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受験情報ブログ

1月20日、幕張メッセにて市川中学校の第1回入学試験実施

1月20日(月)、千葉県での一般入試開始

2025年1月20日に千葉県の中学校入試が開始されました。特に毎年、幕張メッセで実施される市川中学の受験は大きな注目を集めています。第1回入試では、「一般入試」に2,594名、「4科帰国生入試」に64名が志願し、合計2,658名の受験生がこの入試に挑みました。(取材・撮影/北岡優希)

千葉県の中学入試は、受験生たちの状況や目標によって異なる意味を持っています。ある生徒にとっては、憧れの第一志望校への切符を手にするための重要な試練となり、また別の生徒にとっては、2月1日から始まる東京での本格的な受験シーズンに向けた腕試しとして位置付けられることもあります。

私が海浜幕張駅に降り立ったのは、朝6時45分ごろでした。その時点では、駅構内に見える受験生やその家族の姿は少数でしたが、しばらくすると駅の改札付近には次々と人が集まり、すぐに賑やかになりました。駅には、市川中学校の先生が案内板を持って受験生と保護者を迎えています。

表情豊かな受験生と保護者の姿

この日は雨が降りそうな曇り空が広がり、1月とは思えないほど穏やかな気温で、過ごしやすい空気が漂っていました。駅に集う人々の様子も、厳しい寒さに備えたというよりは、少し軽やかな服装が目立ち、良い意味で入試っぽくない雰囲気が感じられました。受験生たちはそれぞれのペースで歩き、親子の会話にはさまざまな表情が浮かびます。試験当日の緊張感を漂わせる姿もあれば、肩の力を抜いて笑顔で談笑する親子の姿も見られ、非常に多彩な光景が広がっていました。

駅を出ると、試験会場である幕張メッセへ向かうために案内を行う先生方がプラカードを掲げて立っていました。彼らの丁寧な案内のおかげで、初めて訪れる受験生やその家族も迷うことなく目的地に向かうことができます。幕張メッセまでは徒歩で約10分の距離ですが、試験日当日は多くの人で賑わい、駅を出た直後のエスカレーターには列ができていました。そのため、階段を利用する親子の姿も多く見受けられました。

試験会場で迎える新たなステージ

幕張メッセの中央エントランスに到着すると、そこで保護者と受験生が別れる場面が訪れます。多くの親子がここで最後の言葉を交わしており、「中学受験は家族全体の挑戦である」と言わんばかりの温かい光景が広がっていました。この場面の混雑を先生方がスムーズに誘導していたのが印象的で、混乱の兆しは一切ありませんでした。

エントランス付近では在校生たちが挨拶や案内を行っており、その堂々とした姿は、これからの学校生活への期待感を自然と高めてくれます。初対面の受験生や保護者にも親しみやすい雰囲気を感じさせ、在校生たちの振る舞いに感心する保護者も多く見られました。

保護者控室として利用されている幕張イベントホールは、最大9,000人を収容できる広大な空間です。その広さに驚く保護者たちは、内部を記念撮影する姿も目立ちました。また、ホール内は快適な温度に調整されており、飲食のための施設も充実しているため、長時間に及ぶ待ち時間も快適に過ごせる工夫がされています。

試験開始、そして静寂の広がり

受験生たちは試験会場に入ると、それぞれがトイレを利用したり、問題集を開いて最後の確認を行ったりと、自分なりの準備に集中していました。広大な試験会場内は、100名単位で区切られたエリアに分かれており、それぞれに先生や在校生が付き添っています。彼らは試験用紙の配布や注意事項の説明などを的確に行い、さらに重要な指示は全体放送を通じて伝えられます。

驚くべきことに、約2,600名もの受験生が一堂に会しているにもかかわらず、試験開始前には場内に静けさが広がり、その空間は一種の厳かな雰囲気に包まれていました。8時35分、1時限目の国語試験がスタートし、受験生たちは一斉に問題用紙を開きます。その音は、彼らの決意と努力が凝縮された瞬間を物語っていました。

男女枠撤廃に関して

本記事冒頭、本日の受験者数をお伝えしましたが、これまでは男女それぞれの人数もお伝えしておりました。今回それがなく合計人数のみになっているのは、市川中学校は今年度より男女枠を撤廃したためです。広報部長の高田先生は、「男女枠撤廃により、男子が厳しくなるのか、とお問い合わせをいただくことはありますが、男女の合格点数の差は2年前よりなくしておりますので、合格のための条件は去年、一昨年とほとんど変わらないので安心して受験いただければと思います」と話してくださいました。

教育への取り組みと未来への希望

試験開始後、古賀正一理事長、及川秀二校長、高田敏行広報部長が、私たち取材陣との質疑応答のお時間を取ってくださいました。1時間以上も対応してくださり、市川中学校のこのようなご配慮に心から感服しました。及川校長は、今年度は特に校外活動にチャレンジしてもらいたいと、そのための後押しをこれまで以上に学校として行っていきたい、と言われておりました。生徒一人ひとりの成長を最大限に引き出す教育環境を整えているとのことです。また、同校の英語教育プログラムや海外留学の支援は非常に充実しております。

さらに、授業は常にオープンで、保護者が見学できる環境が整っています。厳しい規則に縛られることなく、個性を尊重する教育方針のもとで学べる同校は、多くの受験生にとって憧れの場であると言えるでしょう。

すべての受験生が、これからの人生の礎となるような貴重な中学入試の経験を積み重ねていけることを願っています。