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ミライ教育Watching第5回「新渡戸文化中学校」

答えのない世界・未来にむけて、先進的な教育に取り組んでいる私学を紹介するミライ教育Watching。第5回は「新渡戸文化中学校」です。

【ミライ教育①】Happiness Creatorの育成

新渡戸文化中学校・高等学校には、自分だけでなく社会の幸せも生み出すHappiness Creator(しあわせ創造者)という最上位目標、”育てたい生徒像”があります。

不安定な未来を生き抜くための基礎力を養う教科学習(Core Learning)は、AI等を用いて個別最適化されており、それぞれの120%を目指しています。また、教科を横断した広い視野で物事を捉える力を養う教科横断授業(Cross Curriculum)は、「好きなこと」や「自分の関心」から始まる探究学習として、毎週水曜日、丸一日を使って実施しています。そういった学びがさらに発展した学びがチャレンジ設定学習(Challenge Based Learning)で、新渡戸文化の生徒たちはそれぞれの学びや問いから始まる社会課題に挑戦しています。これらの頭文字をとった新渡戸の3Cカリキュラムは、Happiness Creatorを目指した生涯にわたって学び続ける「自律型学習者」を育てる独特なカリキュラムといえるでしょう。

【ミライ教育②】3つのコンピテンシーと4つのハピネスマインド

コンピテンシーとは、繰り返し経験を積み重ねることで身につけることができる力です。新渡戸文化中学校・高等学校では「自らコントロールする」「他者とつながる」「新しい価値を創造する」という3つのコンピテンシーを掲げています。さらに、6つの具体的な力を示し、全ての授業の目的がこのコンピテンシーを育てることに繋がっています。

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また、全ての生徒が取り残されることなく学べる「心理的安全性」を高めるために、4つのハピネスマインドを大切にしています。生徒たちが自分らしく、今の自分を肯定し、できないことを可能性と感じながら、「ありがとう」を生み出すために「やってみよう」と学び出す。これが全ての教育活動でチャレンジを生み出す土台となっているといえるでしょう。

【ミライ教育③】一人ひとりの「やりたい」を本物とつなげる

新渡戸文化では、一人ひとりの 「やりたい」や「好き」 を重視し、教科と実社会をつなげる授業が展開されます。併設する臨床検査学科の高大連携授業や、地方病院でインターンなどの医療系体験、企業等との連携プロジェクト活動などが豊富にあり、医療系・理系・文系に広がる学びが充実しています。また、一般的な学校の行事では修学旅行で観光地などを回りますが、新渡戸文化のスタディーツアーでは、観光地には行かずに、地球の様々な場所現地で多くの現実や社会課題を見てリアルに経験をします。

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今回は、高校1年生の山本賀子さん、松本深愛さん、お二人にお話しをうかがい、プロジェクト、スタディーツアーをご紹介します。

① プロジェクト『F.A.R.M. -Future Agricultural Rights for Mankind-』

② 高校スタディーツアー『福島県南相馬市小高区』

【ミライ教育⑤】プロジェクト『F.A.R.M.』

誰もが参加できる農業の未来のかたちへ

農業とは、人類が1万年以上もかけてつくりあげてきた循環のデザインです。太陽エネルギー、炭素、窒素、酵素などの循環をコントロールし、私たちの生命をつなぐ作物へと変換するプロセスです。いま世界では食糧問題の深刻化で農業分野は大きな注目を浴びており、「積極的な農地確保」と「持続可能性」の両立が不可避となっています。『F.A.R.M. -Future Agricultural Rights for Mankind-』は、個人レベルでも積極的に農業のことを考え、その権利を正しく理解し、誰もが参加できる農業のかたちを提案するプロジェクトです。

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※展示期間:22年10月14日(金)~11月3日(木) 

※場所:ミッドタウン・ガーデン

【クリエイター】建築家集団/デザインユニット・ENERGY MEET

【コラボレーター】高橋祐亮(デザイナー)

【制作協力】新渡戸文化高等学校、城北埼玉高等学校、太陽グリーンエナジー株式会社、昭和女子大学環境デザイン学科・オオニシ研究室

【制作協賛】ようび、株式会社3D Printing Corporation、株式会社フロムトゥ

【主催】東京ミッドタウン

F.A.R.M.の詳細はコチラ

社会と連携するからこそ得る多くの学び

プロジェクト『F.A.R.M. -Future Agricultural Rights for Mankind-』に参加した二人から学んだことを教えてもらいました。

