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学校特集

関東学院六浦中学校・高等学校2017

中学生が主役の英語教育プログラムに注目!
国際色豊かなネイティブとかかわり、海外へ出て、グローバルなものの見方や考え方が自然と身につく

掲載日:2017年10月17日(火)

学校選びの基軸は家庭によりさまざまですが、関東学院六浦の黒畑勝男校長は、「お子さんの10年後、20年後を見据えて選ぶことが大切」と説きます。なぜなら「12歳で入学した子どもたちが大学を卒業し、社会に出るのが10年後。仕事を理解し世の中で活躍し始めるのが20年後。その時に、どのような社会になっていて、どのような人材が求められるのかを考え、見合う教育を受けられる学校を選ぶことが、子ども達の未来を築くために有意義な時間を過ごすことになるから」です。関東学院六浦では、国内のグローバル化に目を向けて、海外の人たちと共に生きる力をつけることに主眼を置いた英語教育に力を入れています。親世代の英語教育とは大きく異なるその内容について、黒畑校長と小林晋一先生(英語科)、野本幸靖先生(入試広報部長)に伺いました。

関東学院六浦を知るためのキーワード

関東学院六浦_

【創 立】
横浜バプテスト神学校が母体となり1919年に開校した関東学院中学校・高等学校が1946年に六浦に移転。1953年に六浦の中学・高等学校の分校を三春台の中・高から独立させ、関東学院六浦中学校・関東学院六浦高等学校が設立。

【校 訓】「人になれ 奉仕せよ」
初代学院長の坂田祐は「本学院はキリスト教の精神をもって建学の精神とし、これを具体的に表現するために『人になれ』『奉仕せよ』の二つの言葉を校訓とする。キリストの教訓をもって人たるの人格を磨き、キリストの愛の精神をもって奉仕することである。」と述べています。(『恩寵の生涯』より)
このことばは「世の光、地の塩」として世に尽くそうという高い志と、 研鑽を積む人材を育成していこうという 関東学院六浦の教育の指針となっています。

【人間教育】
毎朝の礼拝や週1時間の聖書の授業、クリスマス礼拝などのキリスト教精神に基づいた人間教育が多彩。また多くのボランティア活動も実践し、同校が掲げる理想の生徒像 ①共に励まし合う人 ②社会に奉仕する人 ③平和を尊重する人、の育成を目指します。

【環境・設備】
京浜急行「金沢八景」駅から徒歩約15分。通学時には路線バスの運行も頻繁にあります。平潟湾に面した関東学院大学に内にあるキャンパスは広大。海風が吹き抜ける落ち着いた環境の中、充実した6年間を過ごすことができます。全教室に電子黒板機能が付いたプロジェクターも設置されるなど、最新のICT環境も整っています。


関東学院六浦_

黒畑校長:現在、日本には海外からの留学生が約20万8300人(2015年時点)います。そのうち、就学ビザから就労ビザに切り替えて日本の企業に正社員として就職する留学生が約1万5700人(2015年時点)います。日本の大学生は1学年約55万人ですから、1万5700という数は決して小さい数ではないと思います。それだけのポストが日本の学生以外で占められているのです。しかも前年は約1万3000人ですから、例年10〜20%増加している計算になります。私たち学校教育の現場にいる者は、この数字を重く受け止めなければいけないと思います。どの大学に入るかということよりも、海外の人たちと協働する力をつけてあげないと、日本の学生は職を得られなくなってしまいます。

そうした背景を踏まえて、関東学院六浦では、2014年度より英語教育を中心にさまざまな改革を行い、2015年度より実施しています(現中3が改革1期生)。

感受性が柔軟なうちの気づきは学びを拓く力になる

関東学院六浦_カナダ(カルガリー)研修
カナダ(カルガリー)研修

黒畑校長:海外の人たちと協働する力をつけるには、世界を知り、世界で起きていることを自分に結びつけて考え、言語や文化が異なる人たちと力を合わせて、課題を解決する力を身につけることが大切です。本校ではそのための工夫をふんだんに取り入れています。その工夫の一つとして、異文化の中に身を置き、そこに暮らす人々と交流をもつ『グローバル研修』を設けています。世界がアジアの経済成長に注目しているため、従来の欧米やオセアニアに加え、アジア各国に目線を向けるプログラムの充実を図っています。

