2/1PM、アットホームな雰囲気で受験生を温かく迎える聖ヨゼフ学園中学校の『総合・グループワーク型入試』
集合時間は14時30分
『総合・グループワーク型入試』の集合時間は14時30分。春のような暖かさの中、16名の受験生と保護者の方が同校を訪れました。校門をくぐり校舎入り口では、高校3年生の在校生と先生方が出迎えてくれます。受付には、在校生が受験生に向けたメッセージが飾られていました。中学入試委員長の熊澤正勝先生によると、この在校生のメッセージを印刷したものと先生方のメッセージカードが入試前に受験生へ送られているそうです。受験生は嬉しかったに違いありません。
受付が終わると、受験生と保護者はそれぞれの控室に案内されます。
14時50分、試験開始
14時50分から15時35分までの45分間、「総合」の筆記テストが行われます。受験生は控室から筆記用具を持って試験会場の教室に移動します。「総合」の試験問題は、複数教科のこれまでの学習内容を含み、聖ヨゼフ学園の基本精神に基づくものを出題されます。特に同校が受験生に興味を持ってもらいたい自然科学的現象や社会科学的事象などを題材として取り上げていて、昨年の題材は「花火」でした。知識だけではなく、これまでの生活体験なども解答に向けての大切な材料となります。また、問題には解答のヒントがいくつもちりばめられ、解答しながら楽しく学ぶことができるように出題されます。適性検査と同様に文章や資料から情報を獲得し、自分の知識などと結び付けて思考するということで適性検査に似ている内容になっているので、川崎市立川崎高校附属中学校や横浜サイエンスフロンティア高校附属中学校を併願する受験生も毎年受験しているそうです。
「総合」の試験が終わると、受験生は先ほどの控室の教室に戻り、次のグループワークの準備をしていました。
15時45分~グループワーク
休憩時間が終わると、5~6人ずつ3グループに分かれグループワークの教室に向かいます。テーマは3グループ共通で、個人質問と全体質問があります。個人質問では、テーマに関する課題の理由説明を挙手して1人ずつ発言していきます。その後、全体質問の内容が掲示され、それに関して全員で話し合い、課題の解決方法を考えます。
今年の個人質問は、「最近、あなたの学校のどの教室でもゴミの分別がきちんとできていません。そのため、どうしたら小学校1年生から6年生までの全学年がしっかりゴミの分別ができるようになるか、最上級生の6年生が考えることになりました。ゴミの分別をきちんと行うために、どのようなことを行ったらよいと思いますか。理由とともに答えてください。」という内容でした。1人1分ほどで理由や考えを述べます。
次に全体質問は、「皆さんで話し合って、小学校1年生から6年生までの全学年の生徒が、どうしたらきちんとゴミの分別ができるようになるか、どのような取り組みができるか考えてください。」という内容でした。12分程度の話し合いになります。そこでうまく進行役を担ってくれる受験生がいると、そのグループの話し合いは活発になります。
実際の小学校生活でも話し合われる受験生にとって身近なテーマが出題されていますが、自分の考えを持ち、他の人の考えをしっかり理解していなければなりません。合否は、総合科目の筆記試験が100点+グループワーク20点の配点で決まります。身近なできごとから、自ら思考して課題解決できる力が必要になります。
アットホームな雰囲気がある
今回取材させていただき、先生方の受験生や保護者への接し方や熊澤先生のお話を伺って非常に子どもたちとの距離感が近い学校だと感じました。保護者控室には、保護者が時間を持て余さないよう、多田信哉校長先生をはじめ、先生方のおすすめの書籍が紹介されていて、実際にその本も手に取れるようになっていました。また、同校は国際バカロレア中等教育プログラムを導入していますので、この『総合・グループワーク型入試』で求められる力は、入学後も生かされやすいと思います。
もし小学5年生以下の受験生の皆さんの中で、アットホームな雰囲気の学校に入学したいと思っていらっしゃるのであれば、是非、聖ヨゼフ学園中学校を志望校に加えてみてはいかがでしょうか?