学校特集
江戸川学園取手中・高等学校2024
掲載日:2024年1月22日(月)
創立から46年。「心の教育」を中軸に据え、アカデミックマインドとアカデミックスキルを磨く同校は、「医科(中学は医科ジュニア)コース」「東大(東大ジュニア)コース」「難関大(難関大ジュニア)コース」の3コース制を敷いています。教育方針の「規律ある進学校」や、生徒さん自身がよく口にする「切磋琢磨」という言葉から、勉強中心の日々をイメージするかもしれません。実際はどうなのでしょうか? 江戸取の学校生活について、高2生5人のみなさんに紹介していただきます。ちなみに、岩城さんと大上さんのお二人は、参加した「SDGsスタディツアー2023 in ASEAN」の様子を報告してくれるために飛び入り参加だったため、最初は北島くん、足立くん、西川さんの3人のお話が中心になります。みなさん、丁寧に、詳しくお話ししてくれましたので、じっくりとお読みください。では、早速!
※左から、北島典幸くん、西川凛さん、岩城萌唯(めい)さん、大上悠華(はるか)さん、足立啓悟くん
「江戸取の魅力はいろいろありますが、一番はイベント教育だと思います。いろいろな方のお話を直接聞けるので視野が広がりますし、実際、私もそれがきっかけで夢を持つようになりました」
●北島典幸くん(陸上競技部所属)
「僕は中学受験の時になかなか志望校を決められなくて、実は偏差値で決めました。でも、入ってよかったです。医科コースも課外活動が充実していて、病院見学や実際に医師の方が学校に来てくれてお話を聞く機会が頻繁にあるので、具体的にイメージできるようになります。江戸取の魅力はたくさんありますが、小学校の時から医師になりたいという夢があったので、一番は切磋琢磨できる友達がいることですね。勉強は大変ですが、何より同じ夢を持った友達がこんなにたくさんいて、切磋琢磨できる環境は素晴らしいと思います」
●足立啓悟くん(弓道部所属)
「通っていた小学校が人数が少なかったので窮屈さを感じていて、将来を考えて中学受験をしようと決めました。江戸取のオープンキャンパスに来た時、いいなあと。この学校で、たくさんのことを学びたいと思ったんです。学校生活の中では、好きなこと、やりたいことを自分から探しに行くわけですが、友達に誘われて巻き込まれながら見つけることもできる学校です」
●大上悠華さん(弦楽同好会所属)
「一流の方々のお話を聞けるイベント教育もそうですが、江戸取は行事が多いところが良いですね。入学直後に研修旅行があるのですが、入学して出会ったばかりの人たちと一緒に勉強をしたり、スポーツに全力で取り組み刺激され、ライバル意識というか、やる気がどんどん湧いてきました」
●西川凛さん(科学部所属)
「江戸取を志望したきっかけは、姉が江戸取に通っていて、文化祭や体育祭などの行事が楽しいとよく聞いていたことが大きかったです。あと、雰囲気や設備が整っている点もいいなと思いました。江戸取にはさまざまな年代の先生がいらっしゃいますが、個性豊かでそれぞれの先生の見識がおもしろく、学習意欲が高まる学校だと思います。あと、先生方の生徒に対する思いが強く、コロナ禍中でも、いろいろ楽しめる機会を作ってくださいました。悩み事の相談もしやすいので、高校生になっても中学の時の先生にお世話になることもあります」
西川さん:「私が好きなのは、数学と英語です。高2になって数Ⅲをやり始め、定義など文字で書かれている説明を読んでもしっくりこないことが多いのですが、授業では先生が中学で学んだことなどを例に引きながら概念を教えてくれるので、とてもわかりやすいです。質問対応もとても丁寧で、ありがたいですね。数学は問題が解けた時の快感が好きです(笑)。英語は、私のクラスには得意な人が多くないのですが、先生が『英語を好きになってもらうこと』を大切にした、楽しい授業をしてくださいます」
足立くん:「僕は物理が好きです。数学と似ているかもしれませんが、なぜこの公式が出てくるのかと考えたり、それまでに得た知識で証明できるなど、一つひとつが積み重なっていることがおもしろく、ハマります。講義だけではなく、実際に問題を解く時間もあるなど、物理を最大限に堪能できる授業なので楽しいです」
北島くん:「一番好きなのは数学です。高2になると予習をしていてもよく理解できない状況になることも多いのですが(笑)、先生がわかりやすく、ちゃんとイメージを持たせてくれるような授業をしてくれます。中学生が聞いても理解できるくらい噛み砕いてくれるので、すごく楽しいです。『わからない→聞いたらわかった→どんどん楽しくなる』が循環している感じです」