合言葉は『幼いうちに体験をさせる』。人の感受性は年齢が低いほど柔軟であり、多くの気づきを得ることができるからです。小中学生と大学生を比較したら、おもしろそうなことに素直に反応するのは小中学生です。経験したことのない世界に足を踏み入れ、そこで暮らす人々と交流した時に、多くのことに心を震わせ、そこで得た気づきをその後の学習や人生に活かしていけるのも小中学生なのです。

本校では、中1から参加できるプログラムを用意するとともに、生徒自身が興味をもって選べるよう各プログラムの目的を明確に打ち出しています。すべてのプログラムを合わせると、年間150〜170名の枠がありますが、ほぼ満たしている状況です。セブ島の語学研修には中1がたくさん参加しますが、希望すれば保護者も一緒に参加できます。

小林先生:私は中1の担任をしていますが、三者面談でも海外研修の話題がよく上がるようになりました。いつ、どのプログラムに参加すべきかを問われることが多く、海外研修を目的に入学される方が増えてきていることを実感します。そういう方にはセブ島を勧めています。2年連続で行く生徒もいます。

黒畑先生のお話にもありましたが、中1でそういう経験ができると、英語学習をはじめ、その後の学校生活への取り組み方が変わりそうですね。

小林先生:(英語を話さなければいけない状況に置かれる)セブ島の語学研修に参加した生徒の様子を見ていると、最初は口を閉ざしていますが、ずっとそうしているわけではありません。売店で英語を使ってものを買うなど、自然と使い始めます。そこで得た『自分から一歩を踏み出す勇気さえあればなんとかなる』という体験は社会でも役立ちます。語学研修に参加する意味は、そこにあると思います。

関東学院六浦の特色ある海外研修プログラム(抜粋)

■カンボジア サービス・ラーニング研修
対象学年/中1~高3(冬休み/7日間)
カンボジアの小学校や中学校を訪問し、交流を深めます。「カンボジアの子どもたちが喜んでくれるために何ができるか?」を一生懸命に考え、準備し、教育ボランティアを経験してきます。カンボジアの歴史や文化にも触れ、幅広い学びをします。

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カンボジアサービス・ラーニング研修で
現地の生徒たちと記念撮影!

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ボランティアとしてカンボジアの
子どもに教育活動を提供します。

■アメリカ アラスカ研修 (理系研修)
対象学年/中3~高3(2月/1週間)
オーロラ観測をメインにした極寒の地ならではの現象や自然を観測する研修です。事前学習では、オーロラ研究の第一人者の先生からのレクチャーを受け、現地ではオーロラ観測の他に、アラスカ大学地球物理学研究所での研修も受けることができます。

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アメリカ(アラスカ)研修ではこんな景色も!!

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極寒の中、アラスカの自然を肌で体感します!

■マレーシア ターム留学
対象学年/中3~高2(1月〜3月/2ヶ月~3ヶ月)
ニライ・インターナショナル・スクールやマズ・インターナショナル・スクールで、ケンブリッジ・シラバスを使用した英語での授業を履修します。英語上達のためのEPP(English Proficiency Program)で学ぶだけでなく、マレーシアの多言語・多文化に触れることで、幅広い教養を身につけます。

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マレーシアターム留学での留学先
Nilai International School

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さまざまな文化交流も大きな魅力!

