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湘南学園プロジェクト活動イベント「〜生理は天然色〜」

男子も女子も生理について学ぼう!

湘南学園中学校高等学校(神奈川県藤沢市・共学校)では、社会課題の解決をテーマに主体的にプロジェクトを起ち上げています。今回は、23年6月9日(金)に開催されたOver the rainbow project主催イベント「〜生理は天然色〜」をご紹介します。

「〜生理は天然色〜」と表現した湘南学園プロジェクト

23年6月9日(金)の放課後にOver the rainbow project主催イベント「〜生理は天然色〜」が開催されました。参加したのは「ジェンダーを考えるプロジェクト(Over the rainbow project)」メンバーを含む中2~高3までの男女20名。昨年同時期に引き続き2回目の開催となり、講師として、超吸収型サニタリーショーツの開発・販売をしている株式会社Be-A Japan(以下Be-A Japan)の代表取締役CEO高橋くみさんとCPO(最高商品開発責任者)の中村千春さんを迎えました。女性の日常の中では身近である「生理」というワードに触れづらいと感じるようになったのはいつからだろう。「生理」がタブーなワードではないこと、ジェンダーに関する話題をもっと身近に話せるようになること、そんな生徒たちのたくさんの想いを乗せて、〜生理は天然色〜と表現しスタートしました。

男子だけの生理セミナー 「こんなにツラいんだ・・」

Be-A Japanの生理セミナーはそれぞれの知識レベルに合わせて理解を深める目的で、男女別に行われました。男子に向けたセミナーでは、Be-A Japanの高橋くみさんと中村千春さんが、そもそも生理とは?女性の体にどんな変化が起こる?などの基礎知識から、自分のコントロールできない「生理」が突然やってくることや、生理痛も人によって症状も違えば、感じ方もそれぞれであること、などをわかりやすく説明します。参加者の男子は、「こんなにツラいんだ・・」と真剣な眼差しで耳を傾けます。実際の生理用ナプキンやタンポンを使っての吸水実験も実施。経血量は個人差があるが、多い子だと一日140mlにもなることを知り、「こんなに出血したら立ってられなそう。」「このナプキンで本当に吸えるの?」「これを1日つけているのは想像するだけで大変そう」など、様々な声が上がりました。

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また、「こんなときあなたならどうする?」と題し、ディスカッション。予定していたデートの日、「突然生理になって痛みが強い」という連絡が来た場合はどうする?をテーマにグループワークで話し合いました。男子生徒からは、「相手に気を使わせないように、ゆっくり過ごせる方法を考えるのがいいかもしれない。」や「自分も体調が悪い時に、アクティブに動くプランはしんどいから、デートプランを体調に合わせて変更する。など」高校生ならではの視点での意見がたくさん飛び交いました。

ジェンダーの話題についても触れます。「平等と公正」について、考え意見交換しました。ジェンダー問題は、なかなか身近に感じづらい内容ですが、参加していた生徒全員が正解のない問いに対し自分ごとに捉え、考え・表現することがとても自然とできていて、思いやりに溢れた温かい雰囲気すら感じました。

女子へのセミナー 「生涯くる生理の回数は約450回!?」

生理の仕組みや周期といった基本的な知識から「生理の前後、生理中は、心身にどのような変化があるのか」、さらに閉経や更年期まで、女性のライフサイクルへの理解を促す内容でした。PMS(月経前症候群)期や排卵痛についての説明や、生涯にくる生理の平均回数が、昔の約50回から現在は約450回に激増しているということを聞いた女子生徒たちは、自分たちの身体の仕組みやこれから年齢を重ねて起きることや、なぜそんなに生理自体の数が増えたのか興味津々の様子。食生活が昔に比べて充実してきていることや、結婚の時期・子供の数などの差で、それだけの違いが出ることをしり、「全く知らなかった・・」と驚きの声が上がりました。

また、ある女子生徒は、「女子である当事者の自分も知らない内容がたくさんあったから、男子はもっとわからないはず。実際に女性の身体に起きていることを、みんなで聞くことだけでも生理がタブーなものでないということがよくわかると思った。」と話してくれました。

男女混合ディスカッション 「生理を秘め事にしない」

最後に男女合同で、ディスカッションを実施し、1日を通して感じたことを発表、意見交換しました。円になって座った湘南学園の生徒たちは自由に自分たちが感じたことを等身大の言葉で素直に表現します。そこには男女の壁はなく、一人ひとりが相手に対し思いやりを持って考え、発言していました。特に印象的だったのは、女子の生徒たちが「男子にも生理をわかってほしい」というところから、「みんなで一緒に生理を理解したい」に変わっていたことでした。Be-A Japanの高橋くみさんと中村千春さんから「生理を秘め事にしない」という内容を話してもらった時も、生徒たちは大きく頷き「生理を秘め事にしない」ために自分自身にできることは何だろうと真剣に考えていました。

