得る

武南_小松正明校長先生
小松正明校長先生

武南へは、京浜東北線の西川口駅から徒歩10分。西川口駅のある川口市は荒川を挟んで東京都と隣接し、都内への通勤・通学に便利です。また、住宅ローンメーカーが一都三県を対象にした「本当に住みたい街グランプリ」では、2年連続して1位になっています。

武南_鷲田雅幸先生
鷲田雅幸先生

鷲田先生:「今年は本校に51名の生徒が入学しました。入学者数が増えた理由のひとつとして、コロナ禍があると考えられます。蕨市内や近隣の川口市や戸田市に住む保護者様がお子さんを都内にある私立の中高一貫校に混雑した電車で通わせるよりも、近隣の学校に通わせたいと希望するようになったのでしょう。
また、今年の4月、川口市立高等学校に中高一貫の附属中学校が開校しました。それに伴い本校の適性検査型入試の受験者が大幅に増えました。

武南_メディアホール
メディアホール

さらに、私学フェアを始めとする説明会イベントがコロナの影響で中止になったため、保護者様がネットを使って受験校や入試について調べるようになったことも挙げられます。聞くところによれば、保護者様の9割がスマートフォンから情報を得ているそうです。そこで、本校はこれまで広告を出していた雑誌や新聞などの紙からWEBに媒体に変えて、多くの保護者様に情報を届けられるようにしました。その結果、昨年、休校期間が明けてから学校説明会や入試説明会を行ったところ、本校のメディアホールに入り切らないほどの保護者様や受験生が足を運んでくださったのです。その数は一昨年の約2倍でした」

武南_メディアセンター
メディアセンター
武南_ラーニングコモンズ
ラーニングコモンズ

さらに武南の教育環境がコロナの完全防止対策がなされていることも保護者から高評価を受けました。文部科学省が感染症対策やICT化への対応に向けて2021年度に改訂する小中学校整備指針に完全に適合していたのです。たとえば、新たな整備指針には「教室と廊下の壁をなくして3密を回避」とあります。これに対して武南の教室は壁がなく広くオープンで、常時換気システムも備わっているのです。また、同指針には「グループ学習に適したオープンスペースを設置」とあり、これに対しても各階に「ラーニングコモンズ」と呼ばれる開放的な空間が設けられています。さらに全館にWi-Fi環境が完備された校舎は美しく快適で、学校説明会に 訪れる保護者の多くが関心を示すそうです。

6年間で偏差値を25伸ばした生徒も

小松校長先生:「今年は5月と6月に計2回学校説明会を開催し、2回目の説明会では授業見学をプログラムに入れました。すると、5月の説明会にいらした約50組のうち、約20組がリピーターとして6月の説明会にも来てくださったのです。7月には英会話などの授業体験会を開いたところ、やはり、リピーターの方々が多く来られました。先程、鷲田から『蕨市や川口市や戸田市からの入学者が増えた』という話がありましたが、都内在住の方々も多くリピーターとして参加してくださいました。 この春、3期生が同校から羽ばたいていきました。武南がめざすのは「世界に通用する高い学力・知性を養い、確固たる人間性を育成」すること。そこで6年間をかけて総合的な学力の養成に力を注いだ結果、1・2・3期生を合わせた85名の卒業生のうち、東京工業大学や横浜国立大学などの国立大学に7名が合格。早慶上理には 13 名が合格し、MARCHクラスの合格者は20名となりました。

武南_

鷲田先生:「今年卒業した3期生は、17名と少人数でしたがよく健闘してくれました。合格状況をご覧になればおわかりいただけるように、薬学系や看護系、工業系といった大学の学部に合格しています。特に今年は看護系に多くの生徒が進学しました。また、帝京平成大学に進学した生徒は、救急救命士を養成するスポーツ医療学科を受験しています。こうした専門性の高い大学を受験しているのは、将来、自分の目標が明確にあり、その目標に一歩近づけたことを意味していると思います。これからも本校は生徒の志望を叶える進学指導に全力を注いでいきたいと考えています」

3期生17名の進学実績(のべ人数)

【MARCH他】明治大学1・青山学院大学1・立教大学2
【有名私立大学】明治学院大学1・獨協大学2・日本女子大学1・大妻女子大学1
【薬学・看護・医療系など】城西大学(薬)1・日本薬科大学1・日本看護大学1・東邦大学(看護)1・東京有明医療大学1・東京医療保健大学1・帝京科学大学1・帝京平成大学1
【工業系】芝浦工業大学1・他4