※この他、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどでの留学プログラムもあります。

中1から週5日、外国人教員との授業で英語を耳から学ぶ

関東学院六浦_関東六浦にはネイティブ教員が多数在籍
関東六浦には外国人教員が多数在籍

小林先生:グローバル化が進み、本校にも外国人の先生が増えました。現在では校内にいるのが当たり前になっており、私たち教員も生徒も、外国人の先生をGlobal English Teachersの頭文字をとってGET(ゲット)、日本人の先生をJapanese English Teachersの頭文字をとってJET(ジェット)と呼んでいます。中1はGETと週5回会うことになります。週6時間のうち5時間がGETとJETによるティームティーチングで、『TIME ZONES』という海外の教材を使い、ICTを活用しながら、CLIL(クリル Content & Language Integrated Learning/英語でいろいろな教科を学ぶ)という教授法を用いて、『英語を通して世界知る』ことをテーマに『聞く』『話す』に重点を置いた授業を行っています。ですから中1の定期試験はリスニングだけで、筆記試験はありません。

黒畑校長:文字を文字からではなく音から覚えるのです。学齢が低ければ低いほど音が新鮮に入ります。言語学の理論でも、行動パターンに論理的思考が働くようになる思春期以降に、音声だけの学習を取り入れてもやりたがらないといわれているので、おもしろがってくれるこのタイミングを逃さずに力をつけています。中1の半数が英語嫌いと聞きますが、それは本校には当てはまらないと思います。

英語は教科ではない。生きる力だ!

関東学院六浦_ジャマイカ出身のケニー先生と小林先生によるティームティーチング
ジャマイカ出身のケニス先生と
小林先生によるティームティーチング

小林先生:GET(8名)の国籍は、アメリカ、カナダ、アイルランド、ジャマイカ、マレーシアなど、さまざまです。生徒は学年やグレードが上がることにより、いろいろな国の先生と出会い、文化に触れることができるので、学校に居ながらにして世界観を広げることができています。例えば、『TIME ZONES』にケニアのすごく貧しい家庭の話が載っていました。(内容とリンクしている)映像を見た時にジャマイカ出身のケニス先生がすごくうなずいていたのでやりとりをすると、『実は自分もそういう生活をしていた』と言うのです。だから『日本は幸せな国』『あなたたちはとても幸せ』という先生の言葉が生の言葉として伝わりました。『生徒に響く授業ができている』という声を保護者からもいただいています。

自然な形で世界を感じることができる環境は魅力ですね。

小林先生:校内にGETが常駐するEnglish Loungeがあります。この部屋では英語しか使えないルールなのですが、ここに来てGETと会話をしたり、一緒に英語の動画を観て話したりする生徒が多くいます。TT元年の生徒たちが中3になって、自分の意思で英語に触れられる場所に足を運んでいることに感動しています。

関東学院六浦_関東六浦では英語の4技能を徹底的に磨き上げます。
関東六浦では英語の4技能を徹底的に磨き上げます。

黒畑校長:私は入学前から『英語は教科ではない。生きる力だ』と申し上げています。英語をツールとして当たり前に使う感覚を身につけてほしいので、生徒に話を聞きながら、その環境を整えています。

中1の生徒が誕生日を迎えると、校長室に来てもらいお祝いのカードを渡しています。その際に、「英語の授業はどう?」と聞くと、4月は「(GETの英語が)聞き取れない」という声が多いのですが、夏休み前には「わりと聞き取れる」という声を聞けるようになります。冬になると「今回のリスニングは満点」と、嬉しそうに英検の結果を伝えてくれる子も出てきます。英語に対する姿勢が徐々に前向きになっていく様子を実感できるので、今のところ失敗はありません。課題はどう高校へつなげるかです。また、さらに高校を卒業後、海外の大学へ留学できるよう、オーストラリア、カナダ、アメリカ、イギリスなどはもとより、台湾やマレーシアにも道を拓いています。ハワイのコミュニティカレッジ(2年制)に進学し、ハワイの大学に編入する。あるいは、日本に戻って関東学院大学に編入するという道も構築していますので、あとはそれらを選べるだけの力を、高校3年間でどのようにつけさせてあげるか。そこを考えるところに来ています。

