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学校特集

文京学院大学女子中学校 高等学校2025

グローバル×探究×DX
~「殻」を破る、「自分」を超える

掲載日:2025年3月6日(木)

 名勝六義園に隣接、閑静な住宅地に位置する文京学院大学女子中学校 高等学校。2024年に創立100周年を迎えました。創立者島田依史子が「女性の自立」を掲げて開学し、現在は、2つの幼稚園、中学校、高等学校、大学、大学院からなる総合学院に発展しました。多くの園児、生徒、学生が巣立ち、社会で活躍しています。
 100年間受け継がれてきた「伝統教育」を基盤に、広い視野と英語による発信力を培う「グローバル教育」、文部科学省指定スーパーサイエンスハイスクールとして活動した経験を生かした「探究的な学び」、「ICT教育」を取り入れ、時代に先駆けた教育を実践しています。
 渋沢栄一の第一研究者でもある文京学院学院長島田昌和氏に「これまでの100年」「これからの100年」に向けた思いを伺いました。


あなたと共に未来を紡ぐ、
101年目の始まり

100周年おめでとうございます。

文京女子_学院長の島田昌和先生
学院長の島田昌和先生

島田昌和学院長先生(以下、島田学院長):ありがとうございます。100年という区切りをどのようなかたちで迎えるかと考えたときに、やはり在校生、生徒と一緒に祝えるものにしたいと思いました。在校生全員が出席し、中高吹奏楽部、新体操部、カラーガード部がコラボレーションした演技『ライオンキング』を披露しました。永遠に尽きない命の繋がりをテーマにした演技は、100周年にふさわしいものだったと思います。観ていた在校生はもちろん、私たち教職員も感動しました。
 今年(2024年)3月に連携協定を締結したパシフィックフィルハーモニア東京のオーケストラ奏者から、吹奏楽部の生徒が直接指導を受け、当日一緒に演奏していただいたこともいろんな人との繋がりを大切にしたい本学のあり方を体現できたと思います。

記念式典後の懇親会には、1000人を超える卒業生や関係者が集ったと聞いています。

文京女子_100周年記念式典
在校生全員で祝った100周年記念式典

島田学院長:これまでの時間を、多くの卒業生と紡いできたことを実感しました。どの卒業生も文京学院が大好きで、100周年を心から喜んでくれていたのが、本当に嬉しかったです。これからの時間を紡いでいくことの大切さを改めて感じました。
 55周年を迎えた時、私は、まだ高校生でした。その時は、100周年など、ずっと先のことで、迎えられるのだろうかと思いました。しかし、無事に迎えた今は、未来を目指す中継点に過ぎないと感じています。

先生のお手元にある資料は、創立時のものですか。

文京女子_昭和16年当時の入学願書
依史子先生の短冊と大事に保管されていた昭和16年の入学願書

島田学院長:昭和16年の入学願書の束です。大事に保管されていた資料のなかには、入学が決まっていながら、家庭の事情で入学を辞退した生徒の手紙もありました。手にした時、当時の女性が置かれていた状況と、そのことに心を痛め、向かっていく依史子先生の姿が浮かんできました。
           
裁縫学校として開学し、改革を繰り返しながら発展してきたイメージですが、いかがでしょうか。

島田学院長:裁縫学校として開学しましたが、「百貨店や商社で働きたい」という声が聞かれるようになると、他校に先駆けて商業教育も取り入れました。昭和35年に欧米教育視察から戻ってきてすぐに文京学院大学保健医療技術学部の前身である「文京女学院医学技術者養成専科」も開設しています。依史子先生自身が「時代に先駆けた教育」を実践し、生徒へ愛情を存分に注ぎながら発展させてきたのが文京学院です。

前例がないから実行する、
Creativeな感覚を大切にしたい

2021年にアオバジャパン・インターナショナルスクールと教育提携を結んだ際には、女子校が共学のインターナショナルスクールと提携を結んだことは大きなニュースになりました。現在も、都内で唯一無二ですよね?

文京女子_タイ科学交流
英語で、研究内容のプレゼンテーションも行うタイ科学交流

島田学院長: 2012年から続くタイ科学交流も共学のPrincess Chulabhorn Science High School Phetchaburiと行っています。男子校である獨協中学・高等学校や足立学園中学校・高等学校とコラボレーションした協働プログラムも展開中です。前例や常識に囚われない教育活動をすることで視野が広がるのではないでしょうか。すべての枠を超えたCreativeな感覚、教育活動こそが社会から求められていると思うのです。偏差値などわかりやすく序列化された力ではなく、個々が持つ力が試される時代が来ています。文京学院の教育活動もOriginalityのあるものを目指していきたいと思います。

大学にも、今まで例がないヒューマン・データサイエンス学部が設置予定であるとお聞きしています。「ヒューマン」が、「データサイエンス」とどのように結びつくのか、教えていただけますか?

