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学校特集

富士見丘中学高等学校2020

自分に自信を持って、世界で活躍する女性を育むWWL拠点校
生徒自らが「やりたい」と積極的に学び、壁を乗り越える経験を積み成長して、充実感に満ちる学校生活がある

掲載日:2020年8月1日(土)

今年、創立80周年を迎えた富士見丘中学高等学校。近年、生徒たちが様々な発表の場で活躍しており、その姿を見て「私もあのようになりたい!」と憧れを抱いて、入学を希望する受験生が増加している学校です。充実したグローバル教育と英語教育を展開しており、自分で考え、協働し、行動する様々なプログラムが生徒たちを奮起させ、大学進学実績の大躍進へと結びついています。同校の教育について、広報部長の佐藤一成先生にお話を伺いました。

「自分はできる」を実感できる学校生活

富士見丘_広報部長の佐藤一成先生
広報部長の佐藤一成先生

かねてより、創造性に富んだ英語教育と環境問題などの社会課題に積極的に取り組んできた富士見丘中学高等学校。2015年にスーパーグローバルハイスクール(以下、SGH)に指定され、「サステイナビリティから創造するグローバル社会」を研究テーマに教育を推進してきました。慶應義塾大学大学院などとタッグを組み、オリジナリティあふれるプログラムを展開。各学年で知識や経験を積み、話し合いを重ねながら、学びと表現力を深めています。

2019年3月に実施された「全国スーパーグローバルハイスクール課題研究発表会(SGH甲子園)」では、日本全国のそうそうたる顔ぶれのSGH校が揃うなか「英語プレゼンテーション部門」で最優秀賞を受賞。この大会では2017年の第1回から3年連続で入賞を果たし、またシンガポールで開催された社会課題をテーマに発表と議論を行うコンテストでも最優秀賞に選ばれるなど、生徒たちの活躍は国内外に広がっています。

富士見丘_SGH甲子園の授賞式の様子。「フードロス」をテーマに探究・プレゼンを行いました。
SGH甲子園の授賞式の様子。「フードロス」をテーマに探究・プレゼンを行いました。

「学校の外で高い評価をいただけたことは、生徒たちにとって『自分もやればできる』という大きな自信につながりました。本校は横や縦のつながりが強く、彼女たちのこうした活躍に他の生徒や後輩たちが大きな刺激を受けていることでしょう。その結果、何事にも積極的に取り組む姿勢が涵養されています」

SGHプログラムで学んだ2019年度の卒業生94名のうち、例えば東京外国語大学に3名、上智大学9名、早稲田大学へ14名と、なんと74名が現役で国公立・早慶上理GMARCHのいずれかの大学に合格。SGH甲子園で最優秀賞を獲った卒業生は、その経験を生かしてAO入試に挑戦し、早稲田大に進学するなど、それぞれの生徒が自分の夢に向かって力を発揮し、大きな飛躍を遂げています。

様々な場面で仲間と協働して壁を一つひとつ乗り越えながら達成感を得ることで、自己肯定感を大きく育てています。富士見丘の学校生活は、こうした自信をつける機会にあふれているのです。

SGHからWWLへ、より広域で進化を

富士見丘_高1の「釜石フィールドワーク」では、現地で社会課題に取り組む方との交流を行います。
高1の「釜石フィールドワーク」では、現地で社会課題に取り組む方との交流を行います。

今年度から、文科省が推進するワールド・ワイド・ラーニングコンソーシアム(以下、WWL)構築支援事業のカリキュラム開発拠点校となった同校。SGHで築き上げてきたカリキュラムを継続しつつ、中高を通じてさらなる発展を目指しています。

「5年間行ったSGHのカリキュラムの中で、様々な大学や大学院、あるいは海外フィールドワークでもいろいろな海外の方たちと信頼関係を結んできました。WWLでは、より多くの高校・大学と連携したコンソーシアムとして展開します。国内外のネットワークを今まで以上に広げていき、生徒たちにたくさんの経験を還元できるようにしたいですね」と佐藤先生。

