女子校座談会パート1『敬遠されがちな女子校ってどんなところ? 入ってみたら、、、!』
パート1 和洋九段女子・文京学院大学女子
今回は女子校(高等学校)の意外?な魅力を先生や女子生徒の方々に直接お話していただきました。
ファシリテーター:青木 顕太 高校受験情報誌コラボリーダー
写真:【1枚目】和洋九段女子【2枚目】文京学院大学女子
和洋九段女子高等学校
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ー学校概要ー 和洋九段女子高等学校は千代田区地下鉄九段下駅近くにあり 今年で125年を迎える伝統校です。古臭い学校というよりは、未来を担う本校の生徒のために新しい教育を交えながら、伝統と革新で進め行動している女子校です。
【小林先生】
担当:中学国語 広報担当 筝曲部顧問
青木: 小林先生が担当しているのは どんな部活ですか?
小林先生: 筝曲部の顧問をしています。生徒たちと共に楽しく演奏をしています。
青木: そういった伝統的な部活動も多いのでしょうか?
小林先生: 人形箱部や茶道華道書道などもありますし、ダンス部や家庭部 もちろん運動部もあります。コロナの影響で活動できなかったこともありましたが、今年に入ってから活動も増えて生徒たちも活気に溢れています。
青木: 和洋九段の生徒さんたちの雰囲気はどのような感じでしょうか?
小林先生: 素直で明るく、のんびりしていておっとりした感じの生徒が多いようです。そのためか全体的にも仲の良い暖かい雰囲気があると思います。
和洋九段は中学校高等学校大学とあり、高校からの入学も可能です。特に高校からはグローバルコースを用意しており、英語を中心とした学習に興味のある方は、ぜひいらしていただきたい学校です。
青木: ではこちらに来ていただいているA子さんの紹介をお願いします。
小林先生: A子さんは 中学の授業からみており、真面目でコツコツやっていく努力家です。授業の印象では消極的なタイプかと思いきや、とても積極的で動画の制作に興味を持ち、創作面でも期待できる生徒です。
【A子さんのプロフィール】
学年: 和洋九段女子高等学校2年 サイエンスコース
部活動:人形箱部 木目込み人形を制作する部活動 主に雛人形を制作する
生徒会にも所属し書記として活動する
好きな芸能人: アーティストのBABYMETAL、パリレコでも活動した冨永愛、映画俳優のリバーフェニックス
キャラクター: 好奇心旺盛 物怖じせず色んなことに挑戦できる。例えば小学校3年でアメリカにホームステイをするなど
将来の夢:プログラマーを目指しています。動画制作やアプリ制作は現在やっています。世の中を楽しませるようなプロダクトを作れるようになりたいと思っています。
青木: 2週間のアメリカホームステイはどうでしたか?
A子: 小学生でも文化の違いや人種の違い、言葉の違いや価値観の違いなど肌で感じることができとても良い経験になりました。
青木: 和洋九段という学校を意識し選んだ理由は何でしょう?
A子: 小学校5年で和洋九段を知り、小学校6年始めに受験を意識し始め、6年の秋には和洋九段のグローバルコースに行こうと決めました。理由としては 文化祭を見学した際、在校生のみなさんで鬼ごっこをしているのを見て楽しそうに思えましたし、プレゼンテーションでミスをしても先生方は見守っていて、生徒に主体性を持たすような姿を見て、のびのびとして生徒想いの学校だと感じ和洋九段に決めました。
青木: 女子校に行きたいと決めた時のご両親の反応はどうでしたか?
A子: 父親は男子がいないことで人間関係の幅が狭まるのではないかと心配していました。母親は女子大出身ということもあり、私の性格でもある緊張しやすいことや、内気な面があるなどから女子校は合っているのではないかと考えていたようです。
青木: 実際女子校に通って、人間関係の狭まりなど、どのように感じていますか?
