2015年4月「小6統一合判」 中学入試レポート1
2016年首都圏中学入試展望
今回は、新6年生になった皆さんが初めて迎える小6「統一合判」テストだ。今回は、2015年の入試結果から読み取ることができる、来春2016年入試の展望をお伝えしよう。また、お子さんたちが来春2016年の中学入試を経て、大学入試に挑む2022年には、大学入試のあり方が大きく変化している。その動きも意識して、わが子にとっての最良の教育環境を考えていただきたいと思う。
記事の見出し
・保護者の意識の変化が目立つなか、8年ぶりに受験生数が増加した2015年の首都圏中学入試
・保護者の教育への注目を喚起した「2020年大学入試改革」の方向性とそこで問われる新たな学力観・学習観
・現行の大学入試でも成果を伸ばし、なおかつ今後の入試改革にも対応できる「21世紀型教育」が人気を集めた
・従来とは違ってきた保護者の価値観が、わが子の学校選びにも反映されて、「偏差値を飛び越える」併願が出現
・新たな中学受験市場が生まれた、この2015年を転機に来春2016年入試は再び活況へ!
2015年の首都圏中学入試が一段落して、すでに4月も半ばを迎えた。この記事をご覧いた
だく4月19日(日)「統一合判」の頃には、1~2月の中学入試を突破して、それぞれの志望校に進学した新中学1年生の皆さんとご家族が、満開の桜に迎えられた華やかな入学式を済ませ、新たな中学校生活に馴染もうと日々忙しく元気に過ごしているだろう。
そして、来春2016年の中学入試にチャレンジしていこうとする新6年生の皆さんにとっても、ここからが新たなスタートだ。それでは、春の新たなスタートの時期に、今春2015年の中学入試の結果に見られた、いくつかの動きをご紹介していこう。
最初にお伝えしたいことは、今春の中学入試では、保護者の意識の変化が目立ち、これまでの中学入試とは少し違った動きが見られたということだ。
その象徴が、保護者の出願(志望校にわが子入学願書を出す)の動きが非常にゆっくりと、慎重かつマイペースなものになったことだ。たとえば都内の私立中の願書受け付けが一斉に開始される1月20日の出願初日、この日に提出された各校の出願者数は、例年と比べて非常に少ないものだった。「このままだと多くの私学の受験生が大幅に減ってしまうのでは?」と思われたが、最終的に東京と神奈川の入試スタート日である2月1日前日の1月31日の夜には、ほぼ前年と変わらない出願状況となる私学が多かった。おそらく今年の受験生の保護者の多くは、出願受け付け開始早々に、仕事の休みや半休を取ってまで、早くに願書を提出しようとはせず、自身のスケジュールのなかで、無理のない日を選んで願書提出に向かったということなのだろう。ここまでゆっくり(慎重)な出願ペースが目立ったのは、過去30年間で初めてのことだ。
記事ではさらに、2015年の入試結果から予測する来春2016年の受験の情報等を掲載しています。
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