WWLで現在取り組んでいるテーマは「観光立国における海洋リゾート開発と環境汚染」。国内はSSHの池田中学・高等学校(鹿児島)やIB校である沖縄尚学高等学校、海外との交流が盛んな明海大学(千葉)、海外ではハワイ大学、ラッフルズガールズスクール(シンガポール)、セントジョンズスクール(グアム)などの協力を得ながらプロジェクト学習を進めます。
2020年度は残念ながら中止する予定ですが、これまでと同様に海外のフィールドワークも実施します。

富士見丘_高2で探究学習の集大成である「サステイナビリティ演習」を実施。写真はシンガポールでの海外フィールドワークの様子。
高2で探究学習の集大成である「サステイナビリティ演習」を実施。写真はシンガポールでの海外フィールドワークの様子。

生徒たちは日々の学びの中で、SDGsをはじめ世界規模の社会課題と向き合っています。
高校の公民科教諭でもある佐藤先生は「アフターコロナの社会や世界の分断など、世界が抱える諸問題について自身の考えをまとめる論述を課しました。今年の高3生は例年以上にしっかりとした内容が述べられていて驚きました。そうした社会課題に対する生徒たちの意識が年々高まっており、本当に深く考え抜く姿勢には頭が下がる思いです」と話します。

高1で実施する「グローバルワークショップ」は、グローバル課題に対する興味・関心を喚起するものです。慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科と共同でSDGsをテーマとした年8回のプロジェクト学習を行います。

今年度の最初の授業は、ズームを使ってオンラインで行われました。「SDGsとは何か」をテーマに、いつまでの達成を目指しているかなどの基本知識をクイズ形式で学習。背景を正解だと思う色で答えるなど、オンラインならではの楽しみ方を加味しながら実施しました。

基礎クイズのあとは、自分たちの"理想の未来"を20程度のグループに分かれて考えました。10年後に自分はどんな環境に住みたいか、どんな街にしたいのかということを仲間たちと一緒に思い描いて、コラージュを作成し、英語で30秒スピーチしました。

富士見丘_高2のサステイナビリティ演習もオンラインで実施。今年は「環境とライフスタイル」「開発経済と人間」の2テーマです。
高2のサステイナビリティ演習もオンラインで実施。今年は「環境とライフスタイル」「開発経済と人間」の2テーマです。

「このワークショップでは、『スペキュラティブデザイン』と呼ばれる、創造的な思考法をとっています。自分たちが何をすべきかというところから考えてしまうと、"何かできるのか"という意識が働き、考えが狭められてしまいます。大人から与えられた課題を考えるのではなく、まずは自分で理想の未来をイメージするところから始めています」

なお、同校ではこれまで様々な取り組みを通して、「知識は教わるものではなく、一緒に考えていくもの」という意識のもと学んでいます。このワークショップも知識やスキルに向き合う姿勢を培うものとして位置付けられています。
佐藤先生は「大事なのは、テーマに基づき自分たちの考えをグループで形として表現し作り上げて、それをシェアしていくことです。将来的には、他校の生徒さんともオンライン上で繋がりながら実施していきたいと思っています。創造的なアイディアや新たな気づきは外部との関わりといった、学校内におさまらないところにあるのではないかと考えています」と話します。

富士見丘ではこれまでグローバルワークショップなどで行ってきた学びを、より多様な価値観に触れながら一緒に広げ、さらに発展させて、自由度の高いものにしていくことを目指しています。

中学での学びはどうなっている

富士見丘_中1のICTの授業。一人1台のパソコンを駆使して、みんな果敢にチャレンジしています。
中1のICTの授業。一人1台のパソコンを駆使して、みんな果敢にチャレンジしています。

WWLの活動は主に高校になりますが、富士見丘では中学段階から高校での本格実施に向けて様々なスキルを身につけています。
中1は入学後すぐのオリエンテーション授業でしっかりとICT学習を実施。それを経た「ICT」の授業で、一人1台のノートパソコンを駆使しながらグループワークを行います。投げかけられる問いや課題に対して、しっかりと聞いて考えて、相互に意見交換をする姿勢を養っていきます。

ただし、今年は新型コロナウイルスの影響により、本格的に登校できたのは6月のこと。中1生へのフォローはどうしたのでしょうか。
「今年の新入生は特に不安だったと思います。保護者の方にもご協力いただきながら、より丁寧に見ていくよう心がけ、ICTの活用場面を広げていきました。今回のコロナ危機により、いつも以上にICTが不可欠でした」

