学校特集
国本女子中学校・高等学校2020
掲載日:2020年11月20日(金)
2020年4月よりダブルディプロマコース(DDコース)始動
女子伝統校として長い歴史を誇る国本女子中学校・高等学校は、日本で初めてカナダ・アルバータ州教育省と提携し、2020年4月に「KAIS」(Kunimoto Alberta International School)を開校しました。KAISには「ダブルディプロマコース」(以下、DDコース)が開設され、日本の授業と並行してアルバータ州の教育プログラムに基づく授業を受講することで、日本とカナダ両方の高校卒業資格を同時に取得することが可能となります。
カナダと同じ授業内容をオールイングリッシュで受講
DDコースは中高6年間のプログラムで、中学校3年間の「KAIS Middle Program」と高校3年間の「KAIS Diploma Program」から構成されます。KAIS Middle Programでは英語の授業を週12時間受講し、そのうち5時間はネイティブのアルバータ州認定教員によるオールイングリッシュの「ELA」(English Language Arts)、7時間は英語4技能を身につける「ESL」(English as a Second Language)となります。ELAはカナダ・アルバータ州の中学校で広く行われている教科横断型授業で、小説や小論文、詩、ニュースなど幅広い題材をもとに、英語で考え、英語で表現する方法を学びます。一方、ESLはネイティブと日本人教員のチームティーチングにより、初級から上級まで3つのレベルに分かれ、文法から4技能まで徹底的に鍛えます。
その結果、高校からのDiploma Program進学に向け、中3までに生徒全員がCEFR B1・英検2級レベルの英語力を身につけられるようになります。
第一期生の50%は帰国生
今年度4月に待望の第1期生を迎え、50%は北米やアジアからの帰国生が占めています。帰国生をはじめ、第一期生たちは何事にも前向きで、英語をしっかり勉強したい、海外留学をしたいなどの明確な目標を持っています。部活動にも積極的で、DDコースの大半の生徒が吹奏楽部、ラクロス部やダンス部などに入部しました。生徒たちは、自ら掲げた「失敗してもいいからチャレンジしよう」という精神を大事にし、学校説明会では英語によるプレゼンテーションをDDコースの生徒全員が堂々と披露しました。
本校では帰国生と一般生が同じ環境で学ぶため、一人ひとりの英語や日本語の習熟度に合わせて指導できるよう、少人数制指導を徹底しています。授業で分からないことがあったり、フォローが必要な際には、8時間目の放課後講習にて、教員の他、東京大学や慶應義塾大学の女子学生がチューターとしてきめ細かく指導しています。
異文化理解力・国際的視野を養う本校独自の教育プログラム
英語力の向上だけがDDコースの目的ではありません。グローバル化が進むこれからの時代を生き抜くためには、異文化理解力や国際的視野を身につけることが重要だと考えています。世界には様々な文化や価値観が存在しますが、違いがあることを認識し、異なる価値観を受け入れ尊重し合う態度や考え方を身につけていくことが大切です。生徒たちは日本とカナダ両方の授業を同時に受けることで、同じテーマについても、異なる価値観や考え方を理解することができるようになります。
日本の文化や芸術に触れる伝統的な女子教育
本校では、礼節を重んじ、情操を育む教育を大切にしています。日本の伝統芸能である茶道・華道を授業に組み込んでおり、音楽や美術の授業も充実しています。グローバルに活躍するためにも、日本人として、日本の文化や伝統を理解することも重要だと考えています。伝統的な女子教育を大切にすることで、日本人としてのアイデンティティや日本女性として兼ね備えておくべきものを習得できるようにしています。
KAISの卒業資格取得により海外大学進学へ
KAISの卒業資格を取得することで、海外大学進学への道が大きく開けます。KAISの姉妹校にあたり海外14カ所にあるアルバータ州海外認定校(Alberta Accredited International Schools)の卒業生は、カナダをはじめ欧米の世界トップ100の難関大学に多数進学しています。アルバータ州から迎える認定教員は、こうした海外大学への進学指導にも豊富な経験とノウハウを持っているので、海外大学進学のためのサポート体制は万全といえます。