選べるだけの力といっても、偏差値ではかる学力ではありません。10年後、20年後に海外の方たちと恊働できる、まさに生きる力をどうつけていくか。それが重要なのです。

世界を知り、身近に感じる『地球市民講座』

野本先生:文化が異なる人たちと力を合わせる。課題を見つけて、解決するなど、これからの時代を生きていく上で求められる力を身につけるためのベースとなる授業として、中2、中3の総合学習の時間に本校オリジナル授業『地球市民講座』を行っています。この講座は世界に目を向けることと、世界で起きていることを自分に関連づけて考えることを目的とし、中2はグループでの協働作業やプレゼンテーションを中心に、中3は個人での探求活動や論文作成・プレゼンテーションを中心に授業を展開しています。

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■2年生の取り組み

<前期>
テーマ:世界の諸課題について知る
主 旨:講演や調べ学習を通して、世界の諸問題について理解し、自分の意見を持つ。
内 容:関心のある世界の諸課題について調べ、まとめる。
表 現:活動班で1つの壁新聞を作成。壁新聞(調べた内容)の発表。

<後期>
テーマ:海外の中高生へ、日本での研修旅行のプランをたてる
主 旨:海外の生活習慣や歴史、中高生の学校生活や流行などを理解した上で日本での学びを考える。
内 容:研修の意味や研修旅行の立て方についてのガイダンスを受けた後、いくつかの国を選び、国情報を調べる。その後、国情報をもとに日本での研修旅行プランをたて、パンフレットを作成する。
表 現:班で1つのパンフレットを作成し、プレゼンテーションを実施。

■3年生の取り組み

<前期・後期>
テーマ:宗教について理解を深める
主 旨:講演や調べ学習を通して、世界の宗教についての知識や疑問を深める。
内 容:宗教について疑問に思う事柄を調べ、理解を深める。また、さらなる疑問を抱く。
表 現:ミニ論文を作成(個人)。

野本先生:知識を得るだけでなく、自分の考えをしっかりと相手に伝えることが大切です。まずは母語でそういうことができなければなりません。チーム、個人、どちらも最終的にはプレゼンを行い、アカデミックスキルの土台をつくる2年間にしたいと考えています。

研修旅行のプランを考えるというのは面白そうですね。また、3年生の宗教から世界を学ぶことも、キリスト教系の学校ならではの取り組みで興味深いです。

野本先生:研修旅行のプランづくりでは、国を決めて、その国の中高生を日本に迎え入れるという想定で、1週間のツアーを考え、提案します。「この国にはこういうものがないから、見せてあげたらおもしろいね」というように、いろいろなアイデアが出て、盛り上がります。旅行会社のプロの方にも見ていただいています。他にも例えば隣接している関東学院大学には、世界から留学生が来ています。その人たちに来てもらい、話をしてもらえば、本や画面からでは感じ取れないものを、感じとることができます。大学が併設しているところも、本校の魅力だと思います。

関東学院六浦での6年間は生徒の人生に役立つものになる!

関東学院六浦_生徒たちにとってネイティブは身近な存在
生徒たちにとってGETは身近な存在

黒畑校長:本校がこうした英語教育を中心とした改革に踏み切った理由の1つに、ものすごい勢いで社会が変わっていることが挙げられます。例えば、空港に行けば多くのことが機械でできます。それまで、そこで働いていた何十人ものスタッフはどこへ行ったのでしょうか。こうした生活の中で感じる変化以上に危機感を覚えるのは、日本の学生の内向きな姿勢と英語コミュニケーション力の低さです。欧米の、特にイギリスの教育システムの影響を強く受けているASEANの国々では、英語を使うことはもちろん、原書で学ぶことが当たり前です。一方日本は明治以降、独立独歩で技術を磨いてきました。それを日本語で蓄積し、日本語の教科書をつくり、日本語の教科書で学んでいます。教育システムや教育技術はガラパゴス化し、先進国ゆえの後進国になってしまいました。生徒たちに世界標準というものを気づかせなければいけないという考えのもと、今日のような教育を行うに至っています。2040年にはこれまで以上にいろいろな国の方が日本に住まう世の中になります。世界をベースに教育を実践している関東学院六浦で過ごす6年間は、これまで以上に生徒の人生に役立つものになるはずです。ぜひ一度本校に足をお運びいただき、本校の教育に触れて、魅力を感じ取っていただければ幸いです。

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