A子: 習い事を通しての交友や小学校の友人など、男子との関わりはあります。研究会や外のイベントなどで男子との交流もあり、狭まりは感じません。友達関係も女子校に慣れてくると、交友を持つ機会のタイミングは意識できるので、普段安心して生活でき、とても楽だなと感じています。
青木: 入学する前の女子校のイメージと現在の思いは変化ありましたか?
A子: 入学前は伝統校ということもあり、礼儀など堅苦しいイメージがありました。また、いじめや陰口、グループで固まった閉鎖的な感じでマイナスなイメージを持っていましたが、実際入学してみると優しい子が多くトラブルも特別多いという印象はありません。堅苦しさも挨拶などの当たり前の礼儀を教えてもらっている、という印象に変わりました。
青木: 和洋九段に入学の際友達ができるかなどの不安はありませんでしたか?
A子: 入学は他に友人や知り合いなく入りましたが、他の生徒も女子校ってどんな感じなんだろうと思っていたようで、隣の席の子と「本当に女子だけしかいないね」と話すことができ、すぐに友達が出来ました。また 女子だけのせいか、素直に可愛いねとか、凄く素敵だねなど、褒めあえてだんだん仲良くなっていきました。グループごとに別れてはいますが、誰とでも話しています。グループもそれぞれの特色はありますが、「あの子たちはまじめだよね」や「あそこのグループうるさいよね」などはありませんので、壁は感じません。クラス自体にまとまりがあるので、グループがバラバラになっても協力して行事を行えます。
青木: 先生方との関係はどうですか?
A子: 勉強面でも相談しやすく、友達同士のトラブルも親身に聞いていただけるので、先生方にもとても恵まれていると思います。
青木: 最後に和洋九段に興味を持っている受験生に一言お願いします。
A子: 女子校のマイナスイメージで不安があるかもしれませんが、とてもほのぼのしていて、勉強や部活動などの学校生活もそんなに気を使うことなく集中できますし、優しく思いやりのある生徒が多いので、ぜひ一緒に勉強していきましょう!
青木: 小林先生からも一言お願いします。
小林先生: 今回のインタビューに和洋九段の生徒として一生懸命話してくれていて、とても良かったと思いました。また、受験の対象として女子校というだけで最初から敬遠せずに、共学校にも男女がいる良さがあるように、女子校は女子だけですので同性だけの気楽さやのびのびとした雰囲気もあり、あまり周りを気にすることなく、自分の良さを出せるという利点もありますので、ぜひ女子校にもチャレンジしていただければと思います。
青木: 小林先生 A子さん ありがとうございました。
文京学院大学女子高等学校
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―学校概要― 文京学院大学女子は大正13年に島田裁縫伝習所として女性の自立を願って創立された学校です。大学、大学院、高校、中学、そして幼稚園を二つみている学園に成長しました。2012年からSSH(スーパーサイエンスハイスクール)に指定され 2015年からはSGH(スーパーグローバルハイスクール)アソシエイトの指定を受けており、それとは別に関東・全国大会レベルの部活動のいくつかあり、色んな事にチャレンジしていく、そのような学校です。
【西山先生】
担当: 高校2年の副担任 保健体育教員 バスケットボールの顧問 広報担当
学生時代はラグビー部 バスケットボールでは審判の資格取得や役員などを請け負う 他 「情報」教員免許取得
青木: 西山先生の学年と部活動の担当を教えてください。
西山: 高校2年の副担任をしています。部活動はバスケットボールの顧問をしていますが、広報担当でなかなか体育館に行けていないので、もっと指導してあげたいと思っています。
青木: では、これからお話していただくB子さんについてお願いします。
西山: 現在体育の授業を受け持っていますが、非常にまじめで指示したことに対して課題を持って取り組むことの出来る生徒です。その一方で授業の始まる前後では メリハリをつけて友達と楽しそうに話している姿も見受けられます。情報の授業においては、学習以外にも果敢にチャレンジしていけるような生徒です。
【B子さんのプロフィール】
学年: 高校2年生
部活動: 所属なし
好きな芸能人: ジャニーズwest 重岡大毅 イベントは友人とライブは家族で
キャラクター: 色々なことに興味をもち一点集中ではなく幅広く活動する
将来の夢: 外部でのクラブ活動にて体操をやっているため、体操に関わる仕事がしたいと思っています。
青木: B子さんが文京学院大学女子を意識し始めた頃はいつ頃で、決め手となったのはどのような事でしたか?