島田学院長:データサイエンスを学べる学部は、昨今増えています。本学では、基幹学部として位置づけ、学部を横断して学ぶことで、社会が必要とする人材を育成します。本学には、看護や保育などの学部や学科がありますが、これらの職業は個々の奉仕の精神に任されているのが現状です。そこを脱却する手段としてデータサイエンスを活用できないか、考えていきたいと思っています。

ありがとうございました。最後に、100周年記念式典の1週間前に、創立者島田依史子先生からのメッセージを見つけたとお聞きしました。

島田学院長:実は先ほどご紹介した願書の中から、依史子先生自らの手で「さらなる覚悟で」と書かれた短冊が出てきました。次の100年に向けて、「さらなる覚悟で」臨むようにと言われた気がしました。

 依史子先生は、戦時中に明日焼け落ちてしまうかもしれない校舎を落成させた方です。学びたい人、学ぶことで可能性が広がる人に学ぶ場を提供するというのが、基本姿勢でした。依史子先生の想いを受け継ぎ、これからの社会が必要とする人材育成ができるように、時代を先読みしたCreativeな感覚の教育活動を推進していきたいと思っています。

 毎年、中学1年生秋の校外学習「都電の旅」の前に学院長による特別授業が行われます。そんな特別授業の拡大版を併設大学HPにて公開中です!

渋沢栄一の研究者でもある島田昌和氏と在校生による特別授業
「渋沢栄一のことが面白い程よくわかる授業」、公開中!

第1弾 彼を政府に誘った偉人とは?(渋沢栄一×福沢諭吉・大隈重信編)
祭2弾 ともに政府を抜けた偉人とは?(渋沢栄一×大久保利通・井上馨編)
第3弾 彼を気にかけた幕末の有名人とは?(渋沢栄一×西郷隆盛・勝海舟編)
第4弾 新選組を一喝?!彼の意外な一面とは(渋沢栄一×近藤勇編)


文京学院のグローバル教育
英語教育に定評のある文京学院、基本は「英語を学ぶ」ではなく、「英語で学ぶ」。

ネイティブ教員の専門性を生かした講座を展開する国際塾
「英語検定対策講座(1級~5級)」、帰国生・国際生を対象とした「Basic Japanese講座」のほかに、ネイティブ教員の専門性を生かした講座を展開しています。「Art and Culture」や「Communication Skills」など、生きた英語に触れて視野を広げる学びを展開します(2024年度実施例)。

ネイティブ教員と日本人教員がペアで展開するコラボ授業
 日本人教員とネイティブ教員がペアで担当し、英語以外の教科を、英語で「楽しく」学びます。
 高校進級後は、国際教養コースでは社会科(世界史・地理)、理数キャリアコースでは理科をコラボ授業で実施します。留学生や外部講師を招いた特別授業も展開。英語によるプレゼンも多く取り入れ、発信力も鍛えます。

「海外で学びたい」、夢を叶えるグローバルプログラム
文京女子_オーストラリア語学研修
オーストラリア語学研修

国内で行う語学研修プログラム 中学生~
・パスポートのいらない英国「British Hills(福島県岩瀬郡)」で行う2泊3日の語学研修プログラム
海外で行う語学研修プログラム 中学3年生~
・オーストラリア語学研修 ホームステイをしながら、現地の学校に通学する約2週間のプログラム
・マレーシア修学旅行
留学 世界10か国以上に留学可能。
2023年度実績:米・仏・カナダ、2024年度実績:ニュージーランド、チェコ、ブラジル、タイ
海外大学推薦入学協定 5大学(アメリカ・オーストラリア)と締結。
2024年度合格実績:Boston University(英)、Monroe College(米)、IE University(スペイン)他


卒業生の声
文京女子_エジプトの高校生とのオンラインサミット
エジプトの高校生とのオンラインサミット

 コロナ禍で留学する夢は叶いませんでしたが、オンラインを駆使したエジプトの高校生との「高校生サミット」に参加したほか、コロナが終息した高校2年次にはマレーシアイスラム大学附属高校を訪問する機会にも恵まれました。英語にいつでも触れられる恵まれた環境で英語力を伸ばし、視野を広げることができました。
(早稲田大学国際教養学部など複数の大学に合格、IE Universityへ進学) 


文京学院の探究活動
大学入試(総合型選抜)に強い!
お茶の水女子大学、横浜市立大学、芝浦工業大学ほかに合格

中学3年間で磨く探究のスキル
 中学1年次には言語運用能力、2年次には数理分析・情報活用能力の伸長を図り、中学3年次以降に行われる個人やグループでの研究に繋げます。中学1、2年生を対象とした「中学3年生の研究発表」を聞いています。
学年を超えて、研究を受け継ぐ
 2022年にJSECで優秀賞を受賞し、2023年ISEF(リジェネロン国際科学技術フェア、アメリカで開催)で4等を受賞した「江戸時代の紅」を用いた研究を参考に、2024年は「マコモを用いた眉墨の研究」や「江戸時代の白粉の研究」が行われました。先輩の研究を後輩が受けつぎ、発展させていくのも文京学院で学ぶ醍醐味です。

社会が凝縮?少女漫画も探究活動の題材に

 アニメ「プリキュア」や「家庭用冷蔵庫」を探究活動の教材に現代社会を探り、未来を予想します。例えば、女性の社会進出が進むにつれて、冷凍庫の占める面積が大きくなっているデータを研究材料にしたチームもありました。

大学との連携によって、広がる、深まる探究活動


併設大学教授による解剖実習!