鷲田先生:「もうひとつ着目していただきたい点は、3期生が6年間で大きく成績を伸ばしたという点です。入学時の学力推移調査の結果と比べると、高3次に偏差値を10から12も伸ばした生徒が多く、20から25も伸ばした生徒もいます。本校に6年間お預けいただければ、一人ひとりに目が行き届く手厚い指導によって、偏差値を必ず大きくアップさせることができます」
その結果として、武南は将来の目標を叶えられる大学に生徒一人ひとりを合格させることができるといえます。

「アカデミック英語コース」で海外大学へ

武南の最大の特色である少人数制のきめ細かな指導が大きく活かされているのが、2020年からスタートした「アカデミック英語コース」。これは、カリフォルニア大学デービス校国際教育センターの監修により、中1から高3まで週に1回行われる英会話講座です。教えるのは同センターから派遣されたALTのネイティブ教員。ALT は「Assistant Language Teacher」の略。外国語を母国語とする外国語指導助手のことです。

武南_アカデミック英語コース
アカデミック英語コース

鷲田先生:「今年入った中1のクラスは2クラスで、1クラス約25名です。本校には常勤であるネイティブ教員が、英語の4技能の育成に向けて生徒を熱心に指導しています。さらにこの『アカデミック英語コース』にも、カリフォルニア大学デービス校国際教育センターからネイティブ教員が3名派遣されています。そのため、中1の1クラス約25名を常勤のネイティブ教員1名と同センターのネイティブ教員1名のあわせて2名で教えています。中2の1クラス25名、中3の1クラス18名も同じように2名のネイティブ教員が指導しています。一人ひとりに目が届く手厚い指導ができるのです。さらに生徒がネイティブ教員と、英語でコミュニケーションを図る機会が多くなります。そのため、外国人と話すことに対する抵抗感がなくなり、生徒たちは楽しそうにネイティブ教員と会話しています」

「アカデミック英語コース」の目的は、海外の大学に留学や進学をした際、授業についていくために必要な"アカデミックスキル"を身につけることです。英文を短時間で読んで要点を把握できるリーディング力、テーマに基づいて英語でディスカッションやプレゼンテーションができるスピーキング力やリスニング力、論理的に文章を組み立ててレポートを作成できるライティング力。海外の大学の授業で求められる、こうした "アカデミックスキル"をこの英語コースで磨きあげることができます。

武南_電子黒板
電子黒板

鷲田先生:「中1と中2が『コミニカティブ英語コース』で、中3と高1が『アカデミック英語基礎コース』で、高2と高3が『アカデミック英語発展コース』でそれぞれ学びます。『コミニカティブ英語コース』では基本的な英会話を学びます。たとえば、先日は生徒をレッドやブルー、イエロー、グリーンと4色のチームに分け、ネイティブ教員が英語で問題を出し、生徒が手をあげて正解をチーム別に競う授業を行っていました。普段の英語の授業とは違ったゲーム的な要素を取り入れた内容で、生徒は目を輝かせて英語で答えていました。

武南_iPadでの学習
iPadでの学習

『アカデミック英語発展コース』では、トピックをもとにエッセイ(小論文)を書いたり、ディスカッションをしたりします。エッセイはiPadで作成し、ファイル保管サービスのグーグルドライブに送信します。ネイティブ教員がそれを読んで添削などの指導を今節丁寧にします。
『アカデミック英語発展コース』では、より高度なディスカッションやプレゼンテーション、完成度の高い英文レポートの作成ができるようにします。こうして、海外の授業に対応できるようにするのです。
このコースを受講することで、生徒が希望すれば、カリフォルニア大学デービス校や、同センターの提携先である海外大学に優先的に進学できます。
また、このコースでの学びは、大学入試対策ともリンクしています。今年から始まった大学入学共通テスト (旧大学入試センター試験)のリスニング問題の配点が、リーディング問題と同じく100点になりました。年々、大学入試に英語の4技能の力がますます求められているのです。このコースで養った英語力は、大学入試にも大きく活かせます。
本校の教育目標のひとつは、一人ひとりの進路希望を実現させることです。昨年の春には、本校の2期生が中国のトップクラスの大学である北京大学に合格しました。今後、海外の大学をめざす生徒も増えてくるでしょう。『アカデミック英語コース』によって、こうした生徒の希望もかなえることができます。また、国内の難関大学の国際系学部や外国語学部に進学したいという生徒の希望にも応えられます」

