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受験情報ブログ

小6第1回「統一合判」模試は前年比103%に受験生増

父母会・学校説明会にも昨年以上の保護者が参加
「2020年大学入試改革」の方向性に注目!

4月19日(日)には、首都圏模試センターが実施する今年度(2015年度)最初の、小6第1回「統一合判」模試が首都圏の21校の私立中高会場で行われました。

小6第1回「統一合判」の受験生数は前年同期を上回る数に!

小・ 中・高等学校でもすでに新年度がスタートし、来春2016年の首都圏入試にチャレンジしていこうとする小6受験生と保護者の皆さんにとっては、約10ヶ月 後の入試本番に向けて、志望校への合格可能性と、多くの受験生のなかでの相対的な位置を知るための最初の模試だけに、親子とも新鮮な気持ちで、各私立中高会場に向かった方々が多かったことと思います。

その小6第1回「統一合判」の受験生数は、最終的に前年同期を上回る9,066名 (前年比103%)。2007年のリーマンショック以来、中学受験生数が年々少しずつ減少に向かって以来、この数年の4月の模試としては、最も多い受験生数となりました。この4月段階の模試は、まだ例年のピーク時に比べると6~7割程度が受験する時期ですので、次回7月と、次々回9月以降は、さらに受験生が増えそうな手ごたえの感じられる規模となりました。

2020年大学入試改革の影響か。中学受験者数は上昇傾向

今春2015年入試の終了後間もなく、首都圏模試センターでは「今春2015年の首都圏中学入試に挑んだ受験生総数は、8年ぶりに増加に 向かった」と公表し、マスコミ取材などに対しても「昨年比微増の43,200名(昨年42,800名)」と今春の受験生総数(推定)をお伝えしてきましたが、やはり、ここ数年の中学受験生数の減少は2014年にいったん底を打ち、また増加に向かうという上昇ベクトルが生まれたことは、今回の「統一合判」受験生数の増加からも感じ取れます。

この背景には、おそらく、今春2015年入試に挑んだ新中1のお子さんたちに続いて、来春2016年に小学校を卒業する新小6のお子さん方も、2020年からの「大学入試改革」に直面する当事者であり、そうした大学入試の変化や今後の日本の教育の方向性について、多くの小学生の保護者が関心を向けるように なったことがあげられるでしょう。

現に4月19日「統一合判」の各私立中高会場で行われた「入試情報父母会」や、その後に行われた各会場校の「学校説明会」でも、この「2020年大学入試改革」について述べられたケースが多く、そうした話に多くの保護者が真剣に耳を傾けている姿が多く見られました。

この各会場校の「学校説明会」に、前年同時期よりも多くの保護者が参加し、熱気ある雰囲気のなかで各校の説明会が行われたということも、今年4月の「統一合判」で目立った傾向であり、来春2016年入試に向けて(2年続き)の「中学受験生数の増加ベクトル」を物語るものと解釈することができます。


聖学院の学校説明会。男子の成長の特性を踏まえた教育方針

その私立中高会場のひとつ、聖学院中学・高等学校(東京都北区。男子校)は、 昨年2014年~今年2015年の入試で「2年続きの志願者増と難化」を見せた注目校でしたが、この聖学院会場でも、お子さんたちが模試に挑んでいる間の時間帯に、多くの保護者が積極的に父母会に参加し、その後の学校説明会でも、先生方のお話に熱心に耳を傾ける姿が目立ちました。

今回の聖学院の学校説明会で、副校長の清水広幸先生がとくに重点を置いたのが「男子校の取り組み~6年間の育ち方~」。なかでも「ゆっくり育つ」「プライドが高い」 「好きなことにこだわる」「言葉表現があまり得意でない」といった男の子の成長の特性をよく知る聖学院の(男子校の)先生方が、中高6年間を通して、じっくりと見守り、手をかけ、目を離さずにいながらも、やがて手を離して自立を促すという、そうした教育姿勢を伝えていただいたことで、多くの男子の保護者 は、「決して(小学生の段階で)心配し過ぎたり、あせることはないんだ」という安心感が得られた様子でした。

なかには清水先生からの心温まるお話と、そのなかで写真やエピソードで伝えられた男の子の成長の様子に感動し、保護者が涙されていた姿も多く見られました(自身が話をさせていただいた父母会の後に清水先生のお話を聞かせていただいた筆者自身も、わが子の中学受験の頃を思い出して涙が出てしまったほどです)。

また、聖学院がすでに取り組んでいるアクティブラーニングの効果や、数々の実地体験を通じて、男の子自身が肌で感じ取り、その後の意識や目標設定に変化をもたらすことにも、多くの保護者が感じ入っていた様子でした。

姉妹校である女子聖学院の学校説明会も同時開催!

またこの日は、聖学院に隣接する姉妹校の女子聖学院〈東京都北区。女子校〉からも先生方が参加して、聖学院とは別会場で、女子聖学院の学校説明会を開催。女子の受験生の保護者の多くがそちらに参加し、説明会の後には、男子と女子それぞれの校舎・校内見学に参加する保護者も多く見られました。この説明会と見学会を通じて、女子聖学院校長の田部井道子先生が保護者に伝えたのは「Be a Messenger~語ることばをもつ人を育てます~」という、同学院が求める人間像。その教育の3本の柱は「共に生きる教育」「ボーダレス時代に生きる教育」「自分のことばで発信する教育」とのことです。

隣り合わせた姉妹校とはいえ、ふだんは年に1回(記念祭の折)だけオープンにされるという、聖学院と女子聖学院のキャンパスを隔てる柵の扉を、この日の「統一合判」模試の受験生と保護者のために開けてくださった、両校のご厚意に感謝したいと思います。

メイン会場に入りきらずモニター視聴を行う学校も

また、森村学園中(神奈川県横浜市緑区。共学校)会場では、やはり父母会、学校説明会が盛況でメイン会場に保護者が入り切れず、例年と同じく別室でのモニター視聴会場も追加されたほどでした。

同じ〈高輪中〈東京都港区。男子校〉会場も、講堂いっぱいに並べられた椅子がほぼ満席、同会場の約530名の受験生数のうち、300名近くの保護者が父母会に参加してくれた様子でした。同じく中村中(東京都江東区。女子校)でも、昨年同時期より1.5倍の保護者が学校説明会に参加してくれたとお聞きしました。

聖徳学園中〈東京都武蔵野市。共学校〉会場にも、午前・午後合わせて約500名の受験生が訪れ、そのうち多くの保護者が父母会、学校説明会に参加し、来春の中学入試と、その先の大学入試の変化、そのために聖徳学園が展開している教育のスタイルについとのお話に、保護者が熱心に耳を傾けていたといいます。

実りある受験体験と、良い学校選びのために

お子さんが模試に一生懸命に挑んでいるこの「統一合判」の日が、こうして模試会場となった私立中高の説明会や見学会をきっかけに、保護者が「もっと私立中高一貫校を知る」機会になれば大変嬉しく思います。

次回の小6・小5「統一合判」模試は7月5日(日)。この日も多くの受験生が各私立中高会場に集い、お子さんに付き添っていただいた保護者の多くに「わが子の実りある受験体験とより良い学校選びのために」各会場での入試情報父母会や学校説明会に参加していただけることを願っています。