西川さん:「私は科学部に所属していますが、中学の時はチアリーダー部でした。その頃は、毎日夕方まで活動していて忙しく、学校生活に慣れるのが大変でした。でも、友達に頑張り屋さんが多くて、周りの友達が部活も勉強もこれだけ頑張っているんだからと、私自身のモチベーションに繋がったと思います。部活で頑張っている人ほど勉強も頑張ろうとする意識が高いし、今もそういう友達に励まされながら私も頑張っています」
足立くん:「将棋部と兼部していた時期もありますが、今活動しているのは弓道部だけです。今年、初段を取って大会にも出ました。中学の頃の1週間は、部活とアフタースクールに半分ずつ参加していた感じですね。勉強面では、朝学習でみんなと一緒に勉強したり、放課後に自習室で勉強したりしていました。あとは、東大が実施している『金曜特別講座』もオンラインで受けていました。高校生になってからは、放課後に勉強できる時間が延長されたので(20時まで/中学生は19時まで)、集中して勉強しています。こんなふうに、『部活やアフタースクール+延長学習』と、江戸取の中の選択肢だけで1週間が充実します」
北島くん:「僕は中1の時から陸上競技部です。今年は関東大会で、長距離走の途中でハードルを飛ぶ『3000障害』という競技で入賞することができました。部活では体力がつくのはもちろんですが、礼儀やマナーを身につけられたと思っています。勉強と両立するために、朝学習と部活後の延長学習で集中しようというのは自分で決めていて、メリハリをつけることで、どちらにも全力で打ち込むことができていると思います」
大上さん:「部活を頑張っている人は、時間の使い方が上手だなと感じています。集中すると決めたらやり抜いていて、すごいと思う。私は今年の5月までバレーボール部にも入っていましたが、もともとヴァイオリンを習っていて、地元のジュニア・オーケストラにも所属しているので、高校生活も残り1年となり、ヴァイオリンを優先して弦楽同好会1本に絞りました。ジュニア・オーケストラの演奏会で、地域の方々に喜んでいただけた経験が大きいですね」
岩城さん:「熱心な先生が多く、今年の初め頃から『受験への意識を持とうね』とさり気なく背中を押してくれていることもあり、部活をやっている人もやっていない人も、みんな朝早くから登校して勉強しているので、私も頑張ろうと思えました。本当に、切磋琢磨できる仲間がたくさんいることを実感しています」
西川さん:「道徳の授業です。いろいろな先生のお話を聞いて、毎回、大学ノート1ページにびっしり感想を書くのですが、当時はけっこうキツくて(笑)。でも、そのおかげで今は長文問題が苦ではなく、長文もスラスラ読めるようになりました。ノートを返却する時に先生がコメントを書いてくださるのですが、それは嬉しかったですね」
北島くん:「道徳は考えさせられることが多いですし、いろいろな先生が授業をするのでテーマも多彩です。グループワークで話し合うことも多く、さまざまな考え方を知ることができて、今、高校生になってそれが自分の中に活きているなと感じます」
岩城さん:「私も、中学の時の道徳が生活の中での土台になっています。入学直後に『命の尊さ』の授業を受けて、本当に1日1日を大切に生きなくてはと思うようになりました。道徳に限りませんが、そのように意識を変えてくれる授業がたくさんあります」
足立くん:「入学したばかりで、お互いに名前くらいしか知らない頃に研修旅行があったのですが、自習などをしながらクラスの仲間と同じ時間を過ごしました。あのタイミングで研修旅行に行ったことで、コミュニケーションとか協調性の大切さを学ぶことができたように思います」
大上さん:「主な行事として、中1で研修旅行(箱根)、中2で探究学習(長野)、中3で修学旅行(広島・神戸など)がありますが、机上の勉強だけでなく、実際に行かないとわからないことはたくさんありますし、さまざまな体験を通して見識が広がったと感じています」
北島くん:「最初に一貫生との差を感じたのは、英語力です。小学校で先取りしているので、中入生はみんなで『追いつこう!』と頑張りました。でも、学校生活ではすぐに打ち解けたというか、壁はなかったですね。一貫生は江戸取に慣れているので、行事などでも引っ張ってくれたし、一貫生と中入生のそれぞれの良さがうまく噛み合って、良い雰囲気が作り上げられたんじゃないかと思っています」