富士見丘_「美術展」 は芸術に触れて感性を養うだけでなく、わかりやすく伝えるための表現力も学べます。
「美術展」 は芸術に触れて感性を養うだけでなく、わかりやすく伝えるための表現力も学べます。

中2では武蔵野美術大学の協力を得て、美術展作りに挑戦します。まずは自分たちで企画を立てテーマを設定。教授から指導を受けて、生徒たちは学生や作家にインタビューなどを敢行し、理解を深めて作品のキュレーターになります。来場者に作品の見どころをわかりやすく伝えるための表現力も培っています。

佐藤先生は「SGHとWWLの共通の考え方として、知識だけではなく、思考力や判断力、表現力、そして協働で学ぶ力の構築があります。探究学習カリキュラムとICT活用、英語4技能教育をさらに充実させることで、それぞれをツールとして使いこなしていきます」と話します。

次章では、同校の飛躍の秘訣となっている徹底した英語4技能をつける力について見ていきましょう。

進化し続けるグローバル教育

富士見丘_イギリスで実施される短期留学は、中2から希望者が参加できます。
イギリスで実施される短期留学は、中2から希望者が参加できます。

「国際性豊かな若き淑女の育成」を教育目標とする富士見丘。学年のおよそ2割は帰国生という環境下、中3のオーストラリア修学旅行、高2でのアメリカ西海岸修学旅行、3カ月・6カ月留学や海外フィールドワークといった機会が豊富に用意されているグローバルな学校です。

さらにSGHとして、高3でCEFRB1以上を60%にするという目標を掲げてきました。

「2015年は17%程度でしたが、毎年着実に向上し、2019年には目標を超え74%となりました。特に中学校から入学した子たちが、本当にがんばっています。現高1が中3の時は、英検準2級以上が70%を超え、3級以上は全員が取得しています。
なお、GTECのスコアで見てみると、本校の中3生は4技能の総合では高2生の全国平均より上です。スピーキングとライティングに関してはさらに高く、全国の高3生の平均を上回るスコアでした。
確実に英語力は上昇しており、特に日本人が弱いと言われる英語の発信力の部分を強化した本校の教育が実を結んできたのだと思います」

富士見丘_校内外で活躍する模擬国連部。休校期間中もオンラインで活発に活動していました。
校内外で活躍する模擬国連部。休校期間中もオンラインで活発に活動していました。

探究学習や自主研究などを通じて、いろいろな場面で発表やプレゼンを必ず行っている同校。
「発表するということは、やはり勇気がいります。なかには尻込みしてしまう子もいますが、ある意味慣れの問題です。最初に踏み出す勇気は必要ですが、やってみてできた時には自信になりますし、他の子の発表を見たら、次はこういう形でやってみようというチャレンジ精神にもつながります。英語力やプレゼン力がすべてではありませんが、もう一つ高いところに挑戦しようという気持ちや学習面での自信が進学実績にも現れているのではないかと思います」

さらに佐藤先生は続けます。
「こうした研究発表やプレゼンをとても真剣にやっている在校生の様子に感銘を受けたり、本校で実施しているフィールドワークをやってみたいと考えたり、こうした刺激が入学の動機になっている生徒が増えています」

富士見丘_2020年度の文化祭は例年と趣を変えて、10月末に開催予定。現在のところ、受験生の見学はOKとする予定です。
2020年度の文化祭は文化部発表会として、10月末に開催予定。受験生の見学はOKとする予定です。

なお、2021年度入試からこれまでの「英語特別入試」が、「英語資格入試」に変更となります。21年度より国語または算数から1科目選択のほか、英検等英語資格試験の得点を加算。英検4級は80点、3級以上は100点と、取得級などによって得点換算します。
富士見丘には「英語特別コース」と「一般コース」があり、「英語特別コース」に入る場合には、英語口頭試問(英語面接)が必要になります。

英語が好きで世界で活躍したいという好奇心豊かな女の子、国際性豊かなこの環境で、世界とつながりながら大きく自分の夢を育んでいきませんか。

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