「アジア研修」や「ボストン研修」を用意

武南_アジア研修
アジア研修

小松校長先生:『アカデミック英語コース』は『世界に通用する高い学力・知性を養い、確固たる人間性を育成』という教育目標に向けて、これまで取り組んできた英語教育を体系化した英語講座です。
本校では開校以来、英語力の強化と国際理解教育に力を注いできました。中1からiPadを生徒に持たせて、英語によるプレゼンテーションやディベートを行いながら、リスニング力も鍛えてきたのです。こうして学んだ英語を海外で実際に使う機会も用意しています。中2では全員が「アジア研修」に参加し、前半はカンボジアで過ごし、後半はベトナムのホーチミン市を訪問して現地校の生徒と英語で交流するのです。
日本人の多くは完璧な英語を話せないと恥ずかしいと思う傾向にあります。しかし、中学生はそこまで正確さにこだわる必要はありません。私は英語圏ではないベルギーのブリュッセルで3年間暮らした経験があります。ベルギーにはフランス語とドイツ語とオランダ語の3つの公用語があり、ブリュッセルでは主にフランス語が使われています。私がこの国で生活していた時は、ベルギーの人たちと英語で話していました。私もベルギーの人たちも英語は母国語ではありません。多少の間違えがあっても、ジェスチャーを交えても、自分の意思が相手に伝われば十分でした。そのために安心して英語で会話することができたのです。こうした私の経験からも、中学生が最初に海外を体験するには、英語圏でないアジアが理想的だと思っています。ホーチミン市の現地校の生徒と、お互いに母国語でない英語を駆使して交流するからです。本校の生徒は間違えを恐れずに英語で会話を楽しむことができ、英語が世界共通語であることも実感できます。そしてこれまで学んできた英語が通じた喜びを知り、『英語ももっと勉強して話せるようになろう』という思いを強くして帰国します。多くの生徒が英語の勉強にいっそう力を入れるようになります。

武南_古都研修
古都研修

そして、英語が伝わる期待感を胸に、高1では全員が『ボストン研修』でアメリカへと旅立ちます。この研修ではMIT(マサチューセッツ工科大学)やハーバード大学など世界トップレベルの大学で学ぶ学生たちと英語で意見を交換します。さらに高2では全員が『古都研修』で京都と奈良を訪れ、世界の中の日本を意識するとともに日本の文化の素晴らしさを改めて知ります。
今年の高1はコロナの影響により、一昨年に『アジア研修』に行くことができませんでした。去年に実施できればと考えていたのですが、それも叶わないばかりか、今年の『ボストン研修』も中止にせざるをえません。コロナが一日も早く収束することを願うばかりです」

武南では日本の文化を「アジア研修」や「ボストン研修」で、また将来、海外の人たちに紹介できるように、中1から日本の伝統芸能を鑑賞します。事前学習をした上で歌舞伎や能、狂言、文楽など日本を代表する文化を体験し、感じたことや学習の成果をiPadにまとめて発表。日本人として豊かな教養を愛する心を育むとともに探究心やプレゼンテーション能力も養います。

「囲碁推薦入試」を今年から導入

鷲田先生:「グローバル人材の役割は、海外で活躍することだけに限りません。日本にいても海外の人たちと心をひとつにしてビジネスや研究をすることも、また、インターネットを使って日本の文化を世界に向けて発信することもできるのです。そのためにも、本校では、国際人にふさわしい教養を身につけられるように、日本の伝統文化から西洋美術やオペラまで本物にふれる機会を数多く用意しています」

武南_囲碁教室
囲碁教室

武南では教養を大切にする教育の一貫として、開校当初から全校生徒を対象にした囲碁教室を開いています。毎月1回のペースで土曜の4時限目に行われ、公益財団法人である日本棋院の学校囲碁指導員が教えます。

小松校長先生:「囲碁は日本の伝統文化です。囲碁を学ぶことで礼儀作法やコミュニケーション力も身につきます。そこで、今年度の入試から正式に『囲碁推薦』を導入しました。推薦の条件は、日本棋院の初段以上の免状を持っていることです。入試前に免状を持参していただいた上で面接を行います。
また、1月以降に実施される計5回の入試のうち1回を受験していただきます。初段以上の免状を持っている小学生は、ぜひ、本校で学んでほしいと思います」

一人ひとりを大切にするきめ細やかな指導によって、英語力やグローバル感覚を磨き、豊かな人間性を育んできた武南。今年の春に入学者が倍増したのは、こうした教育が大きく実を結び、近隣の人たちの心に届いた結果といえるのではないでしょうか。

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