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「アクアポニックスの栽培方法は知っていましたが、土壌・点滴栽培や水耕栽培などさまざまな方法があることをしりました。様々な農業ユニットで多用な環境にフィットする新しい農業の可能性を感じています。実際に取り組んでみると、水の量の調整の大切さを感じました。」と松本深愛さん。

「このプロジェクトは、学校外のいろいろなメンバーと一緒にすすめる必要がありました。今回の取り組みを通じて、効率よく進めるための管理力とコミュニケーションスキルが身に着いたと思います。」と山本賀子さん。

今回のプロジェクトで使用したユニットを新渡戸文化に持ち帰り、新たな学内プロジェクトとして、中長期的に取り組んでいくとのことです。


【ミライ教育⑥】高校スタディーツアー『福島県南相馬市小高区』

1週間程度現地で生活し、リアルな経験をするスタディーツアー。自身の将来につながるキーワードとシンクロする行先を複数の選択肢から生徒自ら選びます。

医療系に興味がある二人は、震災後の訪問医療・介護や新しいことに挑戦するために必要なことや想いをテーマにして、福島県南相馬市小高区を選びました。

南相馬市小高区は、東日本大震災・原子力災害による住民ゼロ、経済ゼロの大ピンチからリスタートしたまちです。元々地域にいた人たちと、南相馬の無限の可能性に惹かれた移住者たちが混ざり合い、大きなうねりが生まれているとのこと。参加した二人から学んだことを教えてもらいました。

価値観を広げてくれる人に出逢える

「馬に触れ合うワークが印象的でした。医療講義でホースセラピーのことを聞いたので、馬に乗ることが怖いという印象から優しい動物という印象に変化しました。実際に乗ってみて、全く怖くなく馬も落ち着いていて楽しかったです。印象的だったお話は馬を動物ではなく一社員としてみていて、これから新しい事業を立ち上げようとしているということです。乗らせて頂いた馬も含めて複数の企業と合同で事業を計画しているという、馬×人×複数の企業という考え方が普通では思いつかないアイデアで素敵だと思いました。ご縁をただ大切にするだけでなく、更にそのご縁を広げることで自分の人生に活かせるんだということを学びました。」と山本賀子さん。


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「いろいろな人に出会い、いろいろな生き方を学べました。共通していたことが、自分のやりたいことをやるということ。なかには、安定した仕事から楽しくできる仕事に転職している人もいました。自分が目標にしていた「いろいろな視点から物事を考える」ということが今回のスタディーツアーで経験することができ、自身の成長につながったと思っています。自分は、言われた通りきっちりやることが好きなタイプです。しかし、今回『自分のやりたいことをやる!』という観点に刺激をうけ、改めて自分のやりたいことを考えるいい機会になりました。」と松本深愛さん。

今回のスタディーツアーを通して、リアルな経験から価値観が広がった二人。起業家に出逢い、アントレプレナーシップを育むことも出来た様子です。今回のスタディーツアーで出逢った方と新しいプロジェクトをさっそくスタートすると教えてくれました。


【ミライ教育⑦】答えのない課題に取り組む新渡戸生

社会にでて働くには、偏差値など測れる学力ばかりが必要とされるわけではありません。知識・技能だけではなく、思考力や判断力、表現力はもちろん、主体的に取り組む態度が必要といえます。つまり、常に「学ぶ力」といえるでしょう。

新渡戸文化中学校・高等学校では、「活きた学び」が身につく環境が整っています。体験や実験、校外での教育を重要視した課題発見・解決型の教育こそが、未来の社会で活躍するために不可欠です。これからの未来を変えていきたいとか、つくっていく主体者になりたいと考える子どもたちには、是非とも新渡戸文化中学校・高等学校のリアルな姿を見に行ってほしいと思います。

新渡戸文化中学校・高等学校のHPはコチラ

新渡戸文化中学校2023年募集要項はコチラ

お話いただいた新渡戸生を紹介

山本 賀子(やまもと かこ)さん ※新渡戸文化高等学校1年生

小学校4年生から中学校2年生までロンドンに在中。新渡戸文化に入学した理由は、毎週水曜日のクロスカリキュラムが魅力的だったこと、将来の夢である医療系にすすむための学びが得られると思ったから。多くの大人と出会える経験ができることが新渡戸文化で学ぶ喜びである。

松本 深愛(まつもと みあい)さん ※新渡戸文化高等学校1年生

クロスカリキュラムの実施を開始した中学校1期生として新渡戸文化に入学。現在4年目になるクロスカリキュラムを通じて、剣道で関東大会出場する活動と大学と連携したプロジェクトの両立を日々頑張っている。クロスカリキュラムのこれまで一番の想い出は、学校で野菜を栽培し、規格外野菜を調理したこと。