岩城さん:「私は一貫生ですが、たしかに最初はそうかもしれませんね。中3で習った英語の中には小4の時に学んでいたものもありましたが、実は当時はあまりよくわかっていなくて(笑)。『これ、知ってる』と思っても、中入生の追い上げがスゴいので、負けないように頑張ろうと思っていました」
西川さん:「高入生もいますが、高1は別クラス、高2からは混合クラスになります。高入生は頑張って勉強してきているので、ライバルでもある仲間が増えることで、負けないようにとモチベーションが上がりますね」
北島くん:「医科コースは、1/3くらいが高入生です。中入生は学習を先取りしてはいますが、高入生はすごく勉強しているから、新しい刺激をもらえますし、本当に切磋琢磨できる環境だと思います」
足立くん:「高入生の中には、『なんで、こんなの知っているの?』という人もいて、『好きで、自分で勉強している』と。本当に十人十色、それぞれ得意な分野があって、すごく刺激になっています」
足立くん:「僕は受験する時点で東大ジュニアコースを志望していたのですが、残念な結果だったので難関大ジュニアコースに入りました。でも、入学してからでも変更できると聞いていたので、『絶対に行く!』という気持ちで努力して、中2で東大ジュニアコースに移りました(1年間の総合評価で判断される)。江戸取はやりたいことが何でもできるし、いろいろなチャンスがたくさんある学校です」
大上さん:「私は中3までは医科ジュニアコースで、高1から東大コースに移りました。もともと医療に興味はあったのですが、医師というよりも、薬剤師など裏方の仕事に就きたいと思い始めたからです」
西川さん:「私も足立くんと同じで、もともと東大ジュニアコース志望でしたが、入試の時点で叶わなかったので、入学後にも変更するチャンスはあると、難関大ジュニアコースに入りました。でも、中1の時に素敵な友達に出会い、その子と一緒に頑張りたいと思うようになって、今も難関大コースにいます。私に合っているというか、難関大コースは自分のペースで勉強できる感じが気に入っています」
北島くん:「部活や行事などで一緒というのもありますが、意外にコース関係なく関わりが多いですね。僕自身、東大コースにも難関大コースにも友達がいます」
西川さん:「もし『東大ジュニアコースに行きたいけど、受かるかな......』と不安に思う受験生がいたら、大丈夫です。頑張ればチャンスをつかめる学校なので」
西川さん:「それまで私には夢がなかったのですが、高1の時にAPU立命館アジア太平洋大学の出前授業で、シンガポールで働いている方のお話を聞き、初めて夢ができました。私は『食』に興味があったので、『食』とシンガポールとの関係性を調べたところ、食品開発についての記事を見つけました。そのことから将来の食糧危機に際して、培養肉などの食品開発をしたいと思いました」
北島くん:「僕は、小児科医の吉岡秀人先生のお話が忘れられません。日本だけでなく途上国で無償で治療にあたっている方ですが、写真を示しながらの講話はけっこうショッキングで、心が痛めつけられました。それまでは『医師になりたい』というポジティブな気持ちだけだったのですが、『医師になる覚悟』をもらったと言えるほど、心に響くものがありました」
岩城さん:「私も、吉岡先生のお話は、それまでの講話の中で一番心にくるものがあって、号泣してしまいました。日本とちょっと離れるだけで、こんなに医療に差があるんだと思って。その後、吉岡先生が書かれた本を大量に購入して全部読みました。それまでは医師は単に『人を助けることのできる職業』というイメージだったのですが、吉岡先生が最高顧問を務める特定非営利活動法人ジャパンハートに入って、貧困で治療を受けられない人たちを助けたいと思うようになりました」
足立くん:「イベント教育で聞くお話は、すべてが本物です。その方の身に本当にあったことを話してくださるので、心に訴えかけてくるものばかりです。中高生の時に直に聞けるので、すごく実になります」
北島くん:「目標というか、『こういう人になりたい』という方ばかり。そういう方にも失敗はあって、だからこそ成功しているんだと知ることができる。自分も、そういう生き方をしたいと思います」
改めて江戸取の魅力と、応援メッセージをお願いします!
