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【海陽中等教育学校その1】リーダーとしての器を育てる

共同生活で得られる多様な人間関係と気づきが、リーダーとしての器を育てる

海陽中等教育学校は、これからの日本の未来をけん引していくことができる次代のリーダーを育てることを目的として、トヨタ自動車やJR東海、中部電力など日本を代表する企業が中心となり、英国のイートンスクールを参考に設立された全寮制の学校(ボーディングスクール)です。

今年4月に入学した中学1年の生徒たちがハウス生活を始めて7ヶ月あまりが過ぎました。親元から離れて共同生活を送る彼らの日常は、親元から学校に通い学校が終われば自宅に戻る、いわゆる普通の中学生の日常とは大きく異なり、様々な刺激にあふれています。もちろん最初は親元を離れた生活に最初は戸惑う場面もあったかもしれませんが、みんなハウスでの集団生活を心から楽しみ、それぞれの目標をもって有意義な学校生活を送っています。

今回は実際にハウスにお邪魔して、1年生にハウス生活の様子について話を伺いました。さらに、ハウス生活を見守るハウスマスターやフロアマスターの方から、ハウス生活が生徒の成長にどのような影響を与えるのか、なぜハウス生活がリーダーを育てるために大切なのかについて話を伺いました。

海陽中等教育学校には12のハウス棟があります。一棟当たりの居住者は約60名。入学したての1年生と受験を控えた6年生は学年別のハウスに入居します。2年生と3年生、4年生と5年生は同じハウスに入居します。先輩後輩との信頼関係を構築するとともに、学年を越えて学園全体へと視野を広げて様々な活動に挑戦してリーダーシップを発揮できるような構成になっています。

規則正しいハウス生活は生徒たちの健康な体作りにも大いに役立っています。前期生の睡眠時間は8時間を確保。さらに食堂では毎食栄養バランスを考えた多彩な食事が提供されています。

多くの生徒は不安よりも期待を胸に入学

―海陽中等教育学校に入りたいと思ったきっかけは何ですか?親元を離れること不安はありませんでしたか?

H君:両親が海陽を勧めてくれました。もともと寮に入りたいと思っていたので最初から不安はあまりなく、ぜひここに入りたいと思っていました。

K君:母が全寮制の学校があるよと教えてくれたのがきっかけです。いつも友達といられて楽しそうだなと思いました。最初からいいなと思っていたので不安は感じませんでした。

M君:実はK君と地元が同じで、K君のお母さんが紹介してくれて知りました。僕も特に不安はありませんでした。

S君:兄が中学受験をしたときに集めたパンフの中に海陽のものがあり、読んでいてここで学びたいなと思いました。親に相談したら、特別給費生に合格できたら通っていいと言われたので頑張りました。

【写真】向かって左からH君、M君、前田フロアマスター、K君、S君

―みんな不安よりも期待の方がはるかに大きかったのですね。実際に入学してよかったと感じることは何ですか?

K君:ハウスのみんなで協力し合えるところです。多目的室を使ってみんなで勉強会をしたりして、ハウスのみんなで高め合うことができます。

M君:時間が有意義に使えるところです。もし自宅だったらダラダラとスマホをいじっているうちに一日が終わってしまうかもしれないけど、海陽だと勉強にもそれ以外にも無駄なく時間を使うことができます。

S君:ロボット部に所属していて、今はその大会に向けて取り組んでいるのがとても楽しいです。1年生は18時までだけど、2年生以降になるとハウスに持ち帰ってそこで取り組むこともできます。時間を気にせずにやりたいことに取り組むことができるのがとても良いところです。

H君:週末にハウスで行うハウスイベントがとても楽しいです。最初はフロアマスターの方が企画してくれましたが、今は幹部が企画しています。僕は副フロア長をしているので、企画をすることがとても楽しいです。

【写真】ちょうど取材当日、ロボット部ではS君が制御プログラミングに取り組んでいる姿を見ることができました

―時間の無駄がなくやりたいことに思い切り集中できるというのはとても良いですね。逆にハウス生活をしていて苦労したことはありますか?

S君:最初の頃はTCR※をきちんとすることに苦労しました。また、寝る時に常夜灯がなかったので、それに慣れるまでは苦労しました。

M君:僕もTCRのチェックが大変でした。特に部屋の整理に苦労しました。でも1学期の間フロアマスターが整理のコツを教えてくださったので、今は上手にできるようになりました。

K君:やはり僕もTCRに苦労しました。2学期になってようやく普通にできるようになりました。あとは勉強です。授業のレベルが高いので、定期テスト対策がとても大変です。

H君:自分で勉強計画を立てることに慣れていなかったため、定期試験に向けて勉強することに苦労しました。

※TCR…時間が守られているか(Time)、衣服がちゃんとしているか(Clothes)、部屋が片付いているか(Room)の3点がしっかりできているかどうかのチェック。

―ハウスにはハウスマスターやフロアマスターがいてハウス生活を支えてくれていますよね。これは他の寮がある学校にはない海陽ならではの特徴ですが、ハウスマスターやフロアマスターはあなたにとってどのような存在ですか?

M君:ハウスマスターはハウスの責任者でとてもかっちりしています。フロアマスターはいつも身近にいる存在でどんなことでも相談しやすいです。若い人が多いので親しみを感じます。もともといた会社での苦労や失敗談や、またそこからどのようにして克服したかという経験を聞けることがとても有意義だと思います。

S君:ハウスマスターはハウス全体を見守ってくれています。フロアマスターはとても身近に感じられる大人で、悩み事や困りごとを相談できる頼もしい相手です。

K君:ハウスマスターはハウス全体の指導者です。フロアマスターは各フロアの身近にいる指導者で、お話する機会がとても多く、勉強を教えてくれることもあります。また社会のことについても自分の経験をたくさん教えてくれます。様々なフロアマスターがいて、それぞれ視点が違うので、いろいろなものの考え方を知ることができるのが良いです。

H君:ハウスマスターはハウスタイムの時にいろいろな話をしてくださいます。フロアマスターはすぐ近くにいて相談できる人です。企業から出向しているので、その会社のことや仕事のことを聞くことができるのが楽しいです。前田フロアマスターは鉄道会社から出向しているので、時間を守ることをとても大切にしています。フロアマスターによって最初に何を大切にするかということなどの特色があってとても面白いです。

―それだけ多くの、多様なバックグラウンドを持つフロアマスターと身近に生活して、様々なことを教えていただけるのは大きな刺激になりますね。最後に、海陽を目指す受験生に一言メッセージをお願いします。

M君:今は受験で大変だと思います。不安もいっぱいだと思いますけど、海陽にはここにしかないプログラムがたくさんあってとても充実しているので、ぜひあと少し頑張って海陽に来てください!

S君:親元を離れても友達といつも一緒なので寂しくはありません。いつも大人が身近にいて見守ってくれているので、安心して海陽を目指してください。

H君:海陽に入ったら2年生が1年生とバディを組んで、慣れるまでしっかり支えてくれます。先輩が助けてくれるから安心して海陽に来てください!

K君:親元を離れることに不安を感じる人もいると思うけど、実際は不安を感じる暇もないほど毎日が充実しています。思い通りにいかないことがあっても、フロアマスターやハウスマスターに相談すればきちんとケアしてくださるから大丈夫。一緒に海陽生活を楽しみましょう。

この記事は、2回にわたりご紹介しております。「その2」は以下よりご確認ください。

【海陽中等教育学校その2】多くの生徒は不安よりも期待を胸に入学!