プロジェクトメンバーにインタビュー

湘南学園のOver the rainbow projectのメンバーに終了後お話を伺いました。男子の2人は、「初めて聞くワードや知識ばかりで驚くことがたくさんあった。正直このセミナーに出るまでは「生理」というものを、女子だけにある出しづらいワードと思い、考えることすらほとんどしていなかったし、男子からするとあんまり関係ないものだなと思っていた人も多いと思います。でも今回このセミナーに出たことで、生理についても知識を得られたので、辛そうな友人がいたら声をかけてあげたり、できることをしてあげられると思いました。今回参加していない湘南学園の生徒にも声をかけたいと思います。この学びは、セミナーに出てみないとわからないですね!」と語ってくれた。

また女子メンバーも、「今回2回目となった〜生理は天然色〜ですが、今後はもっとたくさんの参加者に来てほしいと思っています。正直、まだまだこの「生理」がタイトルについたセミナーに参加するのを躊躇してしまう生徒もたくさんいます。そういうハードルを越えるためにはどうしたらいいのか、悩むこともあります。そこをどういうふうに解決していくかもみんなで考えて行きたいです。また、大学や小学校と連携して様々な年代と意見交換することも今後の目標です。」と話してくれました。リーダーの高校2年生市村優奈(いちむらゆうな)さんは、「まだまだ生理は隠さないといけないことという感じが残っていると思います。湘南学園からそういう考えを崩したいと本気で思っています。」と話してくれました。ジェンダーについての学びは昨今、各教育機関で取りあげられることも増えてきました。湘南学園の生徒たちは、その話題について大人から学ぶように言われて考えている様子は一切なく、自分たち自身で考え行動し教員たちへ提案していた姿は本当に素晴らしいと思いました。

湘南学園の斎木先生は「今回のセミナーを通して本当の意味での多様性を認められるきっかけになればいいなと思っています。生徒たち自らが自分たちができることを具体的に考え行動することを大切にしていきたいですね。」とお話しいただきました。また湘南学園奈良先生は「このプロジェクトは子供たち自身に考えさせることを大事にしています。正直、時間はかかりますし大人が手を出してしまったら早いなと思うこともたくさんあります。でもそこはグッと我慢し、子供たちの力を信じ待つようにしています。子供たちが主体的に動くからこそ得られる学びは大きいと感じます。」と語ってくれました。子供たちを信じ、湘南学園全体で子供たちの未来を本気で応援しているからこそ、子供たちが新しいチャレンジをしようと思えるのでしょう。

湘南学園のご紹介

湘南学園中学校高等学校では、「持続可能な社会の創り手」を育てることにつながるすべての教育活動を「湘南学園ESD((Education for Sustainable Development)」として位置づけ展開しています。中高6ヵ年の発達段階を考慮したした様々なテーマを設定し、広く人間の生き方やものの見方・考え方、様々な文化に出会うことを通じて、生徒の認識と行動を豊かにしていくことを目指す「人格形成のためのカリキュラム」があります。湘南学園ESD教育の一環として「PBL[Project Based(Problem Based)Learning:課題解決(問題設定)型学習]」を実践しています。生徒がプロジェクトを持つことで、社会の課題に主体的に取り組み、目の前の課題と自分の未来がどう関わっていくのか、これまでよりも考えやすくなります。現在から未来にむけて、価値観がより多様化し「正解のない時代」になるといえます。湘南学園中学校高等学校には、社会の真実を求めて探究し、時には「正解のない問い」にも挑み、解決しようと努力する力を育まれる環境があります。

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ミャンマー支援プロジェクト

ミャンマー支援プロジェクトは、日本に住んでいる難民の方々の出身国の違いによって格差があることに対して疑問を抱き、立ち上げられたプロジェクトです。現在、ミャンマーで起こったクーデターのことや、日本の難民の受け入れに対する課題を学習したり、ミャンマーの民主化を目指すミャンマーの人々や在日ミャンマー人難民の方々への支援を目的とした募金活動、創作活動などを行っています。


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ゴミの分別プロジェクト

総合学習でゴミ問題を探究。湘南学園のゴミ箱の現状を自分達で改善しようと立ち上げたプロジェクトです。 みんなに自分が捨てるゴミへの意識を持ってもらうために、まずペットボトル3分別を呼びかけ、校内ゴミの多分別化に向けた活動などに取り組んでいます。 周りの大人、行政やゴミ回収業者にも働きかけながら、活動を展開しています。

ひまわりプロジェクト

ひまわりプロジェクトでは、2011年に起きた福島第一原発の事故で、土地が汚染され、食用のひまわりの種を作れなくなってしまった福島を支援するために、湘南学園にある畑でひまわりを育て、収穫した種を福島に送る活動をしています。 収穫した種は、福島の障がい者施設に送られ、オイルやクッキー、お煎餅に姿を変えます。障がいを持った方々は、みんなで集まって作業をし、みんなが喜ぶものを作ることにすごく生きがいを感じておられるそうです。

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