足立くん:「中学の頃はやりたいことがなかったけれど、高校になって真剣に考えるようになり、気づきました。江戸取は『やりたいことの種』が充実していて、挑戦できる環境が整っていると。自分からつかみに行くことはもちろんですが、江戸取ではやりたいことが向こうからやってくるというか(笑)。僕は高1の時に、仲間と一緒にコーヒー豆で作った植木鉢を売る企画を考えて企業プロジェクトに参加したのですが、これも声をかけてもらったことがきっかけだったんです。全国から55校が選ばれて、11校に絞られた結果、金賞に選ばれました。丸1年かけた企画ですが、それでポートフォリオを完成させることができました。その経験から、今度は主体的に動こうと、高2で文化祭のバザーの部門長に立候補して、イベントの運営にも関わることができました。ちなみに、バザーの売り上げは、先の吉岡先生のジャパンハートに寄付させていただきました」
北島くん:「受験生の中には、勉強でいっぱいいっぱいで志望校を決めきれない人もいるかもしれないですが、僕は江戸取での5年間で、社会で生きるうえで何が必要なのかを学び、生活に活かせるようになったと思っています。ぜひ、自分を成長させてくれる学校を見つけてください」
西川さん:「小学校の頃はチャレンジ精神があるタイプではなかったのですが、江戸取には挑戦しようとする人がたくさんいて刺激されます。尊敬できる友達がいっぱいいて、『私にもできるかも』と思えるんです。高め合える友達がいるから、毎朝『早く学校に行きたい!』と思うくらいです(笑)。あと、江戸取は景色も素晴らしいです。晴れた日には、富士山もスカイツリーも見えて、夕景が綺麗なんですよ」
大上さん:「江戸取には、行事がたくさんあります。私は音楽が好きですが、NHK交響楽団の方が演奏会をしてくださったり、それぞれの好きなことに向き合ってくれる学校だと感じています」
岩城さん:「イベントがたくさんあると、興味がなかったものでも『これ、おもしろそうだな』と気づいたり、そうして見つけたものが夢や目標に繋がることもあります。江戸取には、その夢や目標に応えてくれるだけの環境が整っていると思います」
足立くん:「僕は東大ジュニアコースの入試に失敗したので、しぶしぶ難関大ジュニアコースに入りましたが、努力して1年後に東大ジュニアコースに入ることができました。江戸取はチャンスがたくさんある学校、やりたいことが何でもできる学校、そして、やりたいことが向こうからやってくる学校です(笑)」
「SDGsスタディツアー」(高1・2対象)とは、江戸取にある国際教育プログラムの一つ。世界を変えるための17の項目と関連する課題解決型の現地研修です。今年は夏休みに7泊8日の日程で、ベトナム、カンボジア、タイを訪れました。このツアーに「絶対行く!」と決めていたという大上さんと岩城さんに、その様子を語っていただきました。
【大上さんに聞きました】
●参加したきっかけは?