B子: 中学3年の春頃、塾の先生や母親からの勧めがあり、特に母の話を聞き興味が湧いたので説明会に行きました。決め手は、その説明会で英語の講座や海外研修など英語を学ぶ環境が整っていることを知り、英語を深く学びたかったので決めました。
青木: B子さんは高校からの女子校受験でしたが抵抗はありましたか?
B子: 女子校には抵抗ありませんでしたが、一貫校であることには抵抗ありました。すでに出来上がったグループに良い関係を持って入れるのか心配でした。
青木: その心配は入学後どのように変化しましたか?
B子: 入学してみると不安とは全く逆で、むしろ中学からいる生徒が積極的に声を掛けてくれて話すことができ、輪の中にも入れてくれて仲良くなりました。周りの人達はみんな明るくて友好的ですし、話題では好きな歌手や芸能人の話など、休み時間はずっと話しをして終わってしまうことが多いし、分け隔てなく誰とでも話しているので楽しいです。動画を一緒に観ることもあります。
青木: もし共学か女子校かで迷っていたり、女子校でのいじめなどに不安を持っていたりする方がいたら、どのようにお話していただけますか?
B子: いじめはないと思います。私の周りでは全然ありません。共学か女子校かで迷っている方には、そういうことではなく何をやりたいのかで選んだ方が良いと思います。女子校の良いところはたくさんありますが、男子がいないので周りを気にせず、ゆったり生活出来るのが大きいと思います。
青木: 男子との関わりがないことを不安に思っている方も多いようですが、B子さんはどうですか?
B子: 私は外部のクラブ活動もありますし、中学校の同級生と遊びますので、関わりが減ったとは感じていません。友人同士では、恋バナや彼氏欲しいなどの話は盛り上がってたくさん話します。
青木: B子さんが文京学院大学女子に入って良かったと思うところは、どんなことでしょうか?
B子: 1番はやりたかった英語の学習ができていることです。また、探求という授業で自分の好きなことや興味あることを突き詰めて行けることは楽しいです。コンテストにも参加して自分の視野を広げることも出来ています。これらのことはとても入学してよかったと思えることです。
青木: 担任の先生との関係はどうでしょうか?
B子: 先生の趣味の話で盛り上がったり、進路の相談もいつでも話せる環境を作っていただいたり、先生がとても近い存在になっています。
青木: では、文京学院大学女子に興味を持っている受験生のみなさんに一言お願いします。
B子: 女子校や中高一貫校ということで友達ができるかなど、心配や不安を持っている方が多いかもしれませんが、全くそんな心配はなくむしろ一貫生の人から声をかけてくれますので、すぐに不安は解消されると思います。また英語学習等充実しているので、ぜひ安心して受験して欲しいです。
青木: 西山先生も一言お願いします。
西山: まずは、予想以上にB子さんがしっかりと受け答えできていたことに、とてもほっとしています。文京学院大学女子に限らず、女子校に共通して入れることですが、女子校のメリットは女子しかいない、ということですね。同性だけですから、気楽に過ごすことができのびのびしている気がします。学習でも集中して勉強ができるよう環境作りがしやすいようにも思えます。本校の体育祭では1000人の生徒を100人の実行委員が動かし、その中の1人がリーダーとして力強く支持している姿は壮観で感動しました。そういった経験は女子一貫校ならではの光景であると思います。共学ではできない体験も女子校では出来ると思いますので、ぜひ受験の選択肢の中に女子校を加えていただきたいと思います。
青木: 西山先生 B子さん ありがとうございました。