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相模女子大学中学部(神奈川・女子校)「プログラミング入試」25年入試レポート

非認知能力と思考力・理解力・表現力が問われる「プログラミング入試第1回」をレポート

2025年2月1日、神奈川県内で中学入試が始まり、相模女子大学中学部では午前中に「教科型入試(国語・算数)第1回」「適性検査型入試」、および「プログラミング入試第1回」が実施されました。今回は「プログラミング入試」の取材を行いました。<取材/ミライクリエ菅原祐二>

プログラミング入試とは

プログラミング入試では、机上に車型ロボットとiPadなどが準備されていました。2025年2月1日の受験生数は過去最高の22名で、試験は8時45分に開始されました。導入授業(30分)、プログラミング実習(50分)、プレゼンテーション(1名約5分)、基礎計算力テスト(20分)の流れで進行しました。

「プログラミング入試」の評価基準は、相模女子大学中学部のアドミッションポリシーに基づくルーブリック評価です。この評価は相対的ではなく、到達度を測る絶対的なものです。プログラミング入試では理解力、課題解決力、思考力、表現力が評価されます。入学後も「非認知能力」に焦点を当て、自ら課題解決できる力を養成するプログラミング授業があります。

相模女子のプログラミング教育は、子どもたちの未来に役立つ人材を育成することを目的としています。社会の変化に対応できる力を養うため、単にロボットを動かすのではなく、課題解決に向けた思考を重視しています。最小限の説明で始まる授業では、生徒たちは自らの知識と力を駆使して独自の方法でゴールを目指します。この相模女子のプログラミング教育が反映されている入試が「プログラミング入試」です。



いざ試験会場へ

相模女子大学中学部は、小田急線相模大野駅北口から徒歩で約10分の場所にあります。この日、校舎内に入れることができる開場時間午前7時45分すぎから、受験生と保護者の姿が見え始めました。先生方の元気な挨拶と丁寧な誘導で試験会場にむかいます。

暖かい保護者控室

保護者には、保護者控室も準備してあり、暖かい部屋の中で受験生が戻ってくるのを待つことができます。フリードリンクのホットドリンクもあり、相模女子大学中学部の保護者様への心配りも感じることができました。

導入授業で安心スタート

プログラミング入試の最初の約30分は導入授業が行われました。この授業では、担当の先生がiPadとロボットのBluetooth接続方法や基本操作について、初心者にもわかりやすく丁寧に解説しました。具体的には、車型ロボットの動かし方やターンの方法、距離センサーや色センサーの活用方法など、課題に必要なポイントをしっかりと説明しました。設定がうまくいかず困っている生徒には、他の先生方が適宜フォローを行い、サポート体制が整っていました。全体的に、筆記試験のような緊張感はなく、非常にリラックスした雰囲気で授業が進行しました。このような環境は、生徒たちが自信を持って取り組むための大きな助けとなり、プログラミング入試を学び楽しむことができる要素となっています。

プログラミング実習 受験生の奮闘と挑戦

導入授業の後、受験生に課題が書かれたプリントが配布されました。この課題は、車型ロボットをスタート地点からゴール地点まで移動させることを目的としており、3つの条件を満たす必要があります。具体的には、「立って置いてある板を机から落とさずに動かすこと」、「置いてあるピンポン玉を机の下に落とすこと」、「カラーセンサーを1回以上使うこと」です。これらの条件は、受験生にとって思考力や創造力を試される挑戦となります。受験生たちは、課題をクリアするためにロボットの動きを計画し、iPadに操作を入力します。しかし、実際にはうまくいかないことが多く、試行錯誤を繰り返す姿が見られました。

色別センサーや距離センサーの使い方も工夫が必要です。受験生たちは、センサーの感度や位置によってロボットの動きが変わることを理解し、何度も試しては修正を繰り返します。プログラミング試験の冒頭に「課題のクリアは合否に関係ない」と伝えられました。この言葉は、受験生たちにとって大きな励みとなり、重要なのは結果ではなく、あきらめずに取り組む姿勢であると強調されました。受験生たちは、終了時間まで一生懸命に課題に挑戦しました。

プレゼンテーション・基礎計算力テスト

プログラミング終了後、1グループ4〜5名のグループに分けて、プレゼンテーション(20分程度)と基礎計算力テスト(20分)を順番に行います。プレゼンテーションするグループはそのまま教室に残り、それ以外のグループは基礎計算力テストを行う別の教室に移動します。
プレゼンテーションは、1人ずつ自分がプログラムした内容を車型ロボットを手で動かしながら発表します。発表が終わると、先生から質問され、課題を達成するために「どのような意図でプログラムを作成したか」「工夫したところ」「難しかったところ」「自分のプログラムの自己採点」などを返答していました。受験生は、論理的にわかりやすく説明できるかどうかが問われます。『課題達成にむけてどんな問題点があったのか、それをどのように調整したり工夫したりして解決したのか』ということを一生懸命に説明していました。
基礎計算力テストは、小学校の算数で学習する計算問題が出題されますので、正確性が求められるテストになっています。

最後に、受験生には合格についての案内プリントが配布され、試験は終了しました。合格発表は当日の14時で、試験終了後すぐに先生方は採点作業を行います。約3時間の長い入試でしたが、受験生たちは元気よく挨拶をして会場を後にしました。

プログラミング入試第2回は2/13

プログラミング入試第2回は2025年2月13日(木)となります。出願受付は2月12日(水)13:00となります。プログラミングに興味がある受験生であれば、今からでも相模女子のプログラミング入試をご受験することをお薦めいたします。

募集要項など入試情報はコチラ

相模女子とは

相模女子は、6年間を通じて「研鑽力」「発想力」「協働力」を育む教育を提供しています。プログラミング授業を導入し、ICTを活用した学びを通じて、未来の社会に対応できる力を養成しています。生徒1人1台の端末を使用し、グループワークやプレゼンテーションを通じて論理的思考力を強化。高等部では、個性や将来の夢に応じたコース選択が可能で、特進コースでは国公立大学への進学を目指します。多様な学習サポートプログラム(放課後学習会、オンライン講座など)も充実しており、教員は生徒が自ら考え解決する力を重視しています。相模女子は、学ぶ楽しさを通じて確かな知性を育むことを目指しています。

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