「学校紹介動画の中で、先輩たちが『学びがたくさんあった』と言っていたので行きたかったんです。コロナでなかなか行けなかったのが、ようやく実現できることになり、貯金を崩してでも行くぞと思いました(笑)」
●どのようなことを経験できた?
「ベトナムでは、ベトナム戦争で使用された枯れ葉剤の影響で、下半身が繋がった結合双生児として生まれたグエン・ドクさんにお会いして、お話を伺うことができました。ドクさんは『美しい世界のため』という非営利団体を立ち上げていて、大学で講演されたり、さまざまな活動をしています。あと、戦争証跡博物館にはショッキングなものが多数展示されていて衝撃でした。ニュースを見ていても刺さりますが、戦争って、本当に人の心を破壊するものなんだと実感しました。一方で、楽しいこともありました。現地の大学生と交流したのですが、アニメや漫画などが大好きで日本語を勉強しているそうなんです。私も、ASEANもそうですが、異文化への興味が増しました。その国の雰囲気や匂いなど、実際に行ってみないとわからないことはたくさんあります。これからも世界をいろいろ回って、いずれは海外で仕事ができたらなと。カンボジアでは、ポル・ポト政権時代の影響で教育があまり進んでおらず、美術の授業もないそうです。今目指しているのは薬剤師ですが、いつかはそういうことにも関われるようになれたらと思っています。あと、ベトナムに滞在していた時、フォーは美味しかったんですが、スパイシーな食べ物が苦手なので、どの国でも、日本から持って行った『コアラのマーチ』をよく食べていました(笑)」
【岩城さんに聞きました】
●参加したきっかけは?
「イベント教育で聞いた、小児科医の吉岡先生のお話がきっかけでASEANに興味を持ちました。大上さんと同じで、学校紹介動画を見た後、家族にも『絶対、行くからね!』と宣言して(笑)。事前学習としていろいろな情報を調べたのですが、ベトナム戦争やカンボジアのポル・ポト政権の時の大虐殺など、あまりにも酷くて、資料を見ているだけで涙が出てきてしまいました」
●どのようなことを経験できた?
「やはり、ベトナムでお聞きしたドクさんのお話が心に残っています。ドクさんはご自分の生涯について絵本も出されているのですが、戦争のこと、自分の身体のこと、日本人にお世話になったこと(日本赤十字医師団によって下半身の結合部の分離手術がなされた)など、全部話してくださいました。また、ベトナムの戦争証跡博物館には写真がたくさん展示されているのですが、どれも見るのが辛い写真ばかりで。その時も、カンボジアで大虐殺が行われた刑場跡のキリングフィールドに行った時も、ずっと泣いていました。展示されている頭蓋骨にも、暴行された跡が残っているんです。でも、辛い経験ではありましたが、行ってよかったです。戦争で辛く悲しいと思うのは、亡くなった人たちのことだけではなく、ドクさんのように、その後に残る影響も恐ろしいんだということです。もし、お腹に赤ちゃんがいたとしたら、奇形児として生まれてくるかもしれない。戦争は、二度と起こしてはいけないと心から思いました」
大上さんが、「カンボジアの孤児院を訪れた時、設立者の方が江戸取の卒業生と知って感動してしまいました」と言っていましたが、江戸取では実にたくさんの卒業生が世界中に散らばり、活躍しています。
新型コロナウイルス感染症が始まった2020年。長崎に停泊していたクルーズ船のクラスター対策の陣頭指揮を執ったのは、同校の卒業生である医師でした。同様に、免疫学を専門とするスタンフォード大学の博士研究員の卒業生も、コロナウイルスについて専門用語をなるべく使わずに日本語・英語・中国語で発信し続けました。
そして、卒業生の多くの方々は「卒業してなお、江戸取が好き」と言うのだそうです。このようなたくさんの先輩方が築き上げてきた江戸取の風土の中で、視線を上げ、描く未来に向けて前進し続ける生徒のみなさんもまた、後に続く後輩たちの目標になっていくのでしょう。