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学校特集

多摩大学目黒中学校・高等学校2020

体と心の健康を守ることを第一にしつつ学びのペースを維持

掲載日:2020年9月1日(火)

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、今年の春以降の私立中学校の対応は様々でした。いち早くオンライン授業化を果たした学校もあれば、一度完全に休校して、夏休みを短縮する形でキャッチアップする学校もあります。そのような中、穏やかなフレンドリーな校風で知られる多摩大学目黒では、何よりもまず生徒の体と心の健康を守ることを第一目的に考えて早々に対応し、結果として学びも通常の進度を保っています。新型コロナウイルスの収束にはまだ年単位の時間がかかる可能性が高い中、学校がどのような考えで今回の危機に対応しているかということは、保護者の方々にとっても極めて重要ではないでしょうか。広報部長の井上卓三先生に、多摩大学目黒の素早い対応と、その背景にある生徒を第一に考える姿勢について伺いました。

学校教育の本質は、多様な人間関係を通して
心を成長させること

多摩大目黒_ 多摩大目黒_Zoomを用いたHRの様子
Zoomを用いたHRの様子
(プライバシー保護のため画像の一部を加工しています)

「学びも大切ですが、最初に考えたのは学校として一人ひとりの心の成長を維持できるよう、どのように人間関係を保っていくかということです。(井上先生)」
 学校の役割は単に学力を伸ばすだけではありません。クラスメートや部活動の先輩後輩、そして教師との多様な人間関係を通して豊かな心を育てることは、長期的な視点で見ると学力を伸ばすこと以上に大切だというのが多摩大学目黒の考え方です。4月の第1週に今後の対応について教員間で話し合い、すぐに各ご家庭のインターネット環境の調査を開始。4月5日からの配信テストを経て、7日には早くもZoomによるホームルームを開始しました。特に入学したばかりの1年生にたいしては、担任がZoom上で家庭と学校をつなぐ「部屋」を設置。教員が見守る中、まだ直接会っていない生徒たちが自己紹介し合うなど交流を深めることができました。また学年主任を中心に中1担当の教員団が保護者の方々とも積極的に交流。ご家庭での様々な質問や不安に対して教員が回答するなど、ご家庭と学校がしっかり連絡を取り合い、不安に陥りがちな生徒をしっかり支えました。

教員のチームワークでオンライン学習環境を整え
遅らせることなく学びを継続

多摩大目黒_Zoomを用いた英語のオンライン授業
Zoomを用いた英語のオンライン授業

オンライン授業が開始されたのは4月13日。各学年の担当教員が、学年主任を中心にチームとして相談しながらスピーディーに学習環境を整え、全国の私立中学校の中でもトップクラスの早さでのスタートとなりました。中3の学年主任も兼務している井上先生は当時の対応について以下のように話してくださいました。
「誰もが経験したことのない状況の中、まずやれることからやっていこうと各学年主任が指揮を執り、それぞれの学年を担当する教員団がチームワークを発揮してオンライン授業の環境を整えました。学年ごとのオンライン授業がスタートしてからは、学年主任同士で情報を共有し、他の学年の良い取り組みをお互いに導入しながら質の向上を図りました。」

多摩大目黒_ネイティブ教員による英会話授業もオンラインで実施
ネイティブ教員による英会話授業もオンラインで実施

Zoomによる授業をスタートさせた時期は、授業を行う教科担当の教員に加え、数名の教員が見守りとして参加しました。生徒以外のアクセスを監視するとともに、生徒たちの様子も確認。授業に参加できていない生徒の自宅に電話をしたり、きちんと授業を受けていない生徒に声がけをするなど、教室で行われる授業と同等の集中力が保たれるよう配慮しました。
これらすべての原動力は、『生徒を待たせてはいけない!』という先生方の熱い思い。現場の先生方ができることから自発的に取り組み、それを改善していくことで素早い環境整備が実現しました。結果として、多摩大学目黒では学びを遅らせることなく、通常のペースを維持できています。
「学びも大切ですが、長期的な視野で子供たちの未来を考えた時、我々が一番重要視したのは生徒たちを感染リスクから守り、学校に来られない状況にあっても心のサポートをすることでした。しかし、学年に属する教師全員がチームワークを発揮して生徒たちのために何をしてあげられるか知恵を出し合った結果、学びの面でも生徒を待たせることなく、通常のペースを保つことができました。(井上先生)」

多摩大目黒_各校舎入口に設置された体温センサーで、一人ひとりの体温を教員が確認。
各校舎入口に設置された体温センサーで、一人ひとりの体温を教員が確認。

6月1日からは週2回登校の分散登校を開始。登校しない日はZoomで40分6コマを行いました。6月22日には全校登校が開始され、翌週の6月29日からは通常授業が再開しました。各ご家庭で体温を測定してもらうほか、各校舎の入口には体温センサーを用意。校舎に入る前に担当教員が一人ひとり体温に異常がないことを確認しています。

スピーディーな対応ができた背景に見えるのは
文武両道を大切にする多摩大学目黒ならではの学校文化

多摩大目黒_文武両道を大切にする多摩大学目黒には、寸暇を惜しんでできることを積み重ねていく姿勢が根付いている。
文武両道を大切にする多摩大学目黒には、寸暇を惜しんでできることを積み重ねていく姿勢が根付いている。
(写真は昨年撮影されたものです)

多摩大学目黒がスピーディーな対応をすることができた背景には、文武両道を大切にし、どんなことにも目標を持って、努力し続けるという学校文化があります。生徒も教員も向上心に満ちあふれており、常に成長し続けようとする姿勢が当たり前のように根付いているからこそ、このような緊急時にも素早く対応することができたと井上先生は話します。

多摩大目黒_広報部長 井上卓三先生
広報部長 井上卓三先生

「勉強はもちろん、クラブ活動も学校行事も、一人ひとり具体的な目標を持つことを大切にしています。最初は達成不可能に思えるような大きな目標も、実現可能な小さな目標を達成することを日々繰り返していくことで、やがて手が届くようになります。今回の緊急対応についても、まず現場レベルでできることを積み重ね、試行錯誤を繰り返していた結果、このような素早い対応をすることができました。(井上先生)」

 まだまだ収束の兆しが見えない新型コロナウイルス。今年の中学入試はもちろん、入学後も何年かは多少なりともウイルスの影響を受けることは避けられそうにありません。子供たちの20年後、30年後を考えた時、多摩大学目黒のように素早く柔軟に対応してくれることは、保護者の方々にとって大きな安心となるのではないでしょうか。

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