一方、総合評価型に移行しつつある国内大学入試においても、高い英語力と思考力を持ち合わせたDDコースの卒業生は大変有利となります。総合選抜型や学校推薦型入試を利用して、早慶上智、ICUといった難関大学を目指せます。最近は、グローバル教育に力を入れているいくつかの大学から本校との提携や連携を望む声が届いており、大学側の期待を強く感じています。
DDコース導入校の中での本校の特徴
日本でDDコースを導入している学校は少しずつ増えてきておりますが、長期の海外留学を伴う海外型と本校のような国内型があります。本校では、参加必須の4~6週間の海外研修と任意参加の1年間の長期留学制度がございますが、基本的には6年間、日本に居ながら本校で授業を受ければ日本とカナダの高校卒業資格を取得できます。治安面の不安や新型コロナウイルスのようなリスクにさらされることなく、安心・安全な日本で家族と暮らしながら留学と同じような学習環境で学べるのが本校DDコースの大きな魅力です。
「21世紀型スキル」の獲得を目指すリベラルアーツコース(LAコース)も開設
英語力と国際理解力を主軸としたDDコースと並行し、本年度4月にリベラルアーツコース(LAコース)も開設いたしました。LAコースは、総合的な学びを通して、多様化・複雑化するこれからの社会に必要とされる幅広い人材を育てることを目的としています。
最先端の「課題発見・問題解決型授業」の実施
LAコースでは同校独自の取り組みとして、外資系コンサル出身者等を講師に招き、問題解決力を身につける最先端の「課題発見・問題解決型授業」を行っています。ロジカルシンキングのためのフレームワークやクリエイティブに問題解決をするための思考法など、社会人になっても活用できるスキルを中学1年生から学びます。早い段階から問題解決に必要な論理的思考力や創造力、仲間と協働する力を培うことで、「自分も難しい課題を乗り越えることができる」という自信を生徒たちに持たせることができると考えています。
これから求められる英語力とICT活用能力の習得
DDコースと同様、LAコースも英語教育に注力しています。中学校では、英語の授業が週8時間あり、その多くはネイティブスピーカーと日本人教員のチームティーチングで、4技能をバランスよく学習し、実際に社会で「使える」英語を習得します。具体的には、中学校3年生で英検準2級、高校3年生で2級レベルの英語力を身につけることを目標とします。また、ICT教育にも重点を置いており、ICT機器を一人1台持ち、新しい時代の文房具として、探究活動をはじめとする授業はもちろん、学校生活の様々な場面で使用します。パソコン教室は全面的に改装され、2020年度より体験学習の事前準備、プレゼンテーションやプログラミング学習などに活用されます。
SDGsなどを取り入れた教科横断型学習
LAコースの総合的な学習の時間は週に4時間あり、そのうちの1時間を使って、2015年に国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」を題材とした授業を行っています。これからの世界で起こる様々な問題は、教科はもちろん、文系理系の枠の中では収まらないと言われています。生徒たちは17の開発目標を一つずつ調べ、様々な教科の先生方からアドバイスをもらい、自分が1年間取り組むテーマを決めます。そして、自分の身の回りのことからできる解決方法を試行錯誤しながら模索し、ICT機器などを活用してプレゼンします。
【2021年度入試】10月1日より帰国生入試・オンライン帰国生入試の出願受付開始!
本校では、日本国内に在住されている国内帰国生が受験する「帰国生入試」に加え、新型コロナウイルスの影響などで一時帰国できない海外在住の小学6年生を対象に「オンライン帰国生入試」を実施することになりました。「帰国生入試」は計4回実施し、英語筆記試験と英語面接、または国語・算数の2科筆記試験の2つの方法で受験いただけます。「オンライン帰国生入試」は書類審査と英語面接、そして日本語による保護者同伴の面接となります。
一般入試につきましては、DDコースとLAコースともに2月1日~5日の期間に実施し、1月10日よりインターネット出願を受け付けます。各コースで選抜方法が異なりますので、詳細はHPに掲載されている募集要項をご確認ください。
HPには、デジタルパンフレット、生徒募集要項や入試問題集を掲載していますので、ご覧ください。
【2021年度募集要項】https://kunimoto.education/junior/admission/requirement
【お問合せ】
国本女子中学校・高等学校
〒157-0067 東京都世田谷区喜多見8-15-33
TEL: 03-3416-4722/4723
MAIL: nyushi@kunimoto.ac.jp