 医学部・薬学部をはじめ、理系進学希望者の探究心に応える「ミニブタの解剖実習(希望者)」を、併設大学保健医療技術学部樋口桂教授指導のもとで行っています。

東京理科大学教授とゼミ生から学ぶ「アジア研究」

 近隣のアジア諸国が置かれている状態や環境から、日本が果たすべき役割を考える講座は、毎週土曜日に開催。大学のゼミ生の発表を見る機会でもあり、プレゼンテーション力の伸長にも繋がっています。

2024年3月、東邦大学理学部と連携協定を締結!

 社会科学分野の研究においても定評があり、文系の生徒たちの学びを広げています。



アオバジャパン・インターナショナルスクール(A-JIS)との協働プログラム

・「藍indigo project」

 2023年に始まった藍左師の守谷玲太氏(株式会社アートモリヤ)、神奈川県藤沢市の協力で、アオバ生と文京学院生で環境問題を考え、アートで社会に啓発していくプロジェクトは、ワークショップの開催など、幅広い活動を行っています。

・「Summer Musical」、「Spring Concert」などの作品制作を通して広がる学び

 夏期休暇を利用したミュージカルやワークショップなど、音楽活動を共に行うことによって、英語での交流はもちろん、ともに作品を完成させる中で多様な文化を学びます。

・After School(放課後講座)、One day留学(1日授業体験)、諸行事への相互参加

「校舎と学びを共有」を掲げて、日常的に交流できるのがA-JISと文京学院。2024年度からは、土曜日の放課後を利用したダンスレッスンも始まりました。A-JISで行われたOne day留学に参加したことをきっかけに、苦手だった英語を克服し、大学進学(立命館APU)に結び付けた卒業生や、留学(現在、ブラジルに留学中)を決めた生徒もいます。

Princess Chulabhorn Science High School Phetchaburiとの科学交流

文京女子_A-JISとのコラボ企画
A-JISと学びを共有するAfter School Program

 2012年に始まった同プログラムは、毎年春にPrincess Chulabhorn Science High School Phetchaburiが文京学院に来校し、冬には文京学院がタイを訪問するかたちで12年続いているプログラムです。
 自身の研究内容を英語でプレゼン、ポスターセッションをし、質疑応答までを行います。双方の教員が授業を行うことや外部施設を利用したフィールドワークを行うこともあります。2024年12月にタイで行われた際には、タイの先生から生物・化学の授業を受け、文京学院の教員が数学の授業を行いました。タイと日本における研究活動への考え方の違いに気づくなど、教科書を超えた学びが体験できます。訪問できない時には、ICTを用いて資料の提示や意見交換をしています。

近隣男子校との交流
女子校(別学)の良さを実感しているから、ジェンダーを超えた学びの中で視野を広げる!
・理数キャリアコースの生徒と足立学園高等学校(足立区)と協働で行っている「Egg Drop Contest」は、既定の条件の中で生卵が割れない装置を作成することを目指します。自身で立てた仮説を持ち寄り、意見交換をしながら作業を進めます。男子の緻密な計算や、女子の大胆な発想に、互いが驚くこともプログラムの醍醐味です。

文京女子_獨協中高天文部とISSの撮影に挑戦
獨協中高天文部とISSの撮影に挑戦

・同じ文京区の獨協中学高等学校との学びは、定期的な協働新聞の発行や部活動を通した交流など多彩です。2024年度は、調理部コラボでは、獨協中高で育てられた江戸東京野菜「なす」と「かぼちゃ」を使って、文京学院調理部が調合したスパイスのカレーをつくりました。また、美術部コラボとして共同での絵画制作やポロシャツの作成、獨協中高天文部が主体となった天体写真の撮影会には、文京学院写真部や科学部の生徒が参加し、ISSの撮影に挑戦しました。

部活動を通した海外交流

文京女子_オーストラリア選抜チームとの交流
英語の授業にオーストラリア選抜チームが参加

 高校バレーボール部がカリフォルニア(アメリカ)のクラブチームや台湾の高校との交流戦、中学サッカー部はニューサウスウェールズ(オーストラリア)選抜チームやフィリピン選抜チームとの交流戦を実施しました。空いた時間を活用して、部活動以外の生徒との交流も行いました。

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