学校特集
目黒日本大学中学校高等学校2024
掲載日:2024年7月1日(月)
JR目黒駅から徒歩5分という好立地にある目黒日本大学中学校高等学校。日本大学の準付属校となってから6年が経ち、今年中高6学年が揃いました。年を追うごとに活気づいていく学校の雰囲気に合わせるかのように、教育内容や行事面も日々進化しています。同校が大切にしている教育理念や大学付属校ならではの充実した教育プログラム、海外留学制度などについて、広報部主任の天野正貴先生にお話を伺いました。
「自主性」「人間性」の育成に重きを置いた教育
"生徒主体"の教育を軸にさまざまなプログラムを用意する目黒日本大学中学校高等学校(以下、目黒日大)。中高の6年間では、「問題解決力」「進路実現力」「相互理解力」をバランスよく身につけ、社会で活躍できる人材の育成を目指しています。学校ルーブリックでは、生徒に培ってほしい価値観として「共生」、「向上心」、「自尊心」、「社会寄与」、「克己心」を、またスキルとして「思考力」、「判断力」、「表現力」、「人間関係力」を挙げています。
「これらの価値観とスキルはすべて5段階レベルになっていて、生徒たちは行事や年度ごとに自分の現状のレベルを検証します。このルーブリックの狙いをひとことで言えば、人間性の育成。本校では6年の学校生活を通し、生徒の人間性を磨いていきたいと考えています」(以下、広報部主任の天野正貴先生)
そして、"成績や大学進学はもちろん大事"と前置きしつつ、「人生は成績や学歴がすべてではありません。いくら勉強が出来ても、社会に出たときに人とコミュニケーションがうまく取れない、気が利かない、挨拶ができないといったようでは困りますよね。だから生徒たちには勉強面以外の大事なことについても普段からよく話すようにしていますね」と言います。
天野先生の担当教科は数学ですが、授業では生徒にこんな話もするそうです。
「数学が苦手な子もいるだろうし、無理に好きになる必要はない。でも、数学はただ計算をするだけでなく、人を納得させるような論理的な説明方法を身につけたり、証明方法を学んだりできる教科。将来、社会に出たときにもきっと役立つので、ぜひそういう観点で数学をとらえてみてほしい。そしてその学びを今のうちにできるだけ多く蓄えておいてほしい」
また、「学校で失敗することは恥ずかしいことではない。中高生のうちに堂々とたくさん失敗しておこう」ということも伝え続けているのだとか。
生徒は先生方からのこうした言葉を日々受け止め、広い視野で物事を捉えながらのびのびと成長していきます。同校では、大学進学に向けた勉強だけでなく、今後の人生を送っていく上で大切なことや必要なこと、人間としてあるべき姿を6年かけて着実に身につけていくのです。
「日大準付属校」の強みを活かした高大連携プログラム
日本大学の準付属校としてスタートしてから6年。同校では教育プログラムや行事をさらに充実化させるため、その中身を少しずつブラッシュアップさせています。例えば、中学の探究学習は3年間を通して「日本を知る」というテーマで行いますが、昨年から中1のフィールドワーク先を「鎌倉(日帰り)」から「京都・奈良(宿泊行事)」へ、中2の水質調査を行う場所は、「長野県・菅平」から「青森県・十和田湖、北海道・函館」へと変更しました。
その理由について、天野先生はこう話します。
「理由は大きく2つあります。ひとつは、学習のマンネリ化を避けるため。時代の流れと共に教育内容もどんどん柔軟に変わって然るべきと考えています。そしてもうひとつは、本校では年々入試のレベルが上がっていて、学習意欲が高く優秀な生徒が増えているため。より本質を捉えられるような、中身の濃い探究学習を目指しています」
さらに中1の体験学習で新たに加わったのは「日本大学への学部訪問」です。
「中1の段階で大学の学部を訪問する、というのは比較的珍しいのかもしれません。しかし、生徒たちが10代前半の早いタイミングから大学について知る、自分の進路について考える良いきっかけになれば、と考えています。日本大学は、医・歯・薬学部を含む全16学部87学科を備えた総合大学です。本校はその準付属校であるため、高1時には日大の全学部の説明を聞けますし、高校の探究活動でも大学に協力いただいています。本校だからこそできる有意義な体験を中高の6年間でたくさん用意しています」
準付属校のため、在校生全員が日本大学に進学するのではなく、他大学に進学する生徒も多い目黒日大。いずれにせよ、早くから「大学とはどんなところなのか」「自分は大学で何を学びたいのか」といった自分の進路について考える機会が豊富にあることは、生徒たちにとってきっとアドバンテージとなり、学習へのモチベーションを高めることにもつながるでしょう。
英語力を活かし、意欲アップにつなげる「オーストラリア短期留学」
目黒日大では2022年度に続き、2023年度も「オーストラリア短期留学」を実施しました。中3生全員が参加するプログラムで、約1ヵ月の間、生徒たちはホストファミリーの家と現地校で異文化、多様な価値観に触れながら過ごします。現地校では、授業や課外活動を体験するほか、探究学習で3年間を通して学んだ日本のことを英語で発表します。
この短期留学の意義について、天野先生は次のように話します。
「本校では、日頃からiPadを使ったオンライン英会話(フィリピンのスタッフとのマンツーマン授業)、ネイティブ教員によるEnglish HR(週に一度、アクティビティを実践しながら会話力を高める)、スピーチコンテスト(英語で自身の考えを発表する)などを行っています。このオーストラリア短期留学は、生徒たちがそのような日頃の学習で身につけた英語スキルを試す場、表現力を存分に活かす場として用意しています。そして『もっと英語スキルを高めたい』、『通じなくて悔しかったらもっと頑張りたい』という意欲につなげていくことができれば、と考えています」
実際、この短期留学から帰ってきた生徒たちは皆ひとまわり大きく成長し、英語学習への意欲を高めているそうです。
「短期留学を終えた後、それまではおとなしくて消極的に見えた生徒が、とても積極的にハキハキと話すようになったり、学校を休みがちだった生徒が毎日登校するようになったり。『もっと英語力を身につけたい』と思った生徒の中には、内部進学をせずにカナダの高校へ進学を決めた生徒もいたほどです」
高校に入ると、「ニュージーランド中長期留学プログラム」(希望制)、「英国ケンブリッジ大学語学研修」(選抜生徒)が用意されています。前者は、高1~2の希望する生徒を対象に実施され、後者はケンブリッジ大学と日本大学が共同で建設した施設で選抜された日大の付属校生が語学研修に参加できるというもの。こうした留学プログラムへの参加希望者も年々増えています。将来、語学力を活かす仕事に就きたい、国際的な仕事に就きたいと考える生徒にとっても満足できる留学制度が整っているのです。
好調な大学進学実績、志願者数・実受験者数も右肩上がり
冒頭で、天野先生は「本校の教育は、大学進学だけに重きを置いていない」旨の話をしましたが、ここ数年の同校の大学進学実績は目を見張るものがあります。2023年度の早慶上理・GMARCHへの進学率は共に昨年度比で1.5倍アップし、国公立や医学部への合格者も出しています。そして、日大付属校の中でもトップクラスの日本大学合格者数を誇っています。生徒たちの努力はもちろん、同校の充実したキャリアデザインプログラムや進路指導の手厚さが奏功した結果といえるでしょう。
生徒たちは大学進学の際、自身の希望や学力に合わせてさまざまな進路を選びます。例えば、「基礎学力到達度テスト」を受けて日本大学へ進む、あるいは日本大学の合格を保有しながら国公立大学(一般選抜)にチャレンジする、あるいはほかの国公立大学や難関・私立大学を目指す(日本大学との併願は不可)などの選択肢があります。
生徒の自主性を重んじ、人間性を磨く教育、充実した英語学習と海外留学プログラム、日本大学の準付属校、好調な大学進学実績。
魅力がたくさん詰まっているため注目度は高く、中学入試の志願者数・実受験者数も年々増加の一途を辿っています。
目黒日大についてさらに深く知りたくなった方に、ぜひおすすめしたいのが学校説明会。同校では年に5回、毎回異なるテーマで実施しています。
例えば、第1回は「オーストラリア短期留学レポート&中学1年生による受験体験記」、第2回は「英国ケンブリッジ大学語学研修レポート&中学1年生による受験体験記」、第3回は「中学2年生の探究&部活動パフォーマンス」などが予定されています。うれしいのはYouTubeにてライブ配信も行われます。
「説明会では、受付・誘導・案内・司会・音響・照明・校舎見学ツアーなど、ほぼすべてを生徒たちが熱意をもって運営しています。そしてすべての回で在校生によるプレゼンが盛り込まれています。在校生や学校の雰囲気を知りたいという受験生親子には絶好の場だと思います」
さらに、今年から目黒日大PTAの保護者がパーソナリティを務めるポッドキャスト「目黒日大RADIO」がスタート。第1回は天野先生がゲストとして登場し、受験校選びの悩みに応えているだけでなく、同校の魅力や学校生活についてお話しされています。SpotifyやApple Podcastなどで聴取できますので、ご興味のある方は聴いてみてはいかがでしょうか。
進化する教育内容や生徒たちの伸びやかさを知るほどに、我が子との相性を測りたくなる目黒日本大学中学校高等学校。ぜひ学校へ実際に足を運び、校内に流れている"校風"を肌